見出し画像

同じ業界から他社を見る_トーセイ2023年11月期決算(2024/1/12)の投資不動産マーケ的分析

先日トーセイさんが決算を発表されていました。好調ですね。
近しい分野で働いていますので、ちょっと偏っているかもしれませんが、投資不動産目線で分析をしてみます。

好調な決算。各分野の利益20%以上の上昇。
そして、以前から注力指標にされている「安定事業による固定費カバー率」は118%となっています。
変動が大きい、売買を除いての収益は座布団収入ということなので、安定をもたらし企業としてもチャレンジもできやすいとのこと。


不動産再生事業で注目は、区分マンションの売上単価。     56.52M→70.47M→107.69Mとなっており、新築価格の高騰に合わせて引きあげが出来ています。目の付け所はさすがですね。

前期比倍近くの仕入れとなったが、おそらく相当数前期からの計上ズレがあった様子。M&Aでの仕入れもあり好調に見えます。

さて、24年11月期ですが、まずは環境についての見方です。


事業環境は悪い予測は少ないが工事費の高騰、融資残高の積上りで選別化が進むとみているようだ。


収益計画では3年後に税前利益190億(前期比24%UP)の計画を策定。


簿価ベースで118,252M 171件、537戸。想定売上規模 183,172Mもあり、正直販売はコントロールができている状況。


不動産再生の分野では前期は20億以上の物件群で40億/1棟以上の売上があった模様。コンサバな読みとなっている。


仕入れ目標は前期並みとコンサバ。


特徴なのは、AM事業で24年11月期は厳しいとの見方。世界的な不動産価格から海外ファンドが不動産を入れ替えず売却に動くような見立てのようだ。

ただ、いずれにせよ物件のストックは多く、賃収がしっかり入って来てととても経営状態は良いと思われます。
建築費の高騰から新築物件(分譲も、ビルも賃貸マンションも)は供給が減っていくでしょうから、不動産再生事業は伸びていくのは間違いなく、リーマンショック並みの金融ショックが起きること以外(コロナでもすぐに業績戻っているし)この会社の経営状況を悪化させることはないと思います。。
ただ、想像がつかないショックがなければの話です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?