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里帰りなんか、しなくてもよい。

里帰り(さとがえり)は、妻が結婚後 初めて実家に帰ることである。当然実家に帰ったのちは、婚家に戻る。

伝統的風習の一形式としては、結婚ののち3日目、また5日目に夫が妻を妻の実家まで送り、夫は婚家に帰り、妻は自分の実家に宿泊し、翌日、妻の母が妻を夫のいる婚家に送り届けるいうふうであった。(Wikipedia)




もうお盆も過ぎてずいぶん経つので、今更感もありますがちょっとだけ聞いてもらえたらって思って書いています。

今年はコロナによる移動規制が緩和されたこともあって故郷に里帰りされた方もとても多かったのではないでしょうか。

2年ぶりの大幅な緩和ですしワクチン接種が普及してきたとはいえ、感染して、もし重症化すれば未だに命に関わる(可能性の高い)病気に怯える毎日を2年も送ってきたので、逢えるときに
両親や兄弟、田舎の友人に逢っておかなくては!
自分の父親・母親に孫の顔を見せねば!
ってなる気持ちはとってもよくわかります。
来週のシルバーウィークに里帰りされる方も多いかもしれませんね。

でも、やっぱり里帰りなどしない方がいいんじゃないでょうか。いや、しない方がいいんじゃなくて「しなくてもいい」とすら思います。

そこまで言っておいて何だそりゃって突っ込まれそうですが僕も里帰りはしてきました。カミさんの実家に、です。でも、それすらも、もういいかなって最近思ってきています。


僕の実家にカミさんを連れて最後に帰ったのはもう10年以上も前です。まだその時は籍も入れていませんでしたが。

A:夫が妻を連れて夫の実家に帰る
B:妻が夫を連れて妻の実家に帰る

AとBどちらが夫婦円満に近づくと思いますか?
僕はBだと思ってそれを続けてきました。

久しぶりに帰ってきた初子(長男)への母親愛情オーラの質量たるや、その日の夕食に供される食べきれないほどの御馳走とともに、アウェイにいる妻にとっては多分耐え難い「重圧」でしかないと思います。親族とはいえ、彼女からしたら、所詮他人なので。

普段はスマホでもチラ見しながら無言でご飯をかき込んでいる夫が母親の手料理を前に満面の笑みで舌鼓をうっている姿を延々と見せられるわけです。僕が妻だったら「あぁこんな人と結婚するんじゃなかった」って思います。

程度の差こそあれ、わざわざそんな姿を見せる(見る)ために里帰りする「必要」はないかと。

僕の母はそこまであからさまではありませんが
それでも電話越しに溢れる想いをひしひしと感じる時があります。18歳で家を出て30年以上も離れて暮らしているし。まぁ当然といえば当然なのですが。

とにかく、里帰りはWikiに書かれている本来の意味通り、『夫が妻の実家に行く(連れて行く)』スタイルのほうがよほど健康的です。前妻との離婚を教訓に10年以上それを続けてきましたが、図らずも効果は実証済み。夫婦円満です。


なので僕は今、意識的に実家とは距離を取っています。ですが父も母も80歳の坂をとうに超えてるし、逢いたいのも本当の気持ち。でも、どうしても逢いたくなったら、僕一人で逢ってきます。そのために妻の大切な時間を奪いたくない。

僕も同じようにお義母さんのために自分の時間をもう使いたくないと思い始めています。妻と僕と愛犬のラフのための時間ならいいんです。何よりもそれを最優先させたいと思うのです。

コロナの一件ですぐ隣にいつも『すました顔した死』が必ずいるんだという薄気味悪い事実に気づかされてしまったことも大きいけれど、僕も50代、妻も40代半ば。二人とも人生の折り返し地点です。例えコロナじゃなくっても明日死んじゃうかもしれない。でも、やりたいことは山積みです。

すぐには難しいかもしれませんが少しづつ
そんな感じにして行けたらなって思っています。

※イラスト たかっしゃん さん(https://www.ac-illust.com/)

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