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人生大きくスベらなきゃいいんだから ショートショート

祝日の朝。
接客業の私は通勤のために電車に乗る。

2人席に座ろうとした時、「あっ、席埋まっちゃった…」という女子高生の声がした。
2人で座りたかったんかな。
周りを見ると私が座ろうとした席以外に、横並び2人分の空席がなかった。

私はそこに座らずに女子高生に譲り、別の空席に移動した。「ありがとうございます!」という声掛けにちょっと上機嫌になった。

電車でうとうと眠っているうちに、高校時代の夢を見ていた。
私が高校受験で第1希望に落ちて泣く夢。
母がこういった。
「第2希望は通ったんでしょ。全然問題ないわ。
人生大きくスベらなきゃいいんだから!ね!」
わんわん泣きながら私は母に飛びついた。

起きると自分が寝過ごしたことに気づいた。
「やばい!戻らないと!遅刻だ!!」
電車を降りて反対側のホームへ急いだ。

人生大きくスベらなきゃいいんだから!
そのセリフが聞こえてきた。

たらはかにさんの企画に初めて参加させていただきました。
ショートショートのはずなのに、半分は今朝のできごとでした。JKに席を譲ってニヤニヤしてるから…。
ちなみに最寄り駅から職場まで爆走して、遅刻になる時間の1分前に到着しました。
前もって上司に報告したものの、ギリギリセーフ。

スベリ高等学校っていう内容じゃなくてすみません!

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