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ハリー・パーマーの眼鏡

またも久々の投稿になってしまいました。
これからは、もう少し気軽に投稿していこうかなと思っています。noteはしっかり書かなければ! と思うあまり、更新を後回しにしてしまうことが多かったので。

さて、本題。じつは最近海外ドラマの放送にあたりコメントを寄稿する、という仕事をしまして。

スターチャンネルEXの公式Twitterより

こういうお仕事は初めてだったんですが、主人公が「元祖眼鏡スパイ」ということで、ありがたいことにお声がけいただきました。

眼鏡スパイといえば・・・

この『ハリー・パーマー 国際諜報局』は、「007」へのアンチテーゼとして執筆されたスパイ小説「The Ipcress File(イプクレス・ファイル)」を約57年ぶりに映像化した作品です。

57年前のオリジナルは、マイケル・ケインがハリー・パーマー役を演じていますね。彼が掛けている眼鏡は、天地幅が少しゆったりめのスクエア。リムには丸みがあります。それにより、飄々としながらもどこか落ち着いた雰囲気を演出しているように思います(マイケル・ケインの画像については許可なく勝手に貼るのは憚られるので、気になる方は検索してみてください)。

ジョー・コール演じるハリー・パーマーが掛けているのは、CUTLER AND GROSSの0692。

一方で、今回のハリー・パーマーが掛けているのは天地幅が狭めで、ちょっとエッジの効いたスクエア。これはCUTLER AND GROSSの0692というモデルで、天地幅の半分以上を占めているボリュームのある智、そしてそこから伸びる幅広のテンプルが印象的な1本です。

これがパーマーのキャラクターに、とてもハマっているなと思いました。
同じ黒縁でも、これがもう少し天地幅のある落ち着いた印象のスクエアだったり、テンプルが細かったりしたら、パーマーの皮肉屋でちょっと危うさのある雰囲気は出せなかったのではないかと。ナイーブな俳優さんの雰囲気と、無骨でいてシャープな眼鏡の佇まいが絶妙にマッチしています。

黒縁眼鏡であることは踏襲しながらも、眼鏡の雰囲気はオリジナルとだいぶ違う(ように私には見える)。改めて、「小道具としての眼鏡」が果たす役割って大きいのだなぁと感じたのでした。

個人的に、眼鏡をこの角度から見るの好きです。

ちなみに、ベイルートへ行った際にパーマーが掛けているサングラスは、多分同じ「0692」。パーマーは同じフレームでサングラスを作るほど、この眼鏡がお気に入りだったのかな、なんて考えてしまいました(笑)。屋外で必ず色づいているわけではないから、調光レンズではないはず。物語の時代設定は1963年で、調光レンズの開発はそれより少し後だと思われるし。


というわけで、眼鏡きっかけで見ることになったドラマだけど、登場人物全員のスタイリングがとても素敵なことに加え、何よりストーリーに引き込まれ、最終話を見る頃には終わるのが惜しくなるほどハマってしまったのでした。個人的には過度に派手なアクションとかがないのも良かったです。

アリスの眼鏡も、これまた素敵。繊細なゴールドのチェーン&パールのアクセサリーという上品なスタイリングは、もう少し歳を重ねたらぜひ真似したい。

作品についての詳細や放送スケジュール等は、こちらをご覧くださいませ。

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