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世界を巻き込み、”ワクワク”で循環型社会を目指す日本環境設計・会長岩元さんに迫る!

「ミライSTORY」は、九州、特に北九州市で活躍する大人にインタビューすることで、”生き方”や”働き方”の新たな視点や一人ひとりの「人生のヒント」となる言葉をお届けするインタビュー企画です。

企画運営は、九州最大規模の学生キャリアイベント「九州未来フェスティバル2021」実行委員が行っています。そして、今回は、広報統括のユリアンぬがお届けします!

第4回目のゲストは、日本環境設計株式会社(以下:日本環境設計)の岩元美智彦(いわもと みちひこ)さん。

岩元さんの紹介に移る前に...

突然ですが、みなさん、街中でこのハチのロゴを見かけたことないでしょうか?

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そう、みなさんがよく行くであろう無印良品やGUの店内にリサイクルボックスにいるこの子。

岩元さんが会長を務める日本環境設計さんは、世界に誇る独自の化学技術を用いて半永久的なリサイクルを可能にし、ハリウッドを巻き込み、日本から世界へ循環型社会を目指されています。

岩元さんは、ハーバード大学やTEDでも講演をされており、今回はとても貴重なお話。

「頭では色々考えているけど、なかなか行動に移せない」そんなあなたの背中を押すインタビューです。

この社会にはゴミが存在しないことを証明する。

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ユリアンぬ:こんにちは!本日はよろしくお願い致します!
早速ですが、日本環境設計さんの事業について詳しくお聞きしてもよろしいでしょうか?

岩元さん:日本環境設計は僕が42歳の時に立ち上げた会社で、世界にはゴミがないことを証明するため、独自の化学技術を用いて半永久的にリサイクルを行いながら、循環型社会を目指しています。

ユリアンぬ:リサイクルってすごく大切なことだとは分かっているんですが、今まで学校の授業で環境問題を少し勉強したくらいで、実際に触れる機会が少なく、、

岩元さん:みなさん、そうなんですよね。環境問題に真剣に取り組んできたのは、専門家ばかりで全体の5%にも満たない。でも、残りの95%の生活者を巻き込んでいかないと循環型社会は目指せない。そもそも、生活者は環境問題に触れる機会があまりなく、興味があっても行動に移すのは簡単ではないないことから、「正しい、を楽しい」というキャッチコピーに変え、エンタメ要素を入れることにしました。

ユリアンぬ:エンタメ要素ですか、具体的にどのようなことをされたんですか?

岩元さん:まず、ハリウッドに直談判し、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場するごみを燃料に走るデロリアンをここ日本で走行させました!そして、いらない服を持ってくるとデロリアンと写真を撮れる仕組みにし、その写真がSNSで拡散され、結果約6万人がリサイクルに参加しました。

その後、平和の祭典である世界最大のスポーツイベントのメダルも地上資源で作り、よりリサイクルを身近なものに感じてもらえるようになりました。

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ユリアンぬ:ハリウッド!規模が違いすぎて圧倒されます...

岩元さん:他にも、JALとの「10万着で飛行機を飛ばそう」という企画では全国から25万着の服が集まり、世界トップのファストフード企業さんとのリサイクルは、約2800店舗で300万人の子供たちが参加しており、リサイクルが文化となり習慣になっていきました。

ユリアンぬ:なるほど、リサイクルの輪を日本から世界に広げていったんですね!

岩元さん:海外企業を含む数百社社以上と提携し、「リサイクル技術なら、うちしかない」と日本の国連チームさんともご一緒させていただいたりしました。戦争やテロの原因は、金銀銅などの地下資源の奪い合いのため、地上資源であるゴミを半永久的に使えれば戦争がなくなり平和な世界に近づく「ワクワクドキドキの挑戦」を行っています!

100万あれば、好きなことができる!起業に至るまで。

ユリアンぬ:循環型社会を目指す岩元さんですが、学生時代から環境問題に触れてきたのですか?

岩元さん:いやいや、北九州市立大学の経済学部大学に進学しましたが、全く触れていないです。しかも、授業は全然面白くなかったから、ほとんど大学には行かず、バイトして遊んで、単位をギリギリで取るような生活でした。笑

ユリアンぬ:よくいる大学生ですね...笑では、環境問題に関心を持つきっかけは何でしたか?

岩元さん:繊維商社に務めている時に、日本で初めて環境法が制定され、環境に関する事業に携わっていたため、勉強したことがきっかけですね。

ユリアンぬ:独学ですか...すごすぎます!その後、42歳の時に起業されて、今の日本環境設計さんにつながると思うのですが、なぜ起業しようと思ったんですか?

岩元さん:やはり組織にいるとできないこともあります。環境問題を解決するためには誰かが専門でその分野を見ていく必要があり、もう自分で会社を立てる以外の選択肢がなかったんですね。それで、奥さんに懇願してお金をかき集めたら、100万集まったので、会社を設立した感じですね!

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ユリアンぬ:え、そんな簡単に起業できるものですか!!

岩元さん:いや簡単ですよ、100万あれば好きなことができると思ったくらい。地球環境の課題解決を行うと目標を決めたから、あとはその目標に向かって楽しくやるだけ。一生懸命働けばお金が入って生活できますし、働く場所は関係ないんです。

ユリアンぬ:でも、そこまで動ける人って滅多にいないなって思うんですが、その行動力はどこから来ているのですか?

岩元さん:もう自分がやるしかない、という使命感ですかね。環境問題に関する議論は尽くされているけど、実際に行動に移せる人はほんのひと握り。行動による結果の良し悪しは関係なく、議論で終わらせずに結果を残すことが重要なんです。

経営者に必要なのは、想定力と勘。

ユリアンぬ:逆に、何か壁にぶつかった経験はありますか?

岩元さん:方向性を決めるときはやはり悩みますね。何か決断する際には、人もお金も動く、それこそ、一個の工場建てるのに100億かかる。その方向性を決めるのが、経営者の役割。

ユリアンぬ:ちなみにその方向性を決める判断材料って何ですか?

岩元さん:基本的に、選択が複数ある場合、どちらが難しく時間がかかるものかを考えて、あえて難しく正しい方を選ぶように心がけています。どうせ後で苦労するのなら今きつい方を選んだ方がいい。

でも、最後はね、勘です。誰もやったことがない試みだから、参考事例がなくどっちに転ぶかわからない。そこですごく悩むんです。でも、こうなったらこうするというのを10パターンくらい想定して、考え尽くしたあとは、全て自分の勘に任せています。

ユリアンぬ:勘ですか!経験に基づいた勘なのですね!新しいことに挑戦する際に、大切にされていることはなんですか?

岩元さん:「信じ切る」ことです。もう信じるしかないんです。

この事業は誰もやったことがないから、工場が建って稼働するまで誰も信じてくれないんですよ。
大事なのは、信じてくれる人が周りにどれくらいいるか。循環型社会を創るには1社だけではだめで、周りを巻き込み、自分ごと化させるにはどうすればいいかを常に考えています。

ユリアンぬ:その周りが日本に留まらず、世界の共感も呼ぶようになるには何が重要でしたか?

岩元さん:ブランディングがとても大事。

世の中には環境に関する技術は五万とあり、技術だけでは埋もれてしまうので、それよりも世界で最も人気のある『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンがゴミで走ったという方がブランディングができます。

グローバルな場でプレゼンする際は、デロリアンで笑いをとって、再生された、いわゆる都市鉱山で作られた金銀銅のメダルで心を掴みにいっています。笑

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未来には可能性しかない。岩元さんが目指す世界とは

ユリアンぬ:日本環境設計さん、そして岩元さんのこれからの展望を教えてください!

岩元さん:「CO2排出ゼロ」を世界中の人と目指していき、地上資源を循環させることで戦争やテロをなくしていく、これが僕の夢です。どうやってそれを実現させるのか、ここからが闘いです。もはや、ヒーローみたいな感じで頑張って行きます!笑

ユリアンぬ:会社も岩元さん自身も同じ思いなんですか?

岩元さん:経営者は、個人も企業も一緒。もはや、会社が僕の趣味ですね。笑

ユリアンぬ:趣味が会社ですか、、かっこ良すぎます!岩元さんは、これから先の未来はどうなっていくと予想しますか?

岩元さん:ここ2、30年で相当地球環境が悪化してきましたが、折り返し地点で、今から未来30年後、50年後地球がどう改善されていくかが楽しみです。

回収ボックスが世界中に置かれ、今1,000万人が参加している仕組みが数億人規模になり、一方通行の物売りだけのメーカーが責任を持って商品を回収して、その原材料を使って新たな商品を作り再び売る、双方向の仕組みができていくなど、未来には可能性しかないと思っています。

「なかなか踏み出せない」U24へ

ユリアンぬ:U24向けに伝える言葉はズバリ、?

岩元さん:「動け〜〜〜〜〜〜〜〜!!」ですね!

正直、みんな考えすぎなんです。日本だから、どんなに失敗しても生きていけるから、大丈夫!同じ会社にいなくてもいい、やりたいことをやればいい!そういつも学生さんに伝えています!

ユリアンぬ:そう言われるとすごく肩の荷がおります…。
でも、周りの目とか気にしてしまいがちなんですが、どうすれば人の目を気にせずにできますか?

岩元さん:一生懸命正しいことをやっていると結果を出て自信がついて来るんです。そうなると、周りも言わなくなってきて、人の目を気にしなくなる。

繊維商社に務めていた時、会社から与えられたものだけでは組織や会社の売り上げは伸びていかないから、自ら色々挑戦して、結果を残してきました。

だから、皆さんも社会人になったら、色々挑戦していって欲しいと思います!

ユリアンぬ:ありがとうございます!岩元さんから、循環型社会へのブレない想いと、行動して結果を残すことの大切さを強く感じました!

ー岩元さん、お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました!

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「九州未来フェスティバル2021」は2021年8月28日に開催しました。
また来年、みなさんにお会いできることを楽しみしています。
この記事が少しでもみなさんの未来への一歩となりますように。

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【編集後記】

■取材=九州未来フェスティバル2021代表 佐野真望(まなみん)・広報統括  山田ゆりあ(ユリアンぬ)

■執筆=山田ゆりあ(ユリアンぬ)



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