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セルフインタビュー2

前回までの話はこちら

A:海外旅行に行くと、言葉は出来なくても何とかなるという事もよくあると思うのですが、活動される上ではより言葉が大切という事でしょうか?

M:そうですね。私の活動内容的に言葉で色々伝えたりしないといけないという部分が大きかったので、活動をする上ではとても重要でした。そもそも調査先の人の話をちゃんと聞けないと現状把握すらできません。日本とは違ってあまり資料もないので話せないと何にもわからない訳です。言葉ができなくてもなんとかなるとは思いますが、活動内容もそれなりになってしまうと思います。
 プライベートの部分でも苦労しました。相手がきっと面白い話をしてくれているんですけど、理解できなくて笑ってあげられない。人間って同じ話を何度もするのって嫌だと思うんですね。特に笑い話を何度もするのは。なので、あまり聞き返すこともあまりできず、適当に返事して笑ってごまかしていました。そのごまかしもばれていたと思います。そんな負い目もあって現地の人と話すのが嫌でしたね。今思うと「喋れなくて当然」くらい開き直っていくべきだったかなと思います。自分を大きく見せようとしていたのだと思います。

A:他の協力隊の隊員からも現地の人と話すのが嫌になったという話は聞いたことがあります。それは相当なストレスだったと思います。現地でのストレス解消であるとか楽しかったことはなんでしょうか?

M:今思うとストレス解消の1つとしてはこのnoteを毎日書いていた事ですね。日々の感情であるとかその日の出来事を毎日振り返っていたので、自分自身を見つめる事が出来ました。また、愚痴のような事も時たま書いていたので、感情を吐き出す場にもなりました。
 その他には運動ですね。週1回のボルダリングと月1回のフットサルをしていました。運動すると精神的にもいい影響がありました。何か悩んでいても運動するとなにかスッキリするんです。

A:では逆につらかった事や、その他のストレスの元は何だったのでしょうか?

M:3つありまして、1つ目は人間関係、2つ目は健康面、3つ目は生活環境です。
 1つ目の人間関係に関しては、現地の人とも日本人ともあまりうまくいかない事がありまして、とても精神的に疲れました。現地の人とは文化の違いや言語力も含めてコミュニケーションがうまくいかなかった部分がありました。私はそういう時はなるべくその人には近寄らないというスタンスなのですが、今回の場合は職場の人やホームステイ先のホストマザーともうまくいかない部分があったので、逃げ場がない状態でした。
 2つ目の健康面に関しては、もともとあまりお腹の調子が良くなかったのでそれが心配だったのと、住んでいる部屋の排気ガスが酷くてしょっちゅう喉が痛くなってました。
 3つ目の生活環境は、あまり治安がいいとは言えない部分がストレスでした。元々警戒感も強い方なので、街中を歩く時は常に強盗などに気を付けていて、気の休まる時がなかったです。

A:そう聞くと結構なストレスを抱えていたと思いますが、どのように乗り越えてきたのでしょうか?

M:先ほど言ったnoteを書くことや運動もそうですが、「自分のコントロールできない事は気にしない」という考え方を持てた事が大きかったと思います。この考え方はラグビー日本代表でメンタルコーチを務められた荒木さんの本に書いてあったものです。

悩んでもしょうがない部分はほっておいて、自分で何とかできそうな部分だけ悩むことにしていました。

A:スポーツの分野の事でも役に立ったのですね。

M:はい。スポーツにしろ活動にしろ、何かを試し、その結果をもとに改善する。というサイクルは同じなのでとても参考になりました。メンタルの話というと根性とかの世界かと思っていましたが、メンタル面でもテクニックがあるという事がわかり、それを実践する事ができたのはとても大きかったです。

A:それでは次は現地での生活面の話に移ろうと思います。

セルフインタビュー3に続く


2019年4月からドミニカ共和国で青年海外協力隊で2年間省エネの活動をしてきます。合宿入所から活動終了までの約800日毎日更新します。