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ダウンタウンの笑いは暴力という意見について

「ダウンタウンは人の頭を叩くので好きじゃない」

何度その言葉を聞いてきただろうか
ダウンタウン以前にもドツキ漫才という相方の頭を叩く漫才は主流であったが
ダウンタウンの場合は「親は本気を出せば◯せる」というブラック極まりない出だしから始まる漫才があり、それを聞いた天下の横山やすし師匠は「チンピラの立ち話」と評した←こんな乱暴なチンピラなかなかおらんけどっ!
そして浜田さんのドツキは単なるハタキにとどまらず、ビンタ・ローキック・噛みつき・鼻フック・デコピン・頭突き・武器を使用してのシバキ・グリグリ・こちょばいなどの幅広いレパートリーを誇る暴力芸を披露している
それらは相方の松本さんだけにとどまらず老若男女、先輩後輩や芸人以外のジャンルの芸能人はては一般人にも時より振るわれることもある。
「いやいや、全部浜田ですやんっ!」
このNoteを松本さんが見ていたらそんな声が飛びそうだ
確かに松本さんはあまり人を叩いている現場を見た事がないが
僕が知っている限りだとコント中に篠原涼子さんの頭をコントの流れで叩いたのと、相手は誰かは忘れたがリンカーン の企画で敬語を喋ってしまったらビンタという趣旨のもとのビンタ、そして山崎邦正を何度か叩いていた(ちなみに地味に山﨑さんは叩き返していたが笑)
しかし、これらのやりとりは全てバラエティ及びお笑いのネタの流れにすぎず
念入りな打ち合わせや台本により成り立っている
同意ある暴力にすぎずこれらをイジメと見るのは、出演同意に基づいたポルノ作品を犯罪と見るのに等しい事だと考えられている
全て半フィクションなのである
更に言うとファンの方は浜田さんが出演者たちに対してとても礼儀正しく世間話をしたり気づかいをしているのを熟知しており、最初は礼儀知らずと思っていた大御所の方が浜田さんの対応に驚きイメージが変わったとの逸話もある
志村けんも「俺の頭を叩いていいのは長さんとお前だけだぞ」と語るほどである
しかし、僕は逆にシュレックの声優イメージから浜田さんを知った為最初はかなり怖かった
とても乱暴的イメージがあったが
ごっつええ感じの復活したゴレンジャイのネタを見た時、浜田さんが投げた杖が板尾さんの顔面に命中した時
コント終わりに急いで駆けつけて「板尾大丈夫か!」と板尾さんを気遣った
これ以外にもガキの企画で浜田さんへの感謝を述べる企画で
ライセンスの井本さんが話した、浜田さんはプライベートではほとんど怒った事がなく唯一怒ったのは遠慮しがちで飯を食うのも安いもので車で送ろうとする井本に「お前はなんのために東京来たんや?売れる為やろ!」といい
井本さんに好きなものを食べさせてあげた
こういった話をすると普段乱暴な人がいい事をした途端いい人になるのがずるいと思う方もおられるだろうが
ワタシはむしろ逆で
浜田さんの場合は普段優しい人が乱暴をするから面白いと思っている
毒舌、失礼、乱暴キャラ、腹黒などの芸能人は浜田さんをはじめ有吉さん、太田光さん、故人だと桂歌丸・6代目三遊亭円楽両師匠などが挙げられるが
みなさんとても気遣いができ万が一、相手側に不快な思いをさせすぎた場合しっかりとしたフォローや対応が出来る人たちだからこそそういった事は笑いになるのである
そしてもう一つはダウンタウンは自分がやる側だけでなくやられる側にも回れる
笑ってはいけないをはじめとする罰ゲーム企画やサイレント図書館・オリジナルジジ抜き・ききシリーズのようなガキの企画や、リンカーン や水曜日のダウンタウンなどでもいじられたり体を張った企画に挑戦し還暦越えとは思えない姿を披露している
これは普段強いあるいは威張っているものが、自分より下の立場のものに振り回されて酷い目に遭うと面白いというドリフやアメリカのアニメなどに見受けられる笑いだと考えられる
しかしやっぱり暴力は暴力と考える方もおられるかもしれないが
ダウンタウンの生み出す笑いは必ずとも「暴力」が存在するわけではない
僕が考えるダウンタウンの笑いとはモノをさまざまな角度から見て考えた時に生まれるものと、笑いをさまざまな角度から追求する実験性にあると考えている
ダウンタウンというより松本人志の笑い論になるが
松本さんが考えた笑いのコンテンツは、ガキの使いの企画を始め、ドキュメンタル・フリーズ・IPPONグランプリ(写真で一言などのフリップ大喜利)・すべらない話などが挙げられる
これらはもしこのような状況に人が立たされればどんな笑いが生まれるのか?という疑問から生まれる検証なのである
そしてそういった企画が生まれるのは常に物事をさまざまな角度から見て考えている(悪い言い方をすれば捻くれた見方のものもある)
大喜利も普通の人なら正面でしか物を見ない所をあえて別の視点から考えた回答を出したり
(吹き出しを顔のように活用して答える・写真で一言で写真の人ではなくて自分の視点で述べた「スーパーの魚目線」のように)、すべらない話でもトークの議題は「あれよくよく考えたらおかしない?」と物事を別の視点から考えるトークも少なくない
これは笑い以外にも活用でき人間関係や世の中のニュースにも当てはめる事ができる
ぱっと見だけで物を見ようとせず
あらゆる可能性、あらゆる視点から考える事
そしてそこに笑いを見出し楽しむ事で
人生はとても楽しくなる物です

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