悩みがない人の頭のなか

たまに「悩みとかあります?」と聞かれることがあります。

あんまり悩みはないほうなので、「あんまりないかな」と返すのだけど、この"悩みがない"という返答も、少し合ってない気がしています。

正確には、悩みがないのではなく悩みの消化が物凄い早いだけだと思うのです。そのへんについてメモ的に書き残しておきます。

「悩み」とは、どうするか定まってないもののこと

おそらく諸説定義はあるのだと思いますが、自分にとって「悩み」とは、なんらかの要因によって生じた、どう対応するかまだ決まっていないモノコト、その集積、だと考えています。

つまり、どう対応するか決まっていれば、それはすでに悩みではないと思います。

「悩み」は"決める"というプロセスを通して「タスク」か「ルール」になる

じゃあ対応を決めた「悩み」はどうなるのかというと、タスクかルールになります。

タスクとは、「いつ、どんな優先順位で、なにをやる」が決まった状態です。この状態になれば、あとはやるだけです。

なにかをやるべきか?やらないべきか?という悩みや、なにかを達成するためにどうすればいいか?といった悩みは、タスクにすることで解消します。

ルールとは、自分にとってのモノゴトを決める指針のことです。(他人にとってや世の中にとって、ではないことに注意)

こういう問題にはどう対処すべきか?これとこれのどちらをとるべきか?といった悩みは、ルールにすることで解消します。

状況Aと状況Bがある場合に、基本的に状況Aを優先する、というようなものがルールです。

時には、ルールにする前段階としてルールを決めるためのタスクを経由することもあります。

このように、「悩み」という引き出しにあるものを素早く「タスク」または「ルール」という引き出しに移し替えるのが、悩みがない人の思考回路だと思うわけです。

これが、冒頭に言った、悩みがないのではなく悩みの消化が物凄い早いだけ、ということの意味です。こういう人の「悩み」引き出しは常に空っぽです。

逆に悩みが多い人は、「悩み」引き出しからほかの引き出しに移すのに時間がかかってしまう人です。

「悩み」引き出しがいっぱいになりやすい時代

基本的に、すべての問題はなんらかの外的要因によってもたらされます。外的刺激が多ければ多いだけ、「悩み」引き出しが早いペースで埋まっていきます。

今はSNSなどもあって、昔より明らかに「悩み」引き出しが埋まりやすい時代です。

また、「悩み」の種類も複雑化している。人によって、得意な(=早くほかの引き出しに移せる)種類の悩みと、得意でない悩みもあります。得意でない種類の悩みが飛び込んできた瞬間、順調にいってたものが途端に詰まることもあるでしょう。

悩みは別にひとりで仕分ける必要はない

最近、コーチングがにわかに流行ってる気がしてます。

コーチングとは、平たく言うと「悩み」引き出しから「タスク」または「ルール」の引き出しに移し替えるのを第三者が手伝う行為、です。

さっき書いたように、特に得意でない悩みは、そのジャンルが得意な人にコーチングしてもらうことで、解消しやすくなると思います。

「悩み」がたまってしまう原因のほとんどは、そもそも何について考えれば「タスク」か「ルール」に移し替えられるのかが、自分自身でわからないことです。コーチは、質問と整理によってそれを明確にしてくれます。

複雑・多様な「悩み」にぶつかりやすい経営層などで流行ってるようですが、それだけ処理能力や決める力がありそうな人でも、対処に難しいシーンがあるということ。人間、すべての問題が得意なことなんてないしね。

コーチングは一般の人も受けてもいいと思う。自分もたまに知人に相談されてコーチングをすることがあります。

まとめ

ということで、ちょっと蛇足の話もありましたが、要は「悩み」がないというのは、「悩み」の処理が早いということだと思う、という話でした。

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