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ふっと

自転車を漕ぎながら
「愛されない」
と呟いている。

ずっとずっと前からそうだ。
何も考えていないときに。
口にしてから、あっと気づく。

どこにいても
なんだろうか

受け入れられることはないんだ、と思う。

まちになのか、
風土になにか、
社会になのか、分からない。


今の自分を否定することでしか、
未来を描けない。
そんな感覚が常にある。

今まで数多く(3桁かもしれない)のバイトの面接を受けたけれど、
何で中退したか、何で退職したか、
の質問をした会社に
採用してもらえたことは
一度もない。

知った以上、受け入れられない。
バイトであっても。

見せないでほしいと、
知らせないでほしいと、
社会も望んでいる。


ありのままって何なのだろう。

私は自分を好きではない。
他人に好いてもらえるはずがない。

それなのに、どこかで、

どこかに、こんな私でもいられる場所がある気がして、
持ってはいけない希望を持ってしまう。


私は人間は好きではない。
それなのに、
人のやさしさとぬくもりが恋しくて、
心のどこかで、必死に
探している自分に気がつく。

求めている。
私が私に、うん、とうなづくことができる場所を。

それが現世では起こりえない気がして、
そんなとき、ふっと
何も残さず消えたいと思う。

死にたいとは別の気持ち。

死ぬときには未練がましく、
何を残せただろうか
などと言い出す気がする。
現実問題、部屋がぐちゃぐちゃで恥ずかしくて死ねない。

ふっと消えたい。
私から私が離れて、

重力も、体重も、
生理痛も、疼痛も、
寂しさも、苦しみも悲しみも
なくなって、

楽になりたいって
ただ思うんだ。

2024.3.21


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