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わたしたちの目覚まし時計

私/ねえさんは、5畳+キッチンというなんとも小さなアパートに、うさぎ/ルーナと暮らしております。

ふたりが部屋にいるとき、当然ながら、意識していなくてもお互いがお互いの気配を感じています。


目覚ましがなると、起こされるのはセットした私だけではありません。

私は鳴った途端に止められるタイプなのですが、そのまままた眠ってしまうタイプでもあります。
ルーナにとっては、これは許しがたい事態です。

すぐさま私のベッドにジャンプ!
やさしく私の顔をペロペロ舐めます。
【ねえさん、目覚まし鳴ったよ】

撫でながらそのまままどろむ私。
次に力強く私のまぶたを舐めます。
【ねぼすけねえさん、起きてよー】

「起きる〜」と布団の中の私。
鼻を前足で踏みつけ、さらに強くまぶたやおでこを舐めて言います。
【大好き、大好き、大好きなねえさん、ごはんにしよう!】
一応ご説明すると、ごはんにするのは私ではなくルーナです。

日によっては、目や口の周りを念入りに舐めて言います。
【きれいになったから、顔洗わないですぐごはんにできるよー】
確認ですが、私の洗顔前に“ルーナの”ごはんにしようということです。


大抵はここで起きます。起きないと次のような展開になるからです。
ルーナ、一度ベッドから降り、再びジャーンプ、私の顔の上に勢いよく着地!!
私、「痛い!」
頭頂部から満足げに見下ろすルーナ。
【どうだ、目が覚めたでしょ】

こんな大騒ぎの朝ですが、『ちゃんと』起きて一番最初にするのは、おはようのキス。
「おはよう、ルーナ。ありがとう」っておでこにキスします。

寝起きの口のままでも気にする素振りがないのは、ルーナのやさしさでしょうか?それとも私と同じく鼻が悪いのでしょうか?

そんなことを考えながら、急いでごはんの準備をします。もちろん、ルーナのね。

2023.3.11
日々の幸せに感謝を込めて

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