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ワイルド再考 〜いもいも教室に参加して考えたこと〜

「子どもは自然体験が大事」
教育に携わる多くの場で言われているにも関わらず、優先順位が低いのがこの国の現状だ。
「その前に知識だ」「技術だ」「社会性だ」。
「自然体験」イコール「癒やし」「リフレッシュ」「子どもが自然の中にいる絵っていいよね」みたいな認識なのだろう。
かくいう私も、特別支援や子育てを経験するまではその程度の認識だった。

今回、「 イモニイ」こと井本陽久先生が主催する「いもいも森の教室」に参加させていただき、お話する中で改めて感じたこと。
それは、自然がもつ圧倒的な教育効果だ。


僭越ながら私も、教師として、子どもたちにとっての最良の学び環境を教室の中で試行錯誤してきた。
人工的なものは、いくらでもデザイン可能だ。
その上で、最終的に自然体験に行き着いたイモニイ。
この意義は、とても大きいと感じる。

自然の可塑性。
開放感と包摂感。
1つとして同じものは無い。
一方で、すべてに共通する理がある。
質感を伴う。
五感を刺激する。
条件制御と連続的な変化。
生殺与奪が内包されている。

自然体験の意義を高めるには、これらを言語化していく必要があるなぁと感じた。
エモーショナルではなく、サイエンスとして。
そして何より、そのことを意識して最大限に生かす「大人の在り方」が大切なんだと感じた。
そこにどんな大人がいて、どうデザインして、どう関わるか。
ここが、いもいも教室は秀逸だった。

人工のストレス(環境、制度、空気)から解放すると、子どもたちは主体的・対話的に嬉々として学んでいく。
ただ自然を作って、そこで遊ばせておけばいいというほど単純なものではない。
自然や公園を作って、大人は満足するかもしれないけれど、子どもの学びにとっては不十分だ。
自然体験のどの要素が、子どもたちを育ててくれるのか。
それらを意識しながら、大人がどのようなスタンスで共存するか。
もっと深く考えてみたい。

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