冷凍庫の中で繰り広げられる罵り合い。
「大体あなたね、ソースがしつこいのよ！」
『それがウリなの！ご飯さまに合うのよ！あなたなんて“からあげ”って最終的に揚げられてないのに詐欺じゃない！ご飯さまに失礼だとは思わないの？』

同じ空間にいるグラタンやミートボールたちは息が詰まりそうだ。
我こそがご飯さまにふさわしいというツワモノが、ここには集まっているはずだが、いつもソースカツとからあげがケンカをしている。
どっちがふさわしいなんてどうでもいい、朝早く起こされるのだからゆっくり寝させてほしい。

当の“ご飯さま”はそんなことはつゆ知らず、温かい炊飯器の中で眠っていた。

レトルト三角関係でこんな物語が作れるとは（笑）
魅力的な主人公は“ご飯さま”です。
とはいえ、私は保育園でなかなかご飯を食べない子どもだったらしく、先生を困らせていたそうです。

「食べてよ〜」と先生は私のそばでベッタリと張り付いてました。それには理由があって、他の園児にバレないようにふりかけを振っていたのです。
さっとご飯にかけては食べさせ、またささっとかけては食べさせていました。
当時の私の“ご飯さま”の最強のお供はふりかけでした（笑）