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トマト、ミニトマト

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トマト、ミニトマトの病害虫や育て方のコツをまとめています。
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記事一覧

トマト|波状の食べ痕|テントウムシダマシ

 家庭菜園でトマトやミニトマトを育てていると、葉っぱに透けたような波状の食べ痕が残されていることがあります。これは”テントウムシダマシ”の仕業( ;∀;)、彼らに罪はないのですが…。  ぱっと見はテントウムシのようですが、星の数が多く表面に毛が生えたようでツヤがないのがテントウムシダマシ。星の数が少なく、ツヤがあればアブラムシを食べてくれる益虫のテントウムシです。 テントウムシダマシの幼虫はタワシのような外観です。 生態 春から秋にかけて発生します。 土の中などで越冬

トマト|古い葉が網目状に黄色い|マグネシウム欠乏

 家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培すると、古い葉が網目模様に黄色くなることがあります。これはマグネシウムの欠乏症です。病気ではありませんが、トマトに少し元気がない状態です。今回はトマトを育てる際に起こりがちな、”マグネシウム欠乏”についてご紹介します。 マグネシウム欠乏  植物体内のマグネシウムが不足することで発生します。トマトの栽培期間が長くなると、収穫した実にマグネシウムが持っていかれて不足することがあります。 また土壌のpHが高いこと、他の肥料成分とのバランス、日

トマト|茶色、灰色のカビ|灰色カビ病

 家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培していると、葉の先端から枯れて、枯れた部分に茶色、灰色のカビが生えることがあります。これは”灰色カビ病”という、梅雨の時期に起きやすい病気です。温室ではよく出るのですが、通気性が悪く湿度の高い状況だと、屋外でも発生します。  今回は、”灰色カビ病”を上手に防ぎ、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。 灰色カビ病  カビの一種であるBotrytis cinereaによって起きる病気です。雨や風などの衝撃によってカビが飛散し、周辺に被害が

トマト|葉が突然白く枯れる|低温障害

 暖かくなり、家庭菜園を始めるベストシーズンになりました!トマトやミニトマトを栽培していると、ある日突然葉に茶色や白の斑点が発生することがあります。これが3~4月もしくは10月以降の時期に発生したのなら、低温障害かもしれません。  今回はこの”低温障害”をできるだけ防ぎ、トマトの実をきちんと収穫できる方法をご紹介します。  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう。 低温障害(葉に角ばった不規則な斑点)  ちょ

トマト|実が割れる|実割れ

家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培していると、雨の後などに収穫間近になった実が割れてしまうことがあります。これは実の水分量が急激に変化することによって起こります。  今回はこの”裂果”をできるだけ防ぎ、トマトの実をきちんと収穫できる方法をご紹介します。 裂果(実の割れ)  トマトの皮は薄くて硬くとてもデリケートです。そのため、雨が降るなどで急激に土中の水分が増えた時や、皮が固くなっていたとき、実の成長に追いつかず皮が破れてしまうのです。  トマトは水分を減らしたほうが美

トマト|葉が巻く|窒素過多|初心者が成功するためのポイント

 家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培するとき、初心者が一番最初に失敗しやすいのは病気でも、害虫でもありません。肥料のやりすぎで起きる”窒素過多”です。葉が巻く、茎が太すぎる、枝がらせん状にねじれるなどの症状が出ます。  今回は初めてトマトを育てる際に気を付けたい、窒素過多についてご紹介します。  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう。 窒素過多  窒素過多とは、肥料の主な成分である窒素・リン酸・カリのうち、

トマト|葉の白い小さな斑点|ハダニ|初心者が成功するためのポイント

家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培していると、葉がなんだか白っぽくなっていることがあります。よく見ると白い斑点が沢山、なんだか小さい虫もいるみたい!?それは”ハダニ”、ほとんどの野菜に寄生する害虫です。体長0.5ミリ程度と小さいため見つけづらく、気付いた時には大発生していたなんてことも。 今回は、樹液を吸って植物の元気を奪ってしまう”ハダニ”からトマトを守り、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。 (虫の写真が出てきますので、苦手な方はご注意ください)  トマトの病害虫

トマト|葉の黒い小さな斑点|斑点細菌病|初心者が成功するためのポイント

 家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培していると、葉っぱに黒くて小さな斑点がたくさん出ることがあります。これは”斑点細菌病”、梅雨の時期によく遭遇する病気です。下の葉から徐々に小さい斑点が広がってくるので、葉の自然な枯れと勘違いしがち。  今回は、よく起きる病気”斑点細菌病”を上手に防ぎ、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう。 斑点細菌病 葉や葉柄、茎に黒い小さな斑

トマト|葉の茶色い斑点|斑点病|初心者が成功するためのポイント

家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培していると、茶色い丸い斑点がぽつぽつと発生することがあります。これは”斑点病”という、梅雨の時期によく遭遇する病気です。一旦出てしまうと有効な対策が非常に少ないので困ります。  今回は、”斑点病”を上手に防ぎ、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。 斑点病 葉や葉柄、茎に灰褐色の斑点が発生する病気です。カビの一種であるStemphylium lycopersici および Stemphylium solani が原因。斑点が丸っこく、光

トマト|育ちが悪く黄色い|黄化葉巻病|初心者が成功するためのポイント

 家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培していると、いきなり育ちが悪くなった、なんだか葉が黄色く巻いてきた、ということがあります。それは"黄化葉巻病"というウイルスの病気かもしれません。治療法がなく、予防がとても大切になります。  今回は、”黄化葉巻病”を上手に防ぎ、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう。 黄化葉巻病  トマト黄化葉巻ウイルス(Tomato yello

トマト|葉の網目模様|鉄欠乏|より美味しいトマトを収穫するポイント

 家庭菜園でトマトやミニトマトを栽培すると、葉が網目模様になることがあります。これは鉄の欠乏症です。病気ではありませんが、トマトに少し元気がない状態です。今回はトマトを育てる際に起こりがちな、”鉄欠乏”についてご紹介します。  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう。 鉄欠乏  植物体内の鉄が不足することで発生します。日本の土壌は鉄を3%程度含んでいると言われており、土壌に鉄分が不足しているケースは少ないです

トマト|葉が黄色い|カリウム欠乏|初心者が成功するためのポイント

 トマトやミニトマトを栽培していると、葉っぱの縁が黄色くなることがあります。これは病気ではなくカリウムという栄養素の欠乏症。今回はトマトの糖度を左右する、”カリウム欠乏”についてご紹介します。  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう。 カリウム欠乏  植物体内のカリウムが不足することで発生します。トマトはカリウムを多く必要とするため、窒素-リン-カリ 8-8-8 などの同量の肥料を使っているだけだと、窒素過

トマト|葉に白いうねうね|ハモグリバエ|初心者が成功するためのポイント

葉っぱにうねうねとした白い筋を残す”ハモグリバエ”。白い線の様子が筆で絵を描いたように見えることから、エカキムシとも呼ばれます。同じ種のハモグリバエがナス、ピーマンやキュウリにも発生します。 今回は、葉にダメージを与え植物の元気を奪ってしまう”ハモグリバエ”からトマトを守り、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。 (虫の写真が出てきますので、苦手な方はご注意ください)  トマトの病害虫・生理障害とその対策をまとめたサイトはこちら!不調の原因を見つけ、すぐに対策しましょう

トマト|白くて小さい虫|コナジラミ|初心者が成功するためのポイント

 トマトやミニトマトを栽培していると、1ミリくらいの白い小さい虫が飛び回っていることがあります。これは”コナジラミ”と言い、トマトに限らず多くの野菜に寄生します。葉の裏に隠れたり、ふわりと飛んで行ってしまったりと厄介です。  今回は、樹液を吸って植物の元気を奪ってしまうだけでなく、ウイルス病も媒介する”コナジラミ”からトマトを守り、トマトを元気に育てる方法をお伝えします。 (虫の写真が出てきますので、苦手な方はご注意ください) コナジラミ 成虫は体長1ミリ程度で、白い羽