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<心>老いるということ*死ぬ事よりも怖い事・後悔*

私ももうすぐ、今年の10月で50になる。
両親は75なる年。

50年。人生の折り返し地点は
もう過ぎているだろう。

死ぬ事は「今」より「未来」の事。
未来の事を思うとたくさんの不安や恐怖が
襲ってくる。

死ぬ瞬間、死ぬ間際の壮大な苦しみ。
そしてこの世から完全に「わたし」という
存在が消えてなくなってしまう事。

残された家族や子供、家や自分の所有物。
突然死んでしまったらこれられを全部残した
ままで、身内に片づけさせなければ
いけなくなる。そんな迷惑かけたくないな…

今朝は5時に目が覚めた。

なぜだか起きた瞬間に親の老いを思い
これから先の不安に襲われて
両親の死の瞬間、居なくなる事を
想像してしまい、気持ちが沈んでしまった。

74の母の認知症に気が付いたのは
もう6〜7年前。だんだんと晩御飯のメニュー
内容がおかしくなってきて、1品しか作れなく
なってきて、味付けも変わり買い物や
宅配(生協)を頼む度に同じものを
忘れて何度も何度も注文。冷蔵庫も
食品保管庫も日用品置き場も在庫にあふれ
お財布の中身も小銭が大量発生。
お札でしか払わない。

まだ70前だったので認知症なんて
疑いもしない父。専業主婦の母が掃除も
家事もせず、ボーッとしている姿を見て
父が文句ばかり言って母を馬鹿にする。

これは絶対脳に何かがおきている。
精神科の認知症外来に相談の電話をすると
初診は3ヶ月待ちだと言う。
どこにかけても同じような状態。
焦っても仕方ないと諦め、その3ヶ月を
使ってなんとか母を精神科へ連れて行ける
きっかけを考える。

どう声掛けすれば納得して母を
認知症外来へ連れて行く事ができるのか?
認知症なんて思ってもいない母を
精神科という所を「頭の狂った人が行く場」と
思い込んでる両親世代をどう説得するのか?

悩んだ末に思いついたのは「脳の健康診断」
もう70になるので一度、これまで脳を
検査した事なかったから脳の病気の予防の
ために健診に行こう!と誘ってみた。
この方法で母はすんなり承諾。

認知症外来の看護師さんにもこのような
感じで受診させますとお願いして
3ヶ月待ちの病院へ連れて行き色々な検査と
問診を受ける事が出来た。

やはり結果は認知症。
まだ初期〜中期になりかけくらい。
母の変化を見逃さなかった事、
年齢で考えるのではなくちゃんと疑えた事。
それは良かったなぁと思う。

あれからもう6年近く経とうとしてる。
でも父はいまだに母の認知症を受け入れ
られないようで、出来ないしない事を
馬鹿にしたりさげすむような態度をとったり。

この2年で母は料理も作れなくなった。
掃除をする、整理整頓、片付けもしない。
「娘に任せてる」と他人には言うけれど、
本当は何をしていいのか、どうすればいいのか
今、やらなくてはいけない事が
わからないのだと思う。

今までずっと家事や料理をこなしていた頃の
母の姿を思い出すと、何もかもやらせてたし
専業主婦の母の仕事だと思い込んでいて
私は自分の仕事だけで何も手伝ってこなかった
事に改めて気が付き反省した。

家事が出来ない母と今は同居して、私も
仕事はせず母の介護をしている。
専業主婦ってやろうと思えばいくらでも
やる事があるし、家族の世話、送迎、
子供の世話、旦那の世話、庭や畑の管理。
こんなにも大変なものとは…

自分のペースでやれる事は利点だけど
ほぼ寝ている時以外、自分の時間を確保しな
ければずっとずっと家事に追われてる。

父も腰を痛めてから畑も庭手入れも
家の管理や修理もなにもしなくなった。
まだ現役で仕事をやっていてきついながらも
仕事だけはちゃんと毎日行く
休日は自分の部屋にこもりきり。
自分のことしかしない。
ご飯も作れない。怒鳴って母にやらせようと
する。典型的な昭和の亭主関白。

そろそろ車の運転も怪しくなってきた。
追突事故を何度もおこすようになった。
でも田舎暮らしで仕事もしてるので
免許返納なんてする気はない。
父の運転で父だけ死ぬのは仕方ないけど
他人を巻き込むような事故があってはならない
それだけが今は怖い。


「老いる事」は何が怖いのだろう。
両親が老いていく事。やがて死ぬ事。
早朝からこんな恐怖に襲われた。

YouTubeで「老いるとは」
「両親が老いるということ」で検索をしてみる

何本かの動画を観て心を落ち着かせる。

まだやって来もいない未来の事を考えると
こんな時は恐怖や不安しか湧いてこない。

大愚和尚さんの「老い」のテーマで
一番ダメなのは死ぬ事への恐怖に怯えてる事。
そうではなく、死ぬ時に「あーすれば良かった」
「あれをやれば良かった」
「あの言葉をちゃんと伝えれば良かった」と
後悔しないような生き方、考え方を
する事が大事だと教えていただいた。

何度も昔からこの事は分かっていたつもり
だったけれど…


1日1日を今の時を「今ここ」を
大事に生きて行こう。


「今ここ」


今日も大事に生きて行こう。

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