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ひとりひとりに寄り添う先生が増えるために必要なこと

こんにちは♪

5歳から車いすで生活する、みのりです^^

前回まで、大好きな先生の話を書いてきました。

7年ぶりに会えた先生から、今の学校のリアルをお聞きしました。

7年前と変わったこと、変わらないこと、変えないといけないこと、書いてみたいと思います。


「特別支援学級」の先生の悩み

今年度、先生は、普通中学校で、自閉、情緒の子たちが通う6人学級の先生を務めています。

日々色んなことがあって、いろんな顔を見せてくれるかれらとの生活は楽しいと言います。

しかし、悩むこともたくさん。

①障害者手帳のない彼らの高校進学


自閉症の子たちの多くが手帳を持っていません。そんな彼らは、特別支援学級という制度がない高校へ、普通級に通うことになります。
しかし、特別支援学級で多くの時間を過ごしてきた彼らにとって、いきなり普通級に通うことが難しいといいます。

②授業の半分以上を支援級で過ごさなければならない


上のような背景がある中で、特別支援学級の中なら生活できる子であれば、できる限り普通級で授業を受けさせたい、そう語る一方で、国の考えは異なります。

文部科学省から

「特別支援学級に在籍する児童生徒は、授業を、週の半分以上を特別支援学級で受けなさい。」

という内容の通知が発令されました。

この通知に混乱させられた学校も多いようです。

実際私も特別支援学級でしたが、当時も半分ぐらい支援級で受けないといけないとかなんとか言われていましたが、半分まではいかずに、交流級で授業を受けることができました。

しかし、この通知でより厳格になった学校も多いようです。

先生の学校でも、原則この通知に従うことになりました。

しかし、もっと交流級に通えるけれど特別支援学級が必要な生徒がいるといいます。

その子に合わせた配慮になっているのか、これだけの話ではありませんが、日々悩んでいるそうです。

なぜ正規の教師になったのか

私の家庭科の先生をしてくれていた時は、非正規雇用で時間に融通を効かせて働いていた先生ですが、特別支援の教員免許を持っていたので、正規教師に変更されました。

その理由は、お子さんが幼少期からは少し手が離れた半面、大学に通うお金など、金銭的な負担は増えていくため、それを考えて正規教師になられたそうです。

教師の労働問題

しかし、教師の労働問題はまだ根強いことを知りました。


「教師はブラックだ」と言われる所以でもある、部活動のための休日出勤問題。先生も運動部の見守りが土日に渡ってあることもあるそうです。

「たとえ半日だけでも、学校に出ていくことが疲れる」

家事を土日にやったり、家族で楽しんだり、リフレッシュしたり、そんな時間が減ってしまっているのは、今も昔も変わらないそうです。

運動部活動の地域移行を知っていますか?

運動部の休日の活動を地域のコーチ、クラブに委託するというもの。
段階的に実践されている学校もありますが、まだ先生の学校では始動していないそうです。

また、運動部に現在限定されているところや、学校のグラウンドや体育館を使う場合は結局教師が休日出勤しなければならないことには変わりがないといいます。

確かにそうですね。どれだけ負担が減るのか、これからの動向が気になりますが、現在進行形で、過重労働を課せられている教師に、今できることはないのか、疑問に感じました。

先生が考えるインクルーシブ教育


先生は、すべてインクルーシブで、みんなと同じ授業を受けるのは難しいと考えています。しかし、その子その子に合わせて交流学級に行く時間を増やすことなどは柔軟にできるはず。そこで交流級の担任の負担になりすぎないように、この教師不足も含めて、時間勤務をしたいような加配の先生(支援員さん)を多く受け入れる体制を整えるべきだといいます。

加配の先生はみんなの先生


私が中学生の時、特別支援学級で担任の先生がいましたが、その人は私の先生だったので、その間でも私と交流級の生徒とでは分断がありました。

あの子は違うんだ、特別なんだ、と生徒に感じさせないように、加配の先生が普通級の生徒みんなの中に入っていき、支援級の子ばっかりを気にかけないということを先生は心がけていると話してくれました。

実際に先生は、私の先生だったときにも、誰に対しても同じくらい気にかけてくれていたと思います。その配慮が必要なのだと私も強く訴えたいです。

学校と特別支援学級のこれから

特別支援の課題は、学校の様々な課題が絡まり合っているからこそ、難しいところですよね。私の恩師の素敵さが発揮できるように、先生方の働き方の基盤が整うことを祈るばかりです。私にできることはなんだろう。今はこういうnoteでしか発信できていないけれど、私の意見じゃなくて、今回のようにいろんな現場の先生の声を発信できるようになりたいなと思いました。

小話

先生は常に、「この子に合わせた、ためになる教育ができているか」自問自答し、悩みながら生徒と向き合っています。その選択が正しかったのか、卒業してしまったら、生徒から連絡がないことが当たり前だから、今回私に合いたいといわれて、こうやって成長していると知れたことが、なによりもうれしいといってくれました。

先生の心がやっぱり変わってなくて、本当に私が大好きな先生です。

次回は、今回ちらっと出てきた、特別支援学級の交流級授業数の制限について、自分なりに調べたことと経験を交えながら書いてみたいと思います!

みのり



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