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なめくじ絶対殺すマン

私のTLに繰り返し広告が流れるのは庵野秀明の映画「シン・ウルトラマン」だ。AIが「お前、こういうの好きだろう?」と判定して定期的に流してくる。
はいはい好きですよ。

だが私は今ウルトラマンに現を抜かしているときではない。
5月である。
ウルトラマンよりも体をヌメヌメさせ毎年この時期に私の領地に無断で立ち入り、かわいい我が子たちを枯らしていく殺戮者たちと戦う時期である。

敵の名は、ナメクジという。正確には、チャコウラナメクジという。音もたてずにしっとりと、我が愛しい花々や葉を少しずつ蝕んでいく。雌雄同体という恐るべき性質の持ち主で、勝手に増殖していく恐るべき敵だ。敵を憎むあまり詳しくなってしまった。

ナメクジをなぜこんなに敵視するのかと言うと、毎年3月4月に出回る美しい花々を嬉々と鉢植えにしたり地植えにしたりしても、5月に入ると突然新入り達が全滅していることがあるからだ。犯人がナメクジ。夜中にいそいそとでてきて、ヌメヌメと葉や茎を伝い、経験の浅い若造たちを枯らしていく。古株たちは「あーあ…かわいそうに」とただ見ていることしかできない。人間様が1週間の仕事を終え、週末にポッと庭(と呼んでいるただの家周り)に出てみれば、植えたばかりのギボウシもヒューケラもヤクシマスミレもぐったりしている。ぐったりしているだけならまだしも「おっ、こんなところに良い餌が。」とちゃっかりダンゴムシたちがよじ登ってカジカジしていたりする。うぉおおおおおやめんかーーーーい!それは私のヒューケラだ!と急いでパシッと手で払い落すも、ダンゴムシが落ちた先にはヌラリと光る主がいて、「しまった!このナメクジの仕業か!」と思った頃には時すでに遅し。植物は既に弱っている。

ナメクジを素手で触るのは絶対にいけない。Weblio先生やウィキペディア先生方が仰るには、ナメクジに触ったり体内に取り込むと脳髄膜炎で最悪死に至るらしい。そういえばそんな記事を昔Newsweekで読んだ。恐ろしや恐ろしや。

だから私はゴミ拾い用のトングを片手に、奴らを殺す。強い憎悪と確固たる殺意を以って殺す。

私のキリングタイムは夜9時から10時だ。既に暗くなっている時間なので、100円均一ダイソーで購入したヘッドライトをつけながら「悪いごはいねぇがぁアアア」となまはげのように庭をのしのしと歩く。
この時間は隣の家の住人が仕事から帰ってくる時間帯なので、大抵の場合鉢合わせしてしまう。暗闇の中うろつくヘッドライトに最初はビビっていた住人も、最近は見ていないかのように無視してくれるようになった。

そんなわけで今日もナメクジ絶対殺すマンは庭に出ていく。昨日は2匹殺した。

ちなみにこの写真は、私が毎晩パトロールしている我が家の家周りである(大嘘

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