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安物?高級?ボールペン所感

万年筆が好きだ。
筆圧がいらずにするする書ける筆記感と好きなインクが使える自由さがゆえに、私が基本的に使う筆記用具は万年筆ばかり。
日記や手帳、手紙を書く時も基本的には万年筆、たまにガラスペンだ。

けれども仕事で転写用紙を書く時にはボールペンを使わざるを得ない。
筆圧が不要なのが裏目に出て転写用紙には万年筆が使えないのだ。
文房具好きなので高級ボールペンも2本持っているのだが、それを使うかというと…。
実はそれらの出番もさほど多くはない。

私が持っている高級ボールペンはファーバーカステルのアンビションオプトアートとモンブランのマイスターシュテュックだ。
2つとも非常に所有欲を満たしてくれる良い品だと思う。
見た目の高級感、持った感触、どちらも素晴らしい。
ただ、それらよりも手を伸ばしてしまうボールペンが2つある。

それが三菱鉛筆のジェットストリームとゼブラのサラサだ。
そこらの文房具屋やコンビニ、スーパーなどにも置いてある安いボールペン。
この2つを私はこよなく愛している。

まずジェットストリーム。
インクがしっかり黒い、書いている感がしっかりある。
これが発売された時は本当に感動した。
インクだまりが出来ることも少なく、極細が欲しければ値は張るがエッジという超極細0.28mmのものもある。

次にサラサ。
特に1mmの太芯の書き味が素晴らしい。
ボールペンなのに抵抗があまりなく、ぬるぬる書ける。
そしてこれも(太芯でも!)インクだまりが出来にくい。
レタリングをする時などに使うと綺麗に書けてとても楽しい。

高級ボールペンだから書き味が良いかというと、個人的には「そうかなぁ…?」と思ってしまう。
もちろん気分を上げるために使うには良いのだが、純粋な書き味の好みで言うと私はジェットストリームとサラサの方が好きだ。
自分の書き味の好みが安っぽいのかも知れないが、万年筆は値段が張るものの方が好きなものも多いのでよく分からない。

正直ブラインドテストをされたらジェットストリームやサラサの方が高級だと言ってしまう可能性すらある。
実用性を求めるならば、筆跡が綺麗な安いボールペンでも十分過ぎる。
最近はビジネスシーンでも使いやすい見た目で同じ替芯のものも出てきているので、そうしたものを使うのでも良い。

そんなことを思いながら、高級ボールペンと安いボールペンを同じペンケースにさす日々である。
それなりの値段がする万年筆とボールペンの向かいがジェットストリームとサラサの定位置。
手頃な価格と確かな実用性ゆえに安心して使い倒せる頼もしい相棒達だ。
日本で普及しているボールペンはやはり素晴らしい。
今後も使い続けていくことだろう。

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