#オススメ映像作品 : MC TONYの"PANTS" (UKドリルの順張りと逆張りをユーモラスに混ぜた革新的MV)

曲調はUKドリルで、歌詞を非UKドリル的に仕上げた、とにかく明るい安村ことMC TONYの楽曲。色々な意味で面白いのでご紹介。

■POINT1:色調がドリル
映像色味を「バランス良いカラフルな状態」ではなく、色合いが「偏った状態」に仕上げているのもUKドリルのミュージック・ビデオ的です。今回は、白~クリーム~水色~青~黒の範囲に調整されているのがとても印象的

■POINT2:フォントがドーーンってのもドリル
ドリルに限らずグライム等でも散見されますが、サンセリフのフォントで曲名をドーーンと冒頭に出すのも、「ぽい」です。

■POINT3:歌詞がドリルと真逆
UKドリルの歌詞には「ナイフで刺す」「銃で撃つ」などとても攻撃的で、時に残虐なことばが含まれます。しかし、"PANTS"はここをうまく逆に張ることで「曲調は超攻撃的なUKドリルなのに、歌詞は平和的」という強烈な印象を残しています。特に以下のような箇所:

-- 歌詞抜粋 --
パンチはいらない
戦いもいらない
パンチはいらない
銃もいらない
パンチはいらない
ナイフもいらない
ありのままになりなさい
でもパンツは履いてますよ
-- 以上 --

*参考までに、攻撃的なUKドリルの歌詞の例はこちら:
https://youtu.be/njxL_MNEyjM

ブリテンズ・ゴット・タレントでお世話になった国イギリス発の音楽ジャンルを選び、順張りと逆張りを混ぜて曲を創り上げる、ってのがとてもイノベイティブだなと思いました。

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