個人的臨床試験〜頑張れソングの効用について

よくテレビ出演者に苦境が訪れると、お決まりの頑張れソングがこれでもかと流れてくることがありますが、前から「本当に元気が出るの、それ?」と疑問に思っていました。
そこで今回自分が心身共にかつてないピンチに陥るという絶好の検証コンディションを得たので、”弱っている時にどの曲が1番心に響くのか“という超小規模臨床試験を行うこととしました(結果はあくまで被験者だけの感想なので悪しからず。)。

-コントロール群
・負けないで
・愛は勝つ

-研究対象
・365歩のマーチ

〈結果〉
コントロール群の「負けないで」傾聴時は、被験者の胸中に「今負けまくっているんだからそんな事言われてもね。」という天邪鬼な反応が見られた。また、同群の「愛は勝つ」傾聴時は、「愛が薄い場合はどうしたらいいんだ?」とこれまた非常時故のネガティブな反応が観察された。

一方、研究対象の「365歩のマーチ」傾聴時には当たり前のことを軽視していたという反省ともうちょっと頑張ってみるかといった闘病への意欲が有意に出現した(単にあの派手なイントロとチータの大声歌唱に押し切られた気がしないでもない)。

〈考察〉
今回の被験者においては、弱っている時に大雑把に「頑張れ!」と言われるよりも、人生の真理を忌憚なく伝え、甘ったれていてはいかんと厳しく説く方が有用だった。これは被験者がこれまで「じ〜〜んせいは、ワンツー、、猫パンチ」ぐらいの適当さで3歩進んで5歩くらい下がったりしながら生きていたことに起因する思われる。
曲中、最も有効だった一説は普段耳にしない2コーラス目の「幸せの扉は狭い、だからしゃがんでいくんだね(謙虚にしていないと幸せは来ない、という事なので茶室のにじり口と似たニュアンス)」と3コーラス目の「1年365日、1日違いで逃しても」という過去の失敗ををフラッシュバックさせる部分であった(有名な1番よりも2・3番の方が遥かに含蓄のある歌詞だと判明した)。

、、というわけで、長く寝込んでなければチータのこの曲をフルコーラスでじっくり聴くこともなかったはずですが、この先も汗かきベソかき大恥かきで行こうと思いますので、回復し次第またお付き合いの程、よろしくお願い致します。
#おうち時間

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