青空の下 少し暑い
午前八時 いつものように
遅刻して
息切らして
坂を駆け登って 登校

飛び込む教室
冷ややかな目線
イライラって
脱け出して サボる毎日

朝の屋上
広い海 ギンギンの太陽
先に場所とって
イヤホンつけて 眠る奴

あーツイてない！
普通＝幸せ って方程式
誰が作ったんだろう
面倒なアタシを「幸せそうだ」とか
上目遣いで
なに言ってんだよ！

あーそうですかって
不機嫌に言い放つ
つまんない毎日「楽しそうだね」
とか ふざけてるでしょ！

珍しく 授業に参加
午前十時 おきまりのパターン
問題解けなくて
馬鹿にされて
まあ解けたらいい方だしさ

嘲る 数学教師
周りは煩くて
イライラって
舌打ちして書き殴る

昼が過ぎて
また屋上 愚痴るアタシに
「教えたでしょ？」って
半目で言って 笑う奴

いったい何なんだ！？
「なんで解けるんだよ！」って
イヤホンを強奪
「うるさいなあ」また話をそらす
下を向いて
なんだか寂しそうで

思えば何も知らない
海風 前髪を揺らす
過ぎていった毎日 お互い無関心？
急に言葉が詰まる

夕日(ひ)差しに目を細めて
「本当の自分、
どれだかわかんない」
悩む姿と揺れる瞳

「好きに生きればいいじゃない」
って
そっぽを向く

不意打ちの 突風
悲しそうな横顔 見えて
背中 思いっきり叩く
「なんなんだよ！」って 自分でもなんだか
わかんないけど…
わかんないよ！！

「明日も来てやるんだから！」
意味不明なこと叫んで
アタシは前を向く
らしくないのが一番嫌い！

奴は笑う
「バーカ」って言って
いつもより
吹っ切れた表情(かお)が
なんだか嬉しくって

…変な感じ、
なんだか走っちゃいたい！