「いい人」ほど「がん」になる!?
大学の「教育相談」の講義の中で、「タイプA行動パターン」という言葉が出てきた。タイプAというからには、Bもあるのだろうと睨んで調べてみたところ、どうやらBだけでなく、Cもあるらしい。まずはそれぞれがどのようなことを指しているのかについて比べてみたいと思う。
ちなみに、タイプAとタイプBは対になっている一方で、タイプCだけは後付けな感じがするが、これはタイプCだけ提唱者が異なることを踏まえれば至極当然なことである。
以上の説明から分かるように、タイプ別行動パターンでは、人間の性格とそれに起因する行動ごとに、病を患うリスクが大きく異なっているということが示唆されている。三つのうち、一番病気のリスクが低いとされているものはタイプBである。ところが、社会的にいわゆる「いい人」とか「優しい人」と言われるのは、タイプBではなく、タイプCの人になるだろう。タイプAのような殺伐とした人は怖いし、タイプBのような自己中心的な人も厄介だ。ともすれば、感情を過度に出さないし、気も遣ってくれるタイプCの人との対人関係は一番上手くいきそうな気がする。
タイプCの人は、本当に「いい人」なのだろうか。それはあくまで、「(他人にとって都合の)いい人」であって、自分自身のこともきちんと労わることができる人こそが、真のいい人なのではないか。思えば、ドラマとかでがんにかかって病室にいる人物が、不思議とセカセカしていたり、逆に超マイペースだったりという描写はあまり見たことがない気がする。お医者さんの言うことを真面目に聞いて、言われた通りに薬を服用して、死なないために必死に闘病しているイメージが強い。こういった姿は見方によって、自分の意思はさておき、医師の意志に従う「いい人」のようにも映る。
あなたは、「いい人」になることに夢中で、自分を殺してはいないだろうか。あるいは、将来自分を殺しはしないだろうか。今回調べたタイプ別行動パターンは、別にそれぞれを治療する手術や薬があるというわけではない。ただ、まずは自分がどのような性格なのか、類型論的に知っておくということが大切である。知ったからといって、そういった性格や行動パターンを必ず改善できるとは言えないが、少なくとも自覚していなければ改善することは不可能である。
「いい人」の皆さん、もっとのんびりしてもいいんじゃない?
がんばりすぎでがんになるなんて、そんな悲しい洒落は言いたくないので
※ちなみに、めちゃくちゃマイナス思考で鬱傾向にあるタイプD行動パターンというものも提唱されているそうですが、本記事では割愛しております。