処方薬:執筆 効能:精神安定

すっかりご無沙汰してしまった。

中の人は今年1番の寒波が来て、低気圧にやられているけれど、北陸出身の私はそれだけでメンタルがやられるほどヤワではない。

今月は落ち込み傷つくことが本当に多かった。その数々が、ボディーブローのように身体にしみ渡る。ひさしぶりに、天国にいきたいと思う夜。ならば、取っておきの処方箋を今から作ろう。

1月1日 実家のある福井を出た1時間後、能登半島地震が発生。16:10。
私は新幹線に乗って関東へ戻る途中だったが、新幹線も停電し、30分ほど車内にいただろうか。その間にスマホの通知で流れ始める津波警報は、本当に恐怖だった。
小さい頃から福井地震の恐ろしさはたびたびお年寄りから聞いていたが、それ以来の大地震かなと直感が囁く。泣きながら関東へ帰宅。寝れない夜だった。

1月2日 今度は羽田空港の接触事故。北海道発だと言うから、もしかしたら知り合い乗ってたんじゃないかと心配になりつつ、海保の航空機の悲劇のストーリーに涙する。寝れない夜がしばらく続く。ラジオを聴いて無理やり寝た。

その後、1週間ほどかけてメンタルは回復した。かに見えた。

1月15日 突如断捨離を始める。やるなら今しかないという確信があった。とりあえず大型家具を捨てることに。

1月22日 大型家具をあらかた捨て、一息つこうとしたらLINEの通知が入る。当時交際していた人からお別れの連絡だった。
「仕事の話ばかりで楽しくない」と。

何となく、予測はしていた。
でも、直接話すでもなく、こんなにも呆気なく他人との繋がりなんて切れてしまうんだと思った。

1月24日 撮影会をリリースするも、問い合わせが未だに1件も来ない。これまでの私の行き当たりばったりな行動と、モデルにしたいビジネスもない状況を考えると、それは当たり前の結果だけど、なんだか行動することに疲れてしまったな。

もしかしたら私はこの地球では、人を愛し愛されたいという理想を叶えることはできないのかもしれない。

人と関わることは私にとってハードルが高いのだ。言葉尻1つで、一瞬の沈黙で相手の考えていることがわかってしまう。相手がどういう話題なら不快にならないのか、仕事がある日は毎日探りながら生きている。そして、うっかり騙されたりしないか、歳をとるにつれてより慎重になって生きている。まさに、この地球でサバイブしている。

過去にたくさん傷つき傷つけてきたから、目の前の相手にはずっと笑っていてほしい。でも、そうやって相手を立てて自分を押し殺していると、本当の自分は死んでしまう。それが辛くて、相手を傷つけるのが怖くて、当たり障りのない会話しかできない。

でも、本当に大切な人とは深い話をたくさんしたいのに、深い話をすると結局お互いに傷をえぐり合う結果になるのだ。

コミュニケーションの取り方がまったく分からない。

私にとって、仕事は大切なものだけど、そこには私の使命があると思って去年からずっと頑張ってきたつもりだった。
その使命とは、この地球で生きづらさを抱えている全ての人に、私は笑顔と生命力を届けるんだ、という思い。
だけど、自分の周りにいる人さえも笑顔にできない私に、いったい何ができるんだろう。

自分が感じる使命、つまり理想と、この世で生きていくにはお金がないと生きていけないという現実、そして詰まるところ理想は理想でしかなく、自分自身にさえ体現することは難しいと感じる。

年明け早々のショッキングな天災に始まり、低気圧と断捨離の好転反応、そしてアイデンティティの喪失により、私はまたきっと1つ天界に近づいてしまった。

理想は自分の周りにいる人の、長所も短所も全部愛したい。私はあなたの存在を肯定したい。なのに、私はいま私の存在が肯定できない。

完璧主義な自分も、そのくせ理想を実現できない弱さも、全部嫌いだしそんな自分が好きだけど、そんな自分が好きとか呑気なことを言って、理想を実現しようとしない自分が嫌いである。

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