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碧棺合歓について考察

↓この記事は以下のものを抜粋したものをまとめたものです。

【注意】
・碧棺合歓の考察についてネタバレありで書いています
・考察優先なので敬語は一切ありません
・オフィシャルガイドブック限定ドラマトラックのネタバレがあります
・自分だけの考察がありますが、除外するのが勿体ないと思ったので書いてます

公式プロフィール

碧棺合歓のマイクとスピーカー

碧棺合歓(あおひつぎ ねむ)/19歳
行政監察局副局長/中王区「言の葉党」党員

19歳という若さで国のトップに立った現政権のNo.3。ヨコハマ・ディビジョン「MAD TRIGGER CREW」のリーダー・碧棺左馬刻の実妹。

両親は死別しており、母親は暴力的な父親を殺害した後に自殺。その後はH歴元年になるまで左馬刻と2人で暮らしており、誕生日を盛大に祝ってくれるなど愛情深く愛されていた。しかし暴力で生計を立てる左馬刻に対して合歓は強い嫌悪感を示すようになり、暴力はいけないことだと批判するが左馬刻が聞き入れてくれることはなかった。その後は飴村乱数のクローンによって洗脳され、左馬刻に「一郎くんに言の葉党は素晴らしいと教えてもらった」と嘘をつき、左馬刻をヒプノシスマイクを使って倒した後、「言の葉党」の党員になった。ラップの才能は兄・左馬刻に匹敵するレベルの持ち主と言われており、「言の葉党」は戦力を確保するために彼女を洗脳したとされている(ドラマトラックで実際に合歓ちゃんのラップを聞いた方は分かるかと)。「言の葉党」のために忠実に動くという洗脳の効果によって19歳という若さで行政監察局の副局長に就任され、上司の無花果に気に入られていることから中王区での暮らし、「言の葉党」での仕事は彼女に合っていることが分かる。

担当声優の山本希望さんのラップはとにかくすごい。合歓ちゃんのラップは力強くて良いけど、山本さんのはラップは自然体って感じがして楽しくなるのがいい。合歓ちゃんは山本さんが演じて大正解だよ、本当によかった。本当に。
YouTubeのリンク貼っておくのでよかったら是非↓


マイクについて考察

十字架とドクロと短剣をモチーフにし、強さと可憐さを感じさせるハンドマイク。
乙統女と無花果のマイクは中王区のマークが付けられた金色だが、彼女のマイクはマークが付けられていない銀色だ。ドクロの目の色に注目すると中王区のトレードカラーであるピンクを入れていることから「自分は中王区の人間だが思想は違う」という意味があるのではないかと考える。

実際に2度目のバトルで公表されたMAD TRIGGER CREWのドラマトラック「A dream...for good or evil」で合歓の洗脳は解けており、左馬刻に自分の意思で中王区に残ることを決意したと話しているシーンがある(悲しい兄妹喧嘩から真っ当勝負に路線変更になってよかった…本当に)。いくつかのツイートで「洗脳がかけられた後」と「洗脳が解けた後」でマイクとスピーカーが違うのではないかという考察も出ており、今回発表されたのは洗脳が解けた合歓自身を表しているのでないかと考えられる(かけられていた時のマイクとスピーカー、見たかったなぁ…)。

マイク本体の色が銀であること、装飾にドクロが使われているなど兄の左馬刻と共通している部分が多い。左馬刻はヴィンテージ風のスタンドマイクだが、合歓は短剣をイメージしたハンドマイクである。短剣が使われているのは楽曲「ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +」の歌詞、「ペンは剣よりヒプノシスマイク」という部分から来ていると考察する。さらに短剣(ダガー)をモチーフとして見ると古くから純潔の証として扱われ、「強くあろうとする意思」「愛するものを守る」という意味が込められていることが判明している(引用元:クロムハーツのアイコンモチーフに込められた意味と魅力について)。

最後に碧棺兄妹はなぜ同じマイクなのか気になって種類を調べたところ、使用しているマイクの正式名称は「SHURE/55SH2」であり、ガイコツのような見た目から「ガイコツマイク」という通称がある(以下略、ガイコツマイク)。マイクの種類までガイコツとか…碧棺兄弟、どれだけガイコツに思い入れがあるんだ…かっこよすぎるわ。

上が左馬刻のマイク、下が合歓のマイク


スピーカーについて考察

キーワードとなるのは4つ。

【棺から出てきたピンク色のドクロ】
【包み込むように交差させられた腕】
【死者の日】
【右腕に着けられた碧棺家のお守り】

合歓の生涯を色と花で美しく飾られたスピーカーにはどんな意味が込められているのか。順を追って考察していく。


【棺から出てきたピンク色のドクロ】
左馬刻のドクロと違い、合歓のドクロは行儀良く佇んでいるのが分かる。このドクロはメキシコのカラベラ(頭蓋骨)がモデルとなっており、「死は悲しいことではなく幸せなこと」を象徴している。さらに中王区と女性を象徴するピンク色で彩られていることから、母親を表しているのではないかと考えた。コミカライズ「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side B.B & M.T.C」第1話で母親と思われる人物の仏壇に兄妹揃って手を合わせていたこと、スピーカーの右手に「碧棺家のお守り」と思われるブレスレットを「言の葉党」の党員になるまでの間に着けていたことから、自分達の命を守ってくれた母親への敬意と暴力的な夫から解放された母を思ってピンク色のドクロが使われたのではないかと私は考える。


【包み込むように交差させられた腕】
左馬刻のドクロは棺の蓋をこじ開けているが、合歓のドクロは交差されている。包み込んでいるようにも見えることから、ハグを表現しているのではないかと考察する。ハグは愛情表現のひとつでもあり、合歓は母親からの愛情が欲しくても手に入ることがないという悲しさをスピーカーに込めたのではないかと考える。


【死者の日】
メキシコでは伝統文化として扱われている「死者の日」。死者を偲んで感謝し、生きる喜びを分かち合うことを目的としている祭りである。これは母への感謝と今生きる喜びについて表現しているのではないかと考える。スピーカーにたくさんの花が付けられているのは死者を迎えるためであり、マリーゴールドやキク類などを中心にカラフルな花を使うことが多い。マリーゴールドは死者の日にとって一番大切にされている花で、死者を導くという大きな役割があると言われている。

〈スピーカーの花とその花言葉〉
白い百合→純粋、無垢、威厳、無邪気、高貴、自尊心、栄華
黄色とオレンジのマリーゴールド→変らぬ愛、健康、予言
白いマーガレット→心に秘めた愛、誠実、信頼
ピンクのガーベラ→神秘、崇高美、前進
青いヒヤシンス→変わらぬ愛


【右腕に着けられた碧棺家のお守り】
コミカライズ「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side B.B & M.T.C」第12話で、合歓が母から貰ったお守りをブレスレットにし、左馬刻に渡していることが判明している。おそらくネックレスが何らかの形でバラバラになり、残った石でブレスレットにしたのかもしれない。左馬刻は今でも着け続けているが、合歓は「言の葉党」の党員になった途端に着けることはなくなった。しかし洗脳が解けたことにより、制服に身を包む自分の代わりにスピーカーに付けさせているのは自身の変化と左馬刻を思う気持ちが残っていることを示していると考える

上は現在の左馬刻、左は洗脳前の合歓、右は現在の合歓


兄と妹の絆

左馬刻と合歓とマイクとスピーカーには多くの共通点がある。
しかし色や雰囲気など異なる点が多く、同じものだが同じものではない。
共通点と異なる点についてひとつずつ考察していきたい。

碧棺左馬刻のスピーカーと碧棺合歓のスピーカー(公式サイトから)

【2人のマイクとスピーカーの共通点】
・マイクとスピーカーにドクロが使われている
・銀製の「ガイコツマイク」が使われている
・スピーカーの音はドクロの口から出ている(左馬刻は口の中、合歓は口の端)
・スピーカーに棺から出てきたドクロと青色が使われている(碧棺だから?)

【左馬刻のマイクとスピーカー】
・ガイコツをモチーフのスタンド型のヴィンテージマイク
・スピーカーの全体の色は青→MAD TRIGGER CREWと男性を象徴する色
・ひび割れたスピーカーのドクロがハードボイルドな雰囲気を出している
・スピーカーのドクロがこじ開けて顔を出しているのは地獄に落ちた外道の父親を意味しているのではないか

【合歓のマイクとスピーカー】
・短剣をモチーフにしたハンド型のヴィンテージマイク
・スピーカー全体の色はピンク→中王区「言の葉党」と女性を主張する色
・柔らかいピンクで彩られたスピーカーのドクロが優しい雰囲気を出している
・スピーカーのドクロが上品に佇みながら包み込むように腕を交差しているのは命をかけて自分達を守ってくれた母親を意味しているのではないか

マイクとスピーカーから見る碧棺兄妹の強いこだわりは【ドクロ】と【銀】であることがわかる。スピリチュアルから見る【ドクロ】と【銀】はなにか。

【ドクロ】
ドクロは死の象徴でもあるが、再生や真実という意味も込められている。碧棺兄妹の場合、ドクロは家族を意味している可能性が高い。左馬刻は暴力的な父の封印を解き、合歓は自分を救ってくれた母への愛情を示しているのではないかと考察する。

【銀】
古くから魔除けとして使われており、ヒ素などの毒を判断する力を持つなど人々の間ではお守りとして扱われていた。だが碧棺兄妹の髪色が白にも銀にも見えることから、自分たちを表現しているのではないかと考える。



この記事は音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』の
コンテンツ利用ガイドライン
に基づいて執筆しました。


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