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勘解由小路無花果について考察

↓この記事は以下のものを抜粋したものをまとめたものです。

【注意】
・勘解由小路無花果の考察についてネタバレありで書いています
・考察優先なので敬語は一切ありません
・オフィシャルガイドブック限定ドラマトラックのネタバレがあります
・自分だけの考察がありますが、除外するのが勿体ないと思ったので書いてます

公式プロフィール

勘解由小路無花果ののマイクとスピーカー

勘解由小路 無花果(かでのこうじ いちじく)/31歳
内閣総理大臣補佐官/警視庁警視総監/行政監察局局長/中王区「言の葉党」党員

長い巻き髪・大きなリボン・体のラインを強調させるスーツとコルセット・ミニスカート・高いヒールといった女性の象徴を全体で表現している現政権のNo.2。

この美貌と容姿から見て中王区のセックスシンボルとして扱われ、各女性雑誌で色々と取り上げられてそうなイメージがあるが…どうなんだろうか…。

「言の葉党」の党員として働く前はTV局のジャーナリストとして活躍しており、妹の棗(なつめ)と一緒に暮らしていた。とある汚職事件について探っており、関係者に「これ以上は危険だから探るな」と言われても屈することなく立ち向かっていた。汚職事件に関するデータが入ったUSBをフリージャーナリストの霜崎から貰うが、脅迫文が届いた霜崎は家族の安全を優先させるために事件から手を引くこと無花果に話した。政党「言の葉党」の党首である東方天乙統女とは取材で出会い、乙統女の目的である「男性を排除し女性のみの政権の樹立」を力説し、無花果に自分が言ったことが分かる時が来ると言い残して取材を終えた。取材から家に帰る途中で霜崎とその家族が遺体で発見されたことをニュースで知り、急いで家に帰ったが棗の姿はなかった。その時、代議士の秘書を名乗る男性から電話が掛かり、妹を助けたかったら指定の場所にUSBを持って来いと要求された。指定の場所にUSBを持って行くと棗は既に死亡しており、それを見た無花果は泣き狂った。その後は自分も狙われそうになったが、代議士を狙って秘書に近づいていた東方天乙統女がヒプノシスマイクを使って倒した。乙統女は無花果に「男は争うようにできている、だから我々女性はこれを使って男を制するべき」と言ってヒプノシスマイクを見せた。妹と同じ犠牲者を出さないために無花果は乙統女と一緒についていくことを決心し、時を経て今の地位を手に入れた。

限定ドラマトラックにしか登場しない無花果様のジャーナリスト時代は声の高さが違うので、まだ聞いていない人はこれを機会に聞いてほしい。ほんと泣ける…。
たかはし智秋さん、いろんなとこで見たり聞いたりしてきたけど…本当に成長して美しくなったなって思う。アニメ「ザ・カップヘッド・ショウ!」に登場する人魚のカラ・マリア、美しくて可愛くて歌上手くて最高だったよ…。みんな見てね。

マイクについて考察

強さとゴージャスを組み合わせたハンドマイク。胸のタトゥーと同じ中王区のマークを模した飾りが付けられており、東方天乙統女への尊敬と絶対服従を表していることがよく分かる。女を理由に蔑まれた過去、自分のせいで最愛の妹を亡くした過去を乗り越え、世界を変えると決意したことを表現してくれるマイクだ。
持ち手はサーベル、マイク自体は王笏(おうしゃく)をイメージしているのだと考察する。サーベルは日本刀と違って片手で扱えるように軽量化した刀剣であり、古くから軍隊で使われている歴史ある湾刀である。
王笏は権力の象徴であり、持つ者を王であると認めさせる物品として扱われている。使われたのは形や装飾から見て英国王室で扱われているものをモチーフにし、無花果風にアレンジしたものだと考えられる。

上は無花果様のマイク、右は英国王室の王笏、左はサーベル

3人のジャケット写真を見て、マイクに付いている謎の鎖を「鎖鎌」みたいな武器ではないかと思っていたが、全体像が公開されたあとに「分銅鎖」と呼ばれる武器であることが判明した。「分銅鎖」は一般的にあまり知られてはいないが、古くから忍者などの間で使われていた武器である。短い鎖は振り回して敵に打ち付ければ武器になり、長い鎖は武器だけではなく敵に打ち付ければ絡め取ることができる。折りたためばコンパクトに収納できるので武器にも護身にも使える優れ物である。

上は無花果様のマイク、下は分銅鎖

無花果のことだからバトルをふっかけてきた男相手に「この下郎が!」と言って、一本鞭みたいに分銅鎖を敵に振るのではないかと思ったが…それではただの女王様だし、人によっては仕置きと称した褒美になる…って国のNo.2を相手に喧嘩なんて売ったらすぐ中王区が管理している特別刑務所行きになるわ!と自分自身にツッコんだ(笑)。

Twitterで「無花果様のマイクがプリキュアのステッキに見える」という投稿をチラホラと見かけたが、マイク本体は妹を表しているのではないかと私は考察した。
第三次世界大戦が勃発した頃、無花果様の年齢を逆算すると高校生と同じ年齢になる。両親についての情報はなく、戦争で死別した可能性が高いと考えられる。たった1人の家族である妹と戦争に怯える日々を送りながら世話をするのはかなりの労力が必要だと思われる。それでも妹と離れ離れになることはなく、自分自身の力と正義感の強さを生かしてTV局のジャーナリストになり、彼女なりの幸せを手に入れたが…そのせいで妹は亡き者になってしまった。
棗の容姿や年齢について何も公表されていないが、大戦勃発中は小中学生だったかもしれない。年頃の女の子らしく可愛い服やおもちゃを欲しいと思っていても、生きるために必要な食糧や水など生活必需品が優先されるから無理だと諦めていたのかもしれない。姉の無花果に買って欲しいとねだることもできなかっただろうし、棗の気持ちを分かっていても買ってあげられないことにお互い悩んでいたのかもしれない。限定ドラマトラックのラストで「棗、お姉ちゃんはまだまだ頑張るからね」と語っていることから妹への思いは変わらず、妹に買ってあげられなかったおもちゃをヒプノシスマイクに込めたのではないのかと私は考える。

スピーカーについて考察

キーワードとなるは3つ。

【3頭のライオン】
【重圧さを感じさせる金の監獄と開こうとする檻】
【自身の髪飾りにも使われている太めのリボン】

華々しさと強さを兼ね備え、女の強さをイメージしたスピーカーにはどのような意味が込められているのか。順を追って考察していく。


【3頭のライオン】
口を開けた3頭のライオンがスピーカーの役割をしており、目と口から出るショッキングピンクのビームが無花果らしい演出である。3頭の怪物と聞いて連想したのが「ケルベロス」という犬であり、冥界の王・ハーデスが支配する冥界の番犬だ。しかしスピーカーに使われているのは犬ではなくライオン、これは何故か。ライオンは「動物界の王」という意味があり、「力・勇気・勝利」を象徴する動物である。さらに勝利の象徴であるため、エンブレムや紋章に使われることが多く、「言の葉党」が日本のトップであることを象徴するためにライオンが使われていると考える。そしてライオンが3頭なのは乙統女と合歓を入れた自分達3人か、父と母と妹の3人を表現しているのかもしれない。


【重圧さを感じさせる金の監獄と開こうとする檻】
監獄と檻の雰囲気とから見て、古代のコロッセオをイメージしているのではないかと考えた。コロッセオは殺し合いのために作られた闘技場であり、古代ローマの象徴とされている。ディビジョン・ラップバトルは現代のコロッセオでもあり、最後に生き残った男が無花果と戦うということを示しているのか…?檻が開こうとしているのは「私の本気はこれからだ…覚悟するがいい!」ということを意味しているのかもしれない…(一番怒らせてはいけないタイプだ絶対に)。


【自身の髪飾りにも使われている太めのリボン】
スピーカーに飾り付けられているリボンには「Dogs never bite me. Just humans.(犬は決して私に噛みつかない、裏切るのはいつも人間だ)」と刻まれている。これは無花果の座右の銘でもあり、マリリン・モンローの名言である。
マリリンはアメリカのセックスシンボルとして扱われていたが、女優として演技したいという思いがあった。実際に1960年に撮影された映画「荒馬と女」でマリリンは自立した女性を演じたが、セックスシンボルのイメージが強いマリリンには似合わず、興行は失敗に終わった。映画監督のジョン・ヒューストンはマリリンに「君は心と体を売る娼婦だ。そのまま演じればいい、役になりきろうとするな」と説教しており、無花果と同じ抑圧された毎日を送っていた(映像の世紀バタフライエフェクト「運命の恋人たち」から引用)。座右の銘をスピーカーに、自分を象徴であるリボンに刻み込んだのは男に立ち向かう強い気持ちを表現したかったのではないかと考える。



この記事は音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』の
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に基づいて執筆しました。


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