声が低いのがコンプレックス

わたしは自分の声がコンプレックスです。嫌な思いたくさんしてるから。

機械音声との相性最悪

幼少期はふつうの女の子ってくらいの高さだったと思うんだけど、
いつのまにか絶賛声変わり中の中学生男子のくらいのテノールになっていた。

小学生の頃は身体も大きく、太っていた上に
野太く低い声なもんだから
「巨人のドシン」とか言われて揶揄われていた。

特に機械を通すと低く聞こえるというのはあるあるかもしれないけど、
電話やインターホンでは、まぁー、女だと思われない。


親戚のおじさんから電話が来たら兄や父に間違われ、

夏休みに家で留守番してたら
訪ねてきた宗教の勧誘のおばさんにも「娘」とは思われない。
父のフリをして帰ってもらったり、架空のサッカー部のエースのフリをして世間話をしたりしてた。

歌いたくても自由に歌えなかった学生時代

中学生時代、困ったのが合唱。

部活は吹奏楽部で、部活で合唱練習をしたりもしていたので
歌うこと自体は好きだった。なのに、女子のアルトの音域の歌声が出ない。

部活での合唱パートは男子パートに入れてもらい、地声の音域で歌っていた。

自分から相談したんだっけな…、先生から「そうする?」と聞かれたんだっけな。でも、のびのびと歌えるようになって嬉しかったな。


問題はクラスでの合唱コンクール。

中学1・2年の時は「音域を合わせてほぼ口パクにする」or「自分だけ音程をオクターブ低く歌って全部上手に歌う」の二択で、私は後者を取った。できるのに我慢するなんて悔しいから。

中3になって、3年間担任でもあり顧問の先生に「みるやん、指揮者やったらどうだ?」と打診され、その手があったかと思って指揮者をやることになった。

その顧問にはほんとうに感謝しかない。すごく私の声のことを心配してくださっていたみたい。ありがとうございました。


高校生になって同じく吹奏楽部に入部し、音楽の授業で独唱のテストがあった時に

先生に呼ばれ(音楽の先生=吹奏楽部の顧問)「実は、みるやんの中学の顧問に頼まれたんだよね」と1ヶ月間、授業後の5分休憩の間を使って裏声の出し方を特訓してくれた。

なんとか、蚊のような声だけど(笑)アヴェマリアを通常の音域で歌うことができて、自分でもやれば出来るんだ!って思うことができた。


こうして、先生たちのサポートのおかげで、自信は無いものの自己効力感を高めることができた。でも、社会に出ると大人からの偏見に悩まされた。


地獄の車内裏声特訓

大学生になり、初めてしたアルバイトはCDレンタル屋だった。
人見知りで打ち解けることもできず、バイト前のミーティングでも「元気ないな、もっと声出してね」と言われていた。
深夜までバイトがあるので店長がみんなを家まで車で送ってくれることになっていた。

社内で女性の先輩が「無理にでも声高く声出せば聞こえやすくなるよ」と言ってきた。そりゃね、私だって吹奏楽何年もやってるもん、高音が通りやすいことくらいわかってるよ。そうじゃなくて、普段の話し声で裏声はまだ出せないのよ。

そこから「裏声出してみなよ~」と地獄のフリがきて、私にとっては喘ぎ声を聞かれるくらい恥ずかしい思いをした。泣きそうになるのを我慢して10分くらいの社内に耐えて帰り、その次のシフトが終わった時に店長に電話して、勉強との両立ができないとか適当な理由をつけてそのバイトを辞めた。
その時店長に「そんなんじゃ社会出てもやってけないと思うけど、ま、頑張んな」と嫌味を言われ、私のバイトデビューは最悪なものとなった。

悔しくて、情けなくて、寮の友達の部屋に行って泣いた。
仕事するのって怖いもんだと思った。この声が足枷だった。


結局、認めるしかない

それから社会に出て7年くらい(ギュッてしたら4年くらいだけど)多少は声変わりしたのか高くなった気がする。
コンプレックスなのは変わりはない。

でも、理不尽な攻撃に備えて防御する術は覚えた。
自分から自虐すること。悲しいけどね。そうすると大抵の人は気を使ってくれる。

それをしてもアドバイスしてくれるような、余計なお世話の人もいる。
そういう人にはストレートに、声が低いのが「コンプレックス」だと言い切っちゃえば、「え~素敵だと思うよ」とお世辞フェーズになるのでそうやって回避してる。


そんな風にしてたら自己肯定感ダダ下がりなので、自分のこと可愛がってあげることも忘れないようにする。
せめて見た目で男と思われないようにくらいは身なりに気をつけたり、化粧品に気を使ったり、お肌は綺麗であるようにしたり。


何よりこの声は嫌いではない。特別感があるし。自分で聞きたいとは思わないけど。
私の好きな男性ボーカル曲が歌えるし。

そんな感じで、いいとこを無理矢理にでも理由付けして好きになるようにしている。自信のあるなしも声質に関わるかなと思って。

コンプレックスの乗り越え方ってどうやるのかなー。気になってきたので調べてみようと思った。(オチがないのが日記のいいところ)


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