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【漫画紹介004】黒髪のヘルガ

今回取り上げるのは朔ユキ蔵さんの「黒髪のヘルガ」(全1巻)です。


内容としては、ダークなおとぎ話。

少女から大人の女性への通過儀礼として、「性」がテーマとしてついてまわるのは
仕方がない(というか必要な)ことではありますが、こちらもそんな感じのテーマです。

神様が「少女」であったら。

「少女」が王子さまに恋をしたら。

「少女」から嫌われた少女はどうしたら生きられるのか。

「少女」が目を背けたかったものはなんなのか。

「少女」が恋した王子さまの、「少女」が嫌いな一部を押し付けられた青年はどうすべきか。


そして世界は救われるのか。



物語の構造の基本は「行って・帰る(旅立ちと帰還/喪失と獲得)」ですが、その意味で言うと、この物語における主人公って不在なんですよ。

失ってる状態が初めにあって、一時的に獲得するという逆構図。

もしくは、みんなが「外側」の存在なんです。


憎しみ・嫉妬・愛・苦悩、さまざまなものが詰まった不思議に引っかかる作品です。




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