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Fan letter 7 キレキレ☆ダイチスタイル

 みんなが「ちむどんどん」している今こそ、書いておきたい人がいます。

 三浦大知さん。

 といって、私は彼のことをそんなに知っているわけではありません。

 だからこんな風に、「Fan letter」なんて書く資格などないのですが、とにかく声が好きなのです。とても素通りできない大好きな歌声なのです。

 ある楽曲が好きになるのに、声はとても重要な要素だと思います。

 もちろん「楽曲」というのは、楽器があって、歌手がいて、メロディがあって、演奏があって、声も歌詞も曲の一部だから、なにかひとつが優れていても、どこかが好きでなければ心に残らないものだと思います。

 当然、歌っている人そのものがとても魅力がある、というのも大事な要素。

 その人が歌うからよい、というものがあるし、他の人が歌ってもいい曲だと思わないけど、その人が歌っただけで特別になる曲もあります。

 大好きな人が大好きな声で歌っても、やっぱりそれほど好きになれない曲も。

 音楽と言うのは人の暮らしに、人生に、無くてはならないものだと思うのです。たったひとりでいても、そこに音楽があれば寂しくない。大勢の人が音楽で心をひとつにできる。
 すごい力を持っている、と思うのです。

 その力をまざまざと感じさせてくれる人が、歌手として人々の心を掴むのかなと思います。

 三浦大知さんの声には、いつも、耳を持っていかれます。

 彼が歌うと、どうしても聴いてしまう。聞き惚れてしまうのです。

 沖縄生まれで、マイケル・ジャクソンに憧れてダンスを始め、安室奈美恵さんと同じ「沖縄アクターズスクール」出身、「Folder」という音楽グループにいた、というのは知識として知っていますが、私はそのころのことはわかりません。

 初めて三浦さんを知ったのは、ダンサーとして、だったと思います。すごいダンスだなと思ったのですが、それがいつ、どこだったのか覚えていません。

 ちょこちょこ、頻繁にテレビに出ていた頃があると思うのです。
 私が帰国したころだから、2015年前後。

 といっても彼がメインではなく、誰かの曲と一緒に踊ったり、コラボのように歌ったり、そういうことが続いていて、あ、また三浦大知さんだ、と。

 そのころに、「この人すごい」と思ったような気がします。
 デビューして長いのに、どうしてメインでもっと出ないのかな、と思っていました。

 2016年にはいよいよ紅白にも出て、密かに注目していたのですが、2017年には『仮面ライダーエグゼイド』の主題歌を歌うことになり、仮面ライダーファンの私は俄然張り切りました。
 『仮面ライダーエグゼイド』じたいはそこそこ、というか期待値が高すぎたためかCG多用のチカチカ画面についていけずちょっと残念で、それでもその『EXCITE』という曲だけは、歴代仮面ライダーの曲の中では断トツでいいなと思っていました。

 その二つ前の『仮面ライダードライブ』までは、ライダーの楽曲はほぼ藤林聖子ふじばやししょうこさんが作詞したものに誰かが曲をつけたものがほとんどでした。
 著名な歌手が主題歌を歌うことになっても、他の人の作詞作曲の曲を歌っていた(あのGACKTさんでさえ)のです。
 でも『仮面ライダーゴースト』からは気志團の『我ら思う、故に我ら在り』(この曲も好きだった)、そして次の『エグゼイド』は三浦大知さんという「歌手本人」が作詞作曲に関わって、ついに、仮面ライダーの世界観を『仮面ライダー』で育ったアーティスト自身が表現できるようになったということなのかなと感じていました。


 ガツンと来たのは、2018年の椎名林檎さんのトリビュートアルバム『アダムとイヴの林檎』で三浦さんの『すべりだい』を聴いたとき。

 私はもちろん、椎名林檎ファンですので『すべりだい』はそれこそメチャメチャ聴いていた曲です。それが、何か別の物凄いものとして耳に届きました。

 『アダムとイヴの林檎』は、AIさん、井上陽水さん、宇多田ヒカルさん、田島貴男さん、木村カエラさん、松たか子さん、レキシさんなど、それこそ錚々たる面々が参加したアルバムで、その中でも最高に心を掴まれたのが三浦大知さんの『すべりだい』。

 それ以後『すべりだい』は三浦大知さん一択です。藤井風さんもデビュー前にYouTubeで歌っているけど(風呂上がり感満載で)、こればかりは、三浦大知さんの『すべりだい』のほうが良いです(個人の感想です)。
 
 ダンサーとしての認識の方が強かったのですが、声の魅力の虜になったのもこのあたりからです。

 2020年には絢香さんとのコラボで『ねがいぼし』の配信がありました。
 もう、これも。
 これもすごく良くて。

 外出規制中に、音楽を通して今しかできないことを、という絢香さんの呼びかけに三浦さんが応える形で、SNSを駆使しふたりの完全共作でリモートで楽曲が出来上がっていったようです。

 SNSでファンに公開して行われたこの一部始終は私は知りませんでしたが、楽曲はとても素晴らしいし、この曲を聴くとやはり、あの異常事態においてこの曲が希望の光だったことを思い出します。

 アニメ『寄生獣』はエンディングが三浦大知さんで、私がアニメを観たのは(そして感想記事を書いたのは)ごく最近なのですが、こんないい曲を歌ってたんだ!と驚きました。
 アニメは2014年。曲は『IT'S THE RIGHT TIME』。
 いやぁもう、曲ももちろんすごくいいのですが、ダンスから目が離せません。

 そして2022年。
 NHK朝ドラの「ちむどんどん」の主題歌「燦燦」はもう、言うまでもない名曲だと思います。

 毎朝観ていますが、実はドラマはそこまで一生懸命観ているとはいえません。でも、三浦大知さんの「順光線~」のところを聴かないと、一日が始まりません。

 米津玄師さんの記事の時に「打ち上げ花火」の「あ」が好き、と言ったのと同じ感覚で、あの「じゅんこ~うせん」の「こ~」が少しビブラートがかかるところがたまりません。
 
 少し前に、これもNHKの『うたコン』に出演されて「燦燦」を歌っているところを観ました。

 『うたコン』は、生放送・生歌唱にこだわった、最近にしては珍しいタイプの歌番組。実は、楽しみにしていても、久しぶりに歌う歌手の方や、実際に生放送で生歌唱で歌うことになれていない歌手の方が多いのか、歌を聴くとがっかりすることが多々、あります。

 三浦大知さんの歌はまったく揺るぎなく、相変わらず素晴らしい声でした。心置きなく「♪順光~線」を聴くことができました。やっぱり三浦大知さんすごい、と思いました。 

 その後放送になった「SONGS」も楽しみにしていたのですが、たまたまちょっと忙しかったので家事をしながらチラ見で、途中からはとうとう観られず、残念でした。

 沖縄返還50周年の企画が多い今、三浦さんの歌に会えるチャンスも多そうです。

 本当のスタイルはオリジナルであるコト
 気づいてるんだ

「Free Style」三浦大知『D-ROCK  with U』より

 シンガーとしての三浦さんのことばかり語りましたが、彼はやはりダンスと歌を融合するライブパフォーマンスで本領を発揮する方なんだと思います。
 いつか、ライブステージを観てみたいな…

 誰かのまねではなく、オリジナルのスタイルで勝負したい、と自分の道を切り開いてきた三浦大知さんを、これからも見つめていたいと思います。


 



 

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