作業療法はアートでありサイエンス
こんにちは。みのりminolyです。
「作業療法は、アートであり、サイエンスである。」といわれます。
アートであり、サイエンスであるという表現は、作業療法に限らず使われることもありますが、今回は、少しアートとサイエンスについて考えてみたいと思います。
アートとサイエンス
アートとサイエンスは、それぞれ異なる側面を持つ概念です。
「アート」は、美術を指すこともありますが、ここでは「技(わざ)」を指しています。
アートは、習得可能であり、他者の実践を模倣することで身に着けられる側面があります。
一方、「サイエンス」は、 科学や理論 を意味します。
作業療法においては、サイエンスが実践の根拠を提供します。
さまざまな研究や科学的なアプローチを通じて、作業療法は効果的な介入やアセスメントを行います。
片方しか知らない作業療法士
理論がなくても実践は可能です。
アート (技) は模倣によって身につけることができるためです。
ただし、議論や理論の裏付けなしに作業療法を実践することは、その効果や適切さを検証せずに行うことを意味します。
かつては、科学や理論的な裏付けが不足していた時代もあり、先輩の見よう見まねで成長してきた作業療法士が多かったのです。
特に、経験豊富な作業療法士は、特定の理論を学んでいないことがありました。
しかし、実践を通じて、独自に理論に近いアプローチを持っています。
理論や科学的なエビデンスを知らなければ、その実践の理由を説明することが難しくなります。
現在では多くの理論やエビデンスが整理されているため、知らないまま実践することは、クライエントに対して不利益をもたらす可能性があります。
アートとサイエンスは、それぞれが融合することで、作業療法はクリエイティブかつ科学的なアプローチを追求し、クライエントの健康と幸福に寄与しています。
学生がアートとサイエンスを学ぶには
実習中の学生は、先輩から、技を学びます。
これらの技は、単に目に見える技術だけでなく、クリニカルリーズニングとよばれる考え方の技も含まれています。
大学では、一人の教員が多くの学生を指導するため、アートの伝達は困難です。
そこで、大学教育では、主にサイエンスの部分をしっかり教え、同時にアートの学び方にも焦点を当てる必要があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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