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女子プロレスを観に行ってきた

1月29日。コロナが猛威をふるい始めるも、いろいろを覚悟と準備の上でSTARDOM名古屋大会を観に行ってきた。

総括としては、とても楽しかった反面、応援は拍手のみの、声を出せない辛さを再確認した。きっと選手は僕ら以上に辛さがあると思う。でも辛いと思うほどに応援したい気持ちを掻き立てられた、と選手たちに伝えたいことが重要なので、とにかく、ありがとうございました! と言いたい。

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長身が映えるレディ-C選手
間違いなく将来ベルトを巻く選手の一人。


私自身プロレス全般が好きなのだが、いまは特にスターダムを追いかけると、本当にやる気を貰えている。ぜひ、会場に足を運んでみてほしい。いま一押しの団体だ。

感動とは「感じる」と「動く」の2つの文字がある。
その場だけの高ぶりではなく、持続する感動がそこにある。
応援している選手たちがこんなに努力しているのだから、自分も自分のエリアで努力しなければ、と思わされる。

ちなみに、
僕が言っているのはその日の試合だけのことじゃない。
試合はあくまで決算
準備や仕込みは試合前のSNSなどの発信で、選手たち自らが舌戦を繰り広げて、試合までの因縁や熱気の渦を作り出している

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ツイッターで行われるレスラー同士の舌戦や絡みは、
ファンからしたら毎日更新のエンタメ


スターダムのスタンスはここにある。
試合数は業界大手の新日本プロレスより少なくとも、動きはSNSで誰でも追いかけられるように動いている。地方興行に行かずとも、有料会員にならずとも、ちょちょいとツイッターを開けば無料で手軽に動きがわかる。

こういうプロモーションの手法は見習うべきところが多い。
誰でもできることを案外誰もやらないし、複数でできる体制を整えなかったりする。上手く行っているところはやるべきことをやっているし、上手く行ってないところはやるべきことをやっていない。そんなシンプルな理由が業界内での差を生んでいる。

凡事徹底。
私自身、お前はスターダムの何を観ているのだ? と身につまされる事が多い。

またSNSといえば、スターダムの選手はエゴサもファンサもすごい。

個人的には白川未奈選手がひときわ凄く、ファンがされて嬉しいことへの努力を惜しまない。それだけでなく、試合の魅せ方も技術も成長度が半端ない。まさにプロレスラーであり、プロのグラドルである。

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こんなん描いた人嬉しいに決まってる
(おめでとう!)


こうやって、ファンが応援してるレスラーに存在を見つけてもらえる以上の喜びがあるだろうか? いや、ない(反語)

選手は当たり前だが練習だってある。
試合後は体のケアもしなきゃいけない。
次の試合のことも考えなければいけない。
試合相手が絡みやすい「隙き」も作らなくてはいけない。

そのなかでエゴサして自分の応援コメントがあればいいねを返し、ひときわ凄いものを見つければ相応のお返しをする。

スターダムの選手は365日休みなしである。

エゴサすりゃ変なコメントもいっぱい拾うだろう。
傷つくものもあるだろう。

ガラス片の混じった砂浜に手を突っ込み続けることは相当にタフなことである。だからこそ、今のプロレスファンはもっとSNSの使い方や発信場所、言葉を意識してほしい。僕はプロレスを観続けたいし、好きな選手は一試合でも多く応援し続けたい。だからこそ、一個人の切実な願いであったりする。

プロレスラーだって人間なのだ。

まずは感謝と敬意から始めるのがお互いにとって最良だろうと思うし、私はそうあり続けたいと思っている。

……話はそれたが、
不断の努力が人気となって返ってくる。
だからこそのトップ戦線に食い込んだときの爆発力はすごい。
ちょっと休めば現チャンピオンだってたやすく食われてしまう。
ファンでもわかるくらいに恐ろしく流れが速い。

それがスターダム。

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舞香選手の試合中の一瞬
闘志や狂気の表情が出るプロレスラーは最高にたぎる

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ウナギサヤカ選手
入団時の疎まれた厚かましさははるか昔。今では貴重なスターダムの一員

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筋金入りのスターダムオタク、新入団の向後桃選手
先輩選手がいじりやすいようで、30日足らずでフォロワー1万人超え


長々と書いたが、「スターダムの魅力とは何か」を書いてこの記事を締めよう。

おそらく3つだと思う

・華やかさ
・分かりやすさ(親しみやすさ)
・裏ににじむ努力

もっと集約すると

凄いのに自ら歩み寄ってさらけ出す。
美しいのに闘える。

そのギャップ幅の大きさが魅力の要因、と言えるだろう。

また以前はファンの一方的だった応援が、いまは双方向で可能になった。
応援が伝わりやすい・認めてもらいやすいスターダムは、ファンにとっても居心地を感じる事ができる。これも大きな魅力だ。

しかし、当然ながら応援したいと思わせるものがあるのが最前提。

ビジュアル、技術、キャラクター、信念や矜持。
今の時代のプロレスラーたちはそれを理解した上で磨き続けている。

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でかいはかわいい
『ジャンボプリンセス』ひめか選手はスターダムでさらに美人に


しかし時代は変わって強さや凄さだけでは足りなくなり始めた。
昔のような完璧さや危険さは崇拝を生む。
しかし今はそれでは素通りされてしまう。

一般大衆も承認欲求を持つようになった。

だからこその親しみやすさや共感の「隙き」と「近い距離感」、今風で言うところの「ポン」(ポンコツさ)と「愛嬌」が重要になった。

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スターダムが誇るハイフライヤーの一人 上谷沙弥選手
去年奪取した白のベルトの歴史を彼女は塗り替えることができるか


スターダムも経営権をブシロードに売却してから、一時期は新日本プロレスっぽくしようとしていたように思える。平成のプロフェッショナル路線に。

しかし今は、令和のプロフェッショナル路線の開拓とでも言おうか、以前のスターダムらしくマイクパフォーマンスも多めになり、ライトさを取り戻した団体は去年コロナ禍であっても業界最高益を叩き出した。これはブーム直前の新日本プロレスの収益を超えていたそうだ。

つまりもう、スターダムはいつでも跳ねる準備ができている
きっともう次の発射台も、次の次の発射台も、いくつも用意されているのだろう。

2022年、ファンですら話題に忙しいスターダム。こんなん嬉しい悲鳴に決まってる。だからこそ、僕は2022年きっと去年以上に努力のモチベーションを貰えて、間違いなく去年以上に進める予感がある。

そのためにも、いちファンとして胸を張ってまた名古屋や東京、大阪の会場に行けるよう、今日一日を過ごしていこうと思っている。

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スターライト・キッド選手
背中を見るとやはりプロレスラーだなあと思う


すべてのプロレスラーとその関係者様に感謝と敬意を込めて。【了】

明石多朗はペンネームです。たっぷり朗らか、と書いて「多朗」です。太郎と間違えられますが画数がとてもよいので間違えないでください。 多朗です。