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食事を楽しむ練習のため一人旅へ

昨年末、1泊2日の一人旅をした。
仕事で疲れていて癒しが欲しかった、家族のことでも悩んでいて離れたかった、新しい景色を見てみたかったなど、一人旅に行こうと思った理由はたくさんある。
でも、今回の旅の割と大きな目的は、食事を楽しめるようになるための訓練をするということだった。

私は美味しいものを食べることが好きだし、体調が悪い時以外は基本的に食事を抜くことはない。

でも一方で、「食事が怖い」とも思っている。

そう思うようになったきっかけはたぶん2つ。
1つ目は、小学校高学年くらいから自分の体型が気になるようになって、カロリーを気にするようになったこと。
とは言え、当時も別に標準的な体型だったし、その後〜今までずっと痩せ型なので、この問題は現時点でそこまで大きくないと思う。

2つ目は、子供の頃に突然原因不明の体調不良に悩まされて、学校に行けなくなった時期に、「食事を摂る=気分が悪くなる→学校に行けない、人に迷惑をかける」という考え方をするようになってしまったこと。
こちらがかなりの問題で、いまだに心の中に残り続けてしまっている歪んだ思考。

その当時は、食後に気分が悪くなることが多く、とりあえず食事を摂らなければ、体調が悪化することはないと思っていて、どれくらいの期間だったか覚えてないけど、まともに食べてなかった。
食べるのがとにかく怖かった。

症状は治まって、学校に復帰できたけど、食事が怖い気持ちは完全になくならなかった。

大人になってからも、胃腸の不調には頻繁に悩まされ、食事や健康法についていろいろ調べて、実践もしてみた。
それで良くなる部分もあったとは思うけど、いろんな知識を身に付けていくうちに、縛りがどんどん増えていった。

好きとか美味しいとかよりも、体に良いか悪いかが気になってしまう。
食べた後、胃もたれしたり、お腹痛くなったりと体調に響かないかどうかが重要で、それを基準に選ぶので、本当に食べたいものを選べないこともよくある。
そういう面倒くさい基準に縛られているので、人との食事が難しいし、楽しめないし、だからそもそも避けてしまうのが結構問題だと自分の中で感じていて、それを直す第一歩としての一人旅だった。

"慣れない場所に行っても、慣れない食べ物を食べても、そう簡単に自分は体調を崩さないし、新しい体験を楽しむことができる"という経験を積み重ねていけば、きっといつか大丈夫になると思って。

旅の最中も、何度か不安はやってきた。
でも、普段だとあまり食べないようにしている食べ物が出てきても食べてみた。
肉にきちんと火が通ってなかったら?って不安が襲ってきても、大丈夫大丈夫と食べた。

結果、2日間何も問題は起きなかったし、その後も大丈夫だった。
私にしては珍しく、朝から晩まであちこち観光して歩き回ったし、たくさん写真も撮ったし、美味しいものも食べて、とても楽しい旅になった。

その旅行を終えてからは、食事に関して以前よりは少し不安の占める割合が減り、楽しめる割合が増えた。

怖いことからは逃げたくなるし、避けたくなるけど、こうやって成功体験を重ねていくことで、少しずつ平気になっていくんだと実感した。

一人旅だけでなく、誰かとの旅行でも純粋に景色や食事や体験を楽しめるようになれたら、本当にいいなと思う。

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