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たとえ、夢の話だとしても

それは私が初めてHey! Say! JUMPのみんなに会った思い出のライブでした。



昨日の事のように思い出せるのに、「懐かしい」という言葉が似合うくらい時間は容赦なく過ぎ去って

それがなんだか寂しくて、いつか、今思い出せる記憶も忘れてしまうのかなとか思っちゃったりして。


初めて交わしたHey! Say! JUMPとの約束も、それを果たした思い出もぜんぶぜんぶ宝物で

また新しい宝物を増やしたいのに、意味のわからないウイルスのせいでその機会を壊されてしまっているみたい。

やるせない気持ちでいっぱいです。本当に許せない。



去年のFabのアルバムからの彼らの飛躍は凄まじいものです。

伊野尾くんプロデュースのもと、snsという媒体をつかってファンだけでなく色々な世代や界隈の人をもまきこんだ発信は誰が見ても大成功でした。


そんな、今ジャニーズでも抜群の存在感を放つ彼らのライブはまさに、夢の世界。

そして彼らは、夢の国からやってきた王子様。

誰もが羨む素敵な恋を魔法で届けてくれるみたいに

大きな会場に8人が舞い降りるんです。


今から話す『PARADE』というライブは
もしかしたら、私がみた夢の話かもしれません。

小さい頃母親から聞いたおとぎ話かも。

それでもいい、
彼らとの約束を果たせた大好きな話をきいてください。



はっきり言うと、あれは伊野尾くんへの熱が冷めていた冬でした。

FCに入って初めて応募できると思っていたアリーナツアーが諸事情でなくなってしまったことから、
なかなか報われない思いに落胆してしまったのだと思います。

親から許して貰えなかったFCにやっと入れたのに。
やっとあの、Hey! Say! JUMPに会えると思ったのに。

ショックと怒りが込み上げて、「ジャニーズなんて」とファンとしてあるまじき感情を抱いてしまいました。


そこから、私はその悲しみを埋めるように別の界隈に足を踏み入れ、

Hey! Say! JUMPのよさも、ジャニーズのよさも、すっかり忘れて、新しい場所でオタクを楽しんでいたのです。


でも、まだHey! Say! JUMPが好きだった頃に予約などして申し込んでいた
アルバムとライブがまだ残っていて

もう冷めてるのに、買っても仕方ないんじゃないか
もう冷めてるのに、行っても逆にJUMPに悪いんじゃないか

テキトーに理由をつけて全て諦めようと思っていたのですが、

「ちゃんと自分のお金で買う初めてのアルバムだよ」
「FCに入って初めて応募出来たライブだよ」

そんな「もったいない」という精神が私を引いたんだと思います。

このライブで気持ちが戻らなかったら降りる!!
そう心に誓い、『PARADE』というライブへと足を運ぶのでした。



伊野尾くんの熱が冷めているとは言えど、ライブ会場は大好きです。

京セラドームではたくさんの人でごった返していて、
グッズ列へ急ぐ人、じゃんぷぅと写真を撮る人、友達と待ち合わせをしている人、と様々。

私は毎回3ゲートの前で友達と待ち合わせをしているので、基本的に3ゲート前で友達とライブまでの時間を過ごすことが多いです。

その日もその場所で、久しぶりにみる顔ぶれに歓喜しながら楽しい時間を過ごしていました。


開演30分前。友達と別れ、いよいよ会場の中に入る時間。

デジチケでピってしてウィーーーンと出てくるチケットを裏返しに持って邪魔にならないところまで行き、せーのっバンッ!!で席を見る。

「待ってアリーナ!?!?!」と叫ぶ所までのシュミレーションは完璧でした。

今考えると、冷めてるくせにイメトレ完璧とかおこがましすぎる。


結果はスタンドでした。
でも、スタンドかよ〜、、、とはならなかったんです。

私たちの目にはしっかり「1列」という文字が見えていましたから。


スタッフさんに場所を聞き、彼女の後ろに付いていくと
だんだん近づいてくるバックステージ。

「まだ前?」「まだ前行くの?」
ワクワクが止まらないけど本当にここ?と半信半疑な気持ちを抱えたまま
案内されたのはバックステージ目の前、スタンド最前列でした。


今思えば初参戦でこの席運も、神さまからの暗示だったのかもと思います。

「ここに居るべきだよ」と言われていたのかもなぁ。


というものの、冷たい私の心は神席を勝ち取っただけでは元に戻りません。

ですが、初めて入る会場の雰囲気に圧倒されていました。

「夢」と「妖し」をテーマにしたこのライブは
至る所にその雰囲気を彷彿とさせていました。

薄暗い照明の中、ぽつひりぽつりとともされる小さな街灯。
Jrの方々が小さなランタンを持ってステージを歩いたり、段差に座って話をしていたり

パラレルワールドに来てしまったのではないかと錯覚するほど
『PARADE』の世界観を見事に演出していました。


Fabの配信ライブについて、お友達のゆなちゃんがnoteを書いてくれましたが、

彼女の言うとおり、Hey! Say! JUMPは全てにおいて抜かりないなと思います。

そのあとすぐに始まったライブでも、思わず感嘆のため息が出てしまうほど美しい。

ライブにおいて本人たち以外に必要不可欠な、ステージセット、衣裳、セトリは彼らを世界一輝かせるために作られた抜かりないもの。


『Zombie Step』から始まった彼らのPARADE。

突然、落雷が襲って来たと思った瞬間、メインステージにどこからともなく現れた大好きな8人は、妖艶に笑っていました。

「ようこそ、PARADEへ」

山田くんの言葉を合図に再び流れ出す音楽で、今まで小さかった私の胸の高鳴りがバクバク!と大きくなっていくのを確かに感じました。


私はHey! Say! JUMPのライブ衣装がとても好きです。

ライブのコンセプトに合った、かわいくてキラキラしていて、うっとりしてしまうような衣装。

動きやすさや、踊りやすさを重視したものではなく、
より華やかに、よりかっこよく。

彼らの魅力を最大限に引き立たせてくれるような。


PARADEの中だと、登場してきたときのあの衣装が本当に忘れられません。

光沢ある黒にキラキラ光るゴールドの刺繍。
背中側の裾が長いタキシードで、まわったりステップを踏むと翻って見える、レッドカーペットのような赤い裏生地がたまらないのです。

「ああ、王子様だ。」

私たちの世界では彼らくらいの年齢の人をアラサーと呼びますが、こんな王道王子様衣装が似合ってしまうアラサー集団は彼らだけだと思います。

本当の王子様だと確信しました。



ライブの雰囲気を作り出す要素の一つ、セットリスト。

PARADEといえば、あの瞬間が本当にだいすきだなぁ。
今でもライブDVDを見ても鳥肌が立つほど。

『Star Time』から『ファンファーレ!』のあの流れ。


その年の夏、台湾でライブをしたJUMPのみんなが、台湾公演に来られなかったファンのために、台湾で披露した懐かしの曲をPARADEでも歌ってくれました。

『Star Time』はデビューシングルのカップリング曲。

変声期前の初々しいデビュー当時の声とはうって変わり、
大人になった美しい彼らの声で、バラードバージョンにアレンジされていました。


冬のイルミネーションのように綺麗な光を放つステージで
例の王子様衣装で大人になった彼らが歌う『Star Time』。

「もう子供じゃない」
『White Love』の伊野尾くんのパートが思い出されて
ただでさえ懐かしい曲に涙があふれるのに、そんなメッセージ性のあるみんなの表情にさらに込み上げてくるものがありました。


ピアノの伴奏が美しく余韻を残す中、あたたかな拍手。

止まらない感情をどうにか抑えるのに必死な私たち。
拍手がなりやんだ静かな会場に
     ~♪

聞き覚えのあるピアノのイントロ。
鳥肌がぞわぞわぞわっと立って、思わずお腹の底から声が出ました。

『ファンファーレ!』。
Hey! Say! JUMPの新しき夏の名曲。
歌番組やDVDで擦り切れるほど見た、あの曲をこの目に焼き付けました。


「きっかけの言葉を きっと今も覚えていて 
ずっと大切なままで 変わらず」
みんなが大好きな、有岡くんからはじまるCメロ。
やっと聴けた、やっとこの目でこの耳で切ないあの声を聴けた!
自分でも信じられないくらいこの曲が大好きなんだって、再確認しました。



PARADEの中でも多くのファンが印象的に残っているといえば
あの、じゃんぷぅの衣装。

八乙女光くんがデザインした、メンバーのマスコットキャラクターは「じゃんぷぅ」と呼ばれ親しまれています。
そんなじゃんぷぅが、PARADEに遊びに来てくれました!!

Hey! Say! JUMPのみんなが、各マスコットキャラに変身して
アルバム『PARADE』にミニドラマも合わせて収録された『ぷぅのうた』を、可愛らしさ満点で披露しました。

もちろん会場は大きな黄色い歓声に包まれて、
私たちも、興奮が収まりません。



他にも、棺桶から登場するヴァンパイアにちなんだ演出、
山田くんと知念くんの“布フライング”、
回転するムービングステージ、

初めて味わう驚きばかりで、終始「え?」「なにするの?」という言葉が絶えませんでした。

私たちを常に驚かせ、歓喜させるHey! Say! JUMP。
本当にスーパーアイドル。



私は「本当に推しは存在しているのか」と変な感覚に陥ります。

こんなにかっこよくて、こんなにすごくて、
雲の上の上のまた上の存在だからこそ、
テレビに映っている彼らを何度も見たとしても、ほんとうに存在しているかと疑ってしまう。

PARADEを見ている時も常にそうでした。

目の前にいるのは本当にあのHey!Say!JUMPなのか。
今歌っているのは本当にあの伊野尾慧なのか。

どれだけ近くに来ても、どれだけモニターを見ても
やっぱり一筋縄では信じられない光景。


それでも彼らは、そんな夢み心地な私たちに
「夢なんかじゃないよ」といろんな証を残していってくれます。

その一つが、彼らからの「言葉」。


ライブでいうところの「煽り」に値するそれは、いつだって私たちを奮い立たせます。
彼らの何気ない言葉に元気をもらえたり、明日へつなぐ何かになったり。

DVDに収録されたPARADE東京公演で有岡くんがこんな言葉をくれました。


「Hey!Say!JUMPにつづけ!!」


この人たちしかいないんだな。
私はこの人たちと出会うために生まれてきたんだな。
と思いました。

どんな時でも私を笑顔にするのは、Hey!Say!JUMPでした。
どんな時でも私の脳裏には必ず彼らがいて、生きてきた十数年間、私の軸となって源となってくれたのは、Hey!Say!JUMPでした。

愛も冷めきって疲れた心に
またこうして明るい光を思い出させてくれるのもやっぱり…。

眠っていた分、一層固くなった思いが止まらなくて、
そのとき自分がどんなに偉大な存在をなくそうとしていたかを身に染みて痛感しました。





まだ諦めちゃだめだ。

このライブを思い出すたびにそう思います。

どんなに世間がウイルスに脅かされようと、私たちは
彼らとまた逢う約束をすることを諦めてはいけない。

暗いトンネルの中を進んでいるような気分だけれど、
そんなときでも、あの日の感動を忘れないで、心に大切にしまって

いつか必ず、彼らの姿をこの目に焼き付ける日を願って。



薮くんのこんな言葉も心に残っています。

「またPAREDEしようね」



次Hey!Say!JUMPにあえた時は、きっと涙が止まらないだろうなぁ。
だって、ずっとみてた夢が叶うんだもの。


この高鳴る不思議な気持ちにまだ名前をつけられそうにないけれど、

私はもう、

Hey!Say!JUMPという夢の世界に迷い込んで抜け出せないみたいです。






最後まで読んでいただきありがとうございました!


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