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「脱・東京」は「脱・攻略ぐらし」。子連れのフルーツ狩りして考えてみた

こんにちは。2022年末、東京から宮崎県宮崎市に移住しました、若橋未央です。

私たち家族は10月の連休、住まいから高速1時間、観光農園に梨狩りぶどう狩りに行ってきました。おいしかった!

皆さんは子どもたちと日帰りレジャー…お好きですか?

「車で1時間の距離の観光農園に、フルーツ狩りに行く」

この難易度、実は、東京住まいと、地方(宮崎)住まいではエライ違います。
それはひとえに、大都会で生活するには「混雑攻略」が必須だから…。

夫とそんな話をしたので、そのへんの話を広げて書いてみます。

大都市住みに必須な「混雑攻略」


“観光農園にフルーツ狩り、車で1時間“
それは「いつでも」でしょうか?

私たちが東京・世田谷住まいの時は違いました。
時間やモノの制約がありました。

時間の混雑を攻略する


世田谷区に住んでいた私たちには、東京の市部や山梨が、片道1時間~1時間半のレジャー候補でした。
今回と同様、フルーツ狩りをしにいったこともあります。

でも、「車で1時間」の農園に、本当に片道1時間でいくには、

「早朝8時までに出発すれば
「帰りは、15時までに現地を出発して17時より前に帰宅すれば
 ※高速の出入り口や、渋滞トンネルの混雑時間帯を避ける
「土曜ではなく、日曜にいけば
 ※日曜は、ゴミ収集車や物流トラックが減る

などなど…

混雑を避ける行動をとれたら1時間、というカラクリがありました。

混雑回避に失敗すると、10km以上、下手するともっと長い渋滞に巻き込まれ、ドッと疲れます。
中央道の小仏トンネルとかね。とほほです。

大都市に住み慣れるということは、「混雑を攻略する」ことでもあったと思います。

私たちも、東京時代、混雑を攻略して、1つひとつ、「比較的、攻略しやすい」スポットを開拓していました。

(井の頭公園・自然文化園とか…より身近ないきつけスポット化してたのを思い出します)

車ではなく、電車なら混雑関係なく時間どおり…かもしれませんが、似た面はあります。
レジャーからそれますが、広告で「本マンションは、新宿まで28分!」とアピールしていても、それはもっともダイヤがすいている曜日と時間帯なら、という注意書きアリ。
ダイヤと乗降客が混雑する朝の通勤時間はノロノロで40分以上かかったりします。
通勤ラッシュ回避のため、早朝の時差通勤に励む方もいますよね。

予約を攻略する

当日の混雑を回避するためには「予約」という仕組みがあります。

しかし。この「予約」も、争奪戦じゃないですか?

私たちは下の子が産まれる前、上の子4歳まではカーシェア利用でした。
このため、郊外のレジャーには
「近くのクルマの予約を押さえられたら」
なんて制約もありました。

予約はクルマ以外にもいろいろ。
入場券、駐車場、映画の席、イベント参加券。

首都圏は、遊ぶところもいっぱいありますが、その何倍も!人が多い。

私たちが行楽に行きたいときは、皆が行きたいとき。
混雑を避ける目的である予約もまた、予約を取るのに混雑を攻略しないといけないんですよね。混雑を先取りして戦うと申しましょうか。

予定をできるだけ早めに決めて、予約を入れる。
予約開始日、開始時間を手帳やスマホでリマインド、開始の瞬間をねらってスマホとにらめっこ。

そんなスキルも身につきました。

子どもは「攻略」と相性がチョー悪い

ということで、東京に住んでいると「混雑攻略」「予約攻略」のスキルがついてきます。
しかし、それは物わかりのよい大人だからこそ、発揮できるスキル。

子どもと「攻略」生活をしていると、けっこう壁にぶちあたります。

「早く着替えて!出発!!行きたいんでしょ!?渋滞始まったら、間に合わないよ」
「おなか、まだそんなに減ってないだろうけど、混まないうちに早めにお昼たべよう?12時になったらもう席ないから」
「もう帰るよ!15時までに出ないと渋滞に巻き込まれちゃう」

これ、我が家の東京時代、週末レジャーの「あるある」会話です。
幼児~小学生は、そもそも先の見通し、時間感覚がめちゃくちゃ未熟です。
大人がたくらむ攻略につき合わせようとすると、「早く早く」の連発になります

そして、親の「早く早く」に子どもの機嫌が悪くなると、拗ねる・号泣などでもっと言うことをきかない。

そしてそして。
子どもの機嫌がどうにも直らなければ、「手間やお金をかけてもぎ取った予約を直前キャンセル」ということになります。
この「直前キャンセル」のガックリ感が半端ない。予約の攻略が水の泡。
先に、手間・お金のコストを使っているので、人間どうしても、損するのが悔しいんです…。

もう前払いでチケット買ってしまったから、せっかく取れた予約で惜しいからと、疲れている・体調がイマイチなのに出かけてしまう…なんてことありませんか?
「サンクコストが惜しい」などと言いますね。

これを避けるために、今度は「子どもの体調と機嫌もりあげ・キープの攻略スキル」が必要になったりします。

好きなお菓子の事前準備、ipadの準備、小さなえほん、「そんなこと言わないで行こうよ、パパママ楽しみにしてたんだよ」「きっと楽しいことがあるよ!ほら、これが…」交渉術etc。

…私と夫は、この攻略づくし、必要スキルづくしの東京生活が、自分たちの子育て観に…なんだか…合わない…と思うようになっていました。

そして、仕事の在宅勤務化や、義実家の介護準備、家の住み替えなどのタイミングが重なり、東京から宮崎へ移住したわけです。

(▼移住と、移住先に建てた家の話をKindleにまとめています)

東京を離れたら「攻略」が不要に

さて。
東京を離れて宮崎に移住したら、混雑が激減、「攻略」の必要性そのものがほんっとうに、無くなりました。
それは期待以上の爽快感でした。

混雑がない。予約も基本いらない

レジャーに行く九州の高速道路、国道。入り口もトンネルも、渋滞が基本的に存在しません。

なので、出発予定時間でも子どもがグズグズしていたり、機嫌が悪かったりすれば、放っておきます。出発時間はどんどん後ろ倒れます。
でもいいんです。予約もしてないし、渋滞しないし。

あとから「やっぱりいきたい!」なんて言い出されたら、
「じゃ、今から行こっか」と昼過ぎから出発できます。
準備不足でも大丈夫。最低限の常備軽食(ビスコや保存水とか)は自家用車にいつも積んでありますし、混雑でSAに入れない!ってこともまずありません。

行先も、ディズニーランドのような超巨大アミューズメントではないので(笑)、2・3時間滞在すれば満足感があるものばかりです。

気ままに、行き当たりばったりで遅く行っても、早く帰っても、夢中になって帰りが遅くなっても、たいした渋滞はありません。帰ってこられます。

例外的に困るのは、サッカー・野球観戦の駐車場くらいでしょうか。早めにいかないと近い駐車場が埋まり、シャトルバス利用の遠い駐車場になります。それくらいかなあ…。

休日が長くなった感覚

夫は、宮崎に移住して、「土日が、3連休に感じる」と言います。
これ、混雑なし、予約不要の世界だからじゃないかな?と私は思います。

行き当たりばったりでフラリと車で出かけられる環境だと、1日に軽く2つ、3つと活動ができてしまう。

早朝6~8時にサーフィン行って(←夫です)、
午前中に1つ子どもの習い事送迎して、
午後はみんなでチョイと動物園行くか、
帰りにスーパーよろうかねー、みたいな…。

↓市内から車で30分も行けばレトロな遊園地つき動物園。駐車場は目の前、いつもスカスカ。

これ、「混雑と、予約がないから」できることが増えていると思います。
予約があると、それをドタキャンしないように調整するので、逆に「待機」時間が増えるような気がします。

レジャーしやすい下支えとして、快適な家に引っ越したからというのもあります。
とくに、ガス乾燥機乾太くんがあるので、洗濯の時間がいつでもよく、「家事を終わらせず後回し」にして出発しても、帰宅後に容易に取り返せるのは強い。

地方中核市はいいぞ。ただし「田舎」と混同しないこと


というわけで、日帰りフルーツ狩りから始まり、のびのび子育て派の我が家は、東京から地方に引っ越してよかったよなあ、という感想に到達しました。

なお、地方と一口にいっても、中核都市(私のイメージは県庁所在地、または人口30万人以上の都市)とそれ以外で、実態がかなり違います

中核都市以外だと、子どもが中高生になったとき、不満が高くなりがちです。
なぜなら、主要高校まで遠く、「友達と遊びに行きたい施設」も遠い、でも公共交通が貧弱で、親のマイカー送迎に依存しなくてはならないから。

私は本業で「中高生の主張」的なものに大量に接するのですが…
自転車か公共交通機関で、友達とイオンモール・ラウンドワンに行ける立地に住んでいるか否か。これが地元への満足度の分かれ目です笑

子どもが1人なら、幼少期はもっと小規模な市町村に住み、進学のタイミングで中核市の市街地に引っ越していくのもアリです。

でも、うちは年齢差がある子ども2人なので、移住後15年、保育園児~高校生どの段階でも、それなりに満足して住めそうな中核都市(宮崎市)にしました。

移住先が中核都市の市街地なら、高校やショッピングモールだけではなく、それなりの規模の文化施設(コンサートホール・大型書店や図書館)、病院などもそろいます。
私立中学も一応あり、「地元がどうしても合わない、同じ中学に行きたくない」ときのリスクヘッジもあるし、地方大学があると付属図書館や大学の市民開放もあります。(大学進学は、実家を出る前提です)

大都会からの地方移住、「田舎暮らし」志望でなければ、県庁所在地、または人口30万人以上の都市が無難。これ、私の持論です。

・・・

ということで、まだ10月後半。
地方の行楽シーズンを、無計画・無攻略で子どもたちと気ままに楽しもうと思います。

ではまた!

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★この記事を書いた人★
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 ・みお(若橋未央)
 ・編集/添削歴17年
 ・「将来貸す」前提の一戸建を宮崎に建て移住
 ・noteは月に〜数本執筆
 ・X(Twitter)は、ほぼ毎日出没
 ・家づくり記録&戸建マネー戦略本、amazonで好評発売中です。

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