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友人にお金を貸したのですが

わたしは普段は南インド屋の店員Aとしてスパイス発送業務をしています。皆さんよろしくね。

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でもわたしのただ一つの天職は個人セッションであると信じています。遠隔セッションと対面セッションをしていますが、メール等でお悩みを相談してくる方が多く、公開でのお答えとすることにしました。

ご相談のある方はbocellisogno@gmail.comもしくはメッセンジャーまで。lineは使えるのですが追加の仕方がよくわかりません。


友人が親の借金で困っていると泣きつかれて可哀そうに思いヘソクリを貸しました。夫には絶対に秘密です。もう2年以上経ちます。その間にも友人とは何度も会っています。でもお金のことには全く触れません。私も言い出せずについ他の話をしてしまいます。SNSで楽しそうな暮らしぶりをあげているのを見るとイライラします。こんなことをする余裕があるのならば返してくれたらいいのに。貸す時に「いつでもいいよ」と言ってしまった自分にも腹が立ちます。どうしたら返してもらえますか。借用書も友達だからと貰いませんでした。(貸したのは70万円です)

ひろりんさん。ご相談ありがとうございます。

お金の貸し借りですか。70万円は大金ですよね。危険ですよね。「借金を申し込まれたら貸さずにその半分をあげろ」とか、「お金の貸し借りは友情を壊す」とかの先人の知恵はひろりんさんもご存知だと思います。やっちゃいましたね。でも貸しちゃったのですよね。わかります。ご友人(仮にA子さんとします)の苦境を見て見ぬふりが出来ないひろりんさんの優しさをわたしだけは責めないでおきます。

わたしも人生の中で何度か友人知人にお金を貸したことがあります。「貧乏暮らしが長かったのにどうして?」って言わないでね。お金を借りる時には貧乏な人からの方が借りやすいのですよ。これはお金の無い苦しみを知っているからなのか、うっかりお金を貸すくらいのうっかりものだから貧乏なのかはわたしにはわかりません。あ、一億とかは無理ですが小口の借金の時にはどうぞ参考にしてください。

今の状況を推測を混じえつつ整理します。

多分A子さんとの友情というものは既に変質しているのだと思います。女性同士のお付き合いってその時々でのパワーバランスっていうんでしょうか。かっこつけてカタカナを使ってみましたがお互いの状況により上下関係みたいなものってありますよね。「先に初潮が来た女の子がエライ感じ」しかり「先に彼氏ができた方が急に大人の素振り」そして「結婚にこぎつけた方が先輩」と続き「でもあとから結婚した方が夫がエリート」となったり。オバサンになると「先に更年期が来た方が聞きようによっては嬉しそうに辛さを語る」とか「孫の誕生ではしゃぐばあばと娘の結婚に悩む母」とかね。もう限りなくある。その辺りの変遷をうまく乗り越えてきたからひろりんさんとA子さんは長くお付き合いできたのだと察します。残念でしたねえ。

ひろりんさんはお金を貸した後でA子さんと会った時にお互いの関係の変質を感じましたね?「あれ?」と思いましたよね?借金のことに触れないA子さんに違和感を感じたでしょうがご自分の気持ちにも「あれ?」と思いましたか?借金のことに触れないA子さんの気持ちはわかりません。でもご自分が「わたしは借金のことなんか気にしないで今まで通りにA子と付き合える」と振舞ってしまいませんでしたか?ヘンですよね。立場が弱いのはA子さんの方なのに何故かご自分の方が気を遣ってしまう。この部分をよく見つめて欲しいのです。わたしは不思議なのですが何故貸した方が弱い気持ちになってしまったのでしょうか。これは自分への自戒です。ひろりんさんの心の中の国定忠治は「友人の苦境に手助けをする義侠心に溢れた俺は借金のことなんか気にせずに付き合う鯔背な男のはずだよな?」と言いませんでしたか?

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わたしはひろりんさんとA子さんの「今までの友情」は既に終わっていると思います。いえわかりません。彼女はコツコツ500円玉貯金をしてあなたに完済する日に備えているのかもしれません。密かにstoresでミックススパイスを売って現金収入を得て全額返済+利息までつけてお返しするまであと一歩かもしれません。そうだったら良いのですがね。

明日A子さんがあなたに全額+利息つきで返済してくれたと仮定しましょう。これであなたのモヤモヤは晴れるのでしょうか?わたしは晴れないと思います。今まで一言も返済について言わないでいた、その間のわたしの気持ちがわからないの?返せばいいってもんじゃないわ。というところでしょうか。そして明日全額返済の可能性はかなり低いと思います。


ひろりんさんはね、A子さんのためならば70万円は惜しくないと査定しちゃったのですよ。とてもざっくり言うと「わたしのために70万円だせる?」という彼女の申し出に「出せる」と答えてしまったのですよねえ。そしていまA子さんは「70万円を返さないとひろりんとの友情は終わってしまうかもしれない。でも70万円返すくらいならこのままやり過ごしていたい」のですよね。だから返済について何も言わないのです。

今度はあなたがA子さんに問う側です。「70万円返すくらいならばわたしと付き合わない方が良いと思っているの?」とね。もしもA子さんがあなたを失いたくないのだったら既に誠意ある対応をしているはずですけどね。

ひろりんさんがすることは今すぐにA子さんを呼び出して「今からでも借用書を書かせる」更に「返済計画書を書かせること」でしょう。その瞬間に友情は終わると思いますか?そうですよね。お金のことで細かく言うなんて。と躊躇いますよね。それが出来ないのであればA子さんの誠意を信じて悶々とするしかないのですよ。

ここは淡々と事務的に事を進めるのが良いとわたしは思います。

人間関係が縺れるときにお金が関わることが多いと言われています。その通りだと思います。それは世の中はお金が全てだからということではないのです。今までトラブルとして取り上げなかった小さな違和感を「お互い様だし」「わたしの言い方もきつかったし」「彼女は今日疲れていたのよ」「更年期だし」などと日本語で解決してきたのです。お金がからむと数字になります。火を見るより明らかになってしまうのです。「彼女との今までの友情と思っていた日々と70万円のどちらが重いか」という問いを自分にしなければならないのです。仮りに友好期間が20年とすると一年35000円ですね。月に3000円かあ。これが高いか安いかはわからない。わたしは通常のお付き合いに計算を持ちこめと言っているのではないのです。縺れたときに解きほぐすには数字で表現してみると思わぬ解決方法があるかもしれないという意味です。

そして「恥を忍んで借金を依頼した」時点でA子さんはある意味何かを吹っ切っているのだと思います。吹っ切れた人間は強いですよ。ここはひろりんさんも「貸したお金にネチネチ言う細かい人間」とA子さんに思われることなんか平気だわよ。っと吹っ切れてみてはどうでしょうか。

相手にどう思われるかよりも、自分がどういう結果を望んでいるのかを今一度考えてみるのです。

まあ、往々にして思い切って言ってみると「そんなに気にしてたんだ!早く言ってくれれば良かったのにい」なんてとぼけた返答をされたりしますよ。これはわたしの苦い経験です。

ひろりんさんに心の平安が訪れますようにと願っています。

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