「流れるままに身を任せれば、良きに計らえられる」
そんなこと思っていたら、天国のような場所へ来てしまった。

1月で主人の結婚休暇の期限が切れるということで、秋ごろからモルディブでも行こうかと計画していた。
日本からだと時間もお金もかなりかかるが、なんとタイからはLCC直行便が飛んでいるのだ。所要時間4時間半、往復2万円強で連れて行ってくれる。
しかもモルディブは1島1リゾートであるため、滞在＝隔離状態となり旅行ハードルは比較的低い。
これは今のうちに行っておくに限る。
ということで、リゾートホテルを予約したのは年内のこと。
もちろん年明け後もキャンセル可能なところを選んだ。
飛行機は安くても宿は高いのだ。
そして年明けには案の定というか、入国規制が強化されるような雰囲気が漂い、海外旅行を強行するのは微妙に思えてきた。
ま、今は行かないほうが良い流れなのかな。
そう思い宿をキャンセルして国内旅行に方針転換したのが1月上旬のこと。

そして直感的に決めたのがカオラック。
プーケット空港から車で1時間程北に走った先にあるビーチリゾート地である。日本人にとってはマイナーな観光地だが、白人には大人気で、1度ハマると何度も再訪したくなる魅惑的な地らしい。詳しいことはわからないが、細かいことは現地で決めることにしてさっさと出発。

今回カオラックには2泊し、3日目にはカオソック国立公園の方へ移動することにしていた。2日目はノープランだったのだが、カオラックは世界中のダイバーが集まる聖地的なエリアで離島ツアーなども豊富にあるとの聞いたので、町のツアー会社を求めて散歩に出てみる。
数件覗いてみたところ、どうやら離島ツアーはシミラン諸島とスリン諸島がメインらしい。いずれも出発が朝7，8時で丸1日かかるそう。
折角良いホテルに来ているので、ゆっくり寝て朝ごはんをたらふく食べたい。
ということで、1dayツアーは却下。半日ツアーが無いのか探しまわるが、どの店でもエレファントツアーしか出てこない。
ゾウさんはアユタヤで乗ったしカオヤイで野生モノに出会ったのでもう満足だ。

今回はツアーに縁がなかったのかなぁと半ば諦めながら、最後にとちょっと洒落た軒先でHalf day tourある？と聞いてみると「あるよ。これ見て、入って入って」とパンフレットを渡される。

そこには美しすぎる写真の数々が。

「…行きます。明後日のカオソック行きの車も併せて割引してください」

お迎えの車で港まで30分程。そこで待ってくれていたお姉さんに連れられて貸し切りボートで小一時間。
若干船酔いしそうになりながら寝そべっていると、いきなり白い島が現れた。

青い海に浮かぶ白いビーチである。
タイにこんな天国みたいな場所があったのか。

他に客はおらず、完全に貸し切り状態。ラグやパラソルなどもツアーについており、真ん中にセットしてくれると…なんだこの最強のインスタ映えスポットは。己の撮影技術のなさを嘆きながらも写真を撮り、ラグにごろん。

最高の景色と心地の良い波の音。

死んだあとはこんな感じの場所でゆっくりとしたい。
現世で善行に勤しみ徳を積もう。

あっというまに2，3時間の天国滞在時間は過ぎ去り、シュノーケリングへと向かう。10分程船を走らせ入った海は驚くほど様々な種類の魚が泳いでおり、竜宮城さながらである。

午後から始まったツアーのため、サンセットを海上で拝むことができた。

帰りの船で再び寝そべり見上げた空には一面星が広がり、やっぱり人生流れに任せるに限るなと思ったのであった。

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Khaolak Wonderland Tours
Koh Pah Longtail Boat Half Day Tour