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てんちむの 『推される力 - 推された人間の幸福度』 を読んだ。

私はてんちむのにわかファンです。モテフィット大炎上事件から彼女のことを知りました。

しかしこの約三年間、彼女の存在は大きな心の支えでした。

この三年間は私にとっても挑戦の多い時期でした。新卒採用をしていない会社に大学卒業と同時に飛び込み、コロナ禍でフルリモートワーク、人間関係が希薄な状態で問題の多い顧客の対応、大規模リストラ3回、大規模なチーム変更が5回、そして父親と祖母が他界しました。

身近な人間の死に加えて、憧れだった会社の綺麗ではない一面を目の当たりにして、自分の理想が音を立てて崩れていくのを感じました。

そんな中で、てんちむがそういう時もあるよね!息してこ!とあっけらかんと言い放ち、指ハートして立ち向かっていく姿を見てどれだけ救われたか。

てんちむが大炎上を大躍進に塗り替えて、世論を喰っていく様をまじまじとみて、何度自分を奮い立たせたか。


私は Youtube の動画だけを追うような全くのにわかファンでしたが、そんな私でもここまで救われたのだから、一体どれだけの数の人間を救ってきたのだろうかと感嘆します。

そんな中で彼女が活動休止をアナウンスした時、とうとう来たかと思うと同時に、不安に駆られたし、理由が気になってモヤモヤしました。結婚?妊娠?海外移住?などなど。

でもこの本を読んでみて、自分なりに納得がいったし、少しは理解できた気がします。

そして読み終わって思ったのは、てんちむが幸せになってほしいという気持ちだけでした。幸せになるんだったら、どんな形でもいいし、活動休止して見れなくなってもいいと思いました。

Twitter や Youtube のコメント欄をみて、同じ考えのコメントが多くあったのを鑑みると、てんちむは真の意味で推されているんだなぁと感じます。

(純粋にすごくないですか。世の中には何十年も表舞台で活躍したタレントの熱愛報道が出ただけで、もう嫌いになりましたとか言う人もいるのに。。。)


本の中でも、動画の中でも、てんちむの考えはコロコロ変わります。好きなことをやるんじゃなくて、好きじゃないことをやらなければいいといったり、でも結局好きなことをやるのがいいよねといったり。

どっちやねん!と思う反面、とてもリアルだよな、と思います。本の中でライターの秋カヲリさんはてんちむのことを白黒思考と言っていたけど、ちょっと誤解を招きやすい表現な気がします。私は彼女は "局所的な" 白黒思考で、完璧なアジャイル思考だと思いました。

現時点で可能な限り得られた情報から、爆速で最適な解を見つけて実行し、その結果を元に軌道修正して新しい解にアップデートする。このサイクルを彼女は少なくとも炎上後は超高速に回していました。

もちろんその時の局所的な解答だから、時には大幅に間違った解答を出してしまったり、致命的な情報を検討し忘れている時もある。でも、それでも、確実に良い方向に向かっている。

特に現代社会では、可能性や幸せの形がありすぎます。だからこそ、私たちは急激な変化をしやすい自分を受け入れるべきだと思うのです。


私は一ヶ月前、新卒で入った会社を退職しました。正直、これから待つ未来は楽な道ではないと思います。それでも確信しているのは、これが私の未来にとって良い方向に進むための一歩であったということ。

もしかしたらもっと良い方法はあったのかもしれない。でも、それでもいいんだと思います。またがむしゃらに努力して、次の選択でもまた良い選択をすればいいのだから!


ありがとうてんちむ!!私、精一杯息するわ!!

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