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子どもインタビュー⑥中学3年生

今回インタビューに答えてくれたのは、中学受験をして私立中高一貫校に通う中学3年生です。

 にしお:今の学校のことについて教えてください。校風はどんな感じですか?

 小学校と比べてということだけど、小学校はみんなでやろう、クラスメイトとやろう、みたいな感じがあったけど、今はクラスメイトでやろうというのがない。よくも悪くも干渉しあわない。ほかのグループが何かやっていたとしても、だからなんだっていう感じ。

 にしお:先生も無理にまとめようとしないんですか?

 まとめようとはするけど、ほぼ形式的に。へんなやつが集まるということが前提の学校だから、先生も諦めている。先生によって多少差があるけど。先生からは、生活面で「同じことがなんでできないんだ」って言われない。勉強の面では、考え方を書けということはあるけど。

にしお:生活面で言われていたのは、たとえば?

 給食のときに一緒に席をあわせて食べろっていう。(何でか理由は聞いた?)なんでって聞いた。でもみんなやってるだろ、ってことで、赤信号もみんなで渡れば恐くないって感じで。

 にしお:合理的な理由がないのはね・・・

 先生に合理的な理由なんてないでしょ。先生がそれでそもそも当たり前と思ってきたんだから。しょうがない。小学校のときはとことん暇だったから、からかいまくってたけど。

 にしお:席は強制的にくっつけられたりは・・・?

 強制的にくっつけられた。嫌だって言ってるのに、「なんでそんなこと言うねん?」って先生に言われた。

 にしお:なんで席をくっつけたくなかったの?

 そもそも仲良くない人と席をくっつけて食べたくない。

 にしお:勉強の面で、考え方を書くというのは?

小学校の勉強なんて、答えは一通り、出したら合っている。わざわざ考え方を書く理由ありますかね?中学校は解き方が何種類もあるから、考え方を書く必要あるけど。

 にしお:(小学校のとき)塾で勉強がすすんでいると、学校の授業はどうでしたか?

 こっちがずるしているようなもんだから。本当は小学校で教わることなのに、こっちが勝手に塾に行って勉強してるだけだから、こっちがぐちゃぐちゃ言えることじゃない。でもできた人は話すなとか、みんな同じペースでっていうより、できてる人はどんどん解いておいて、ってなってたらよかったとは思う。

 にしお:学校で習っていないことは発言しないで、みたいなことはなかった?

 自分の知識をひけらかして何が楽しい?塾に行ってるやつらはひけらかしてたけど、塾行っててそれをひけらかして何になるんだろう。

 にしお:小学校で一番しんどかったことは?

 団体行動が一番きつかった。ほかの人と一緒にやれっていうのが一番いやだった。何もかも強制参加。

 にしお:今の学校は、団体行動はないんですか?

 文化祭とかはみんな出ないといけない。クラブのことがなかったら(参加)しろ、ってなってる。でも学校の授業じゃないから、成績つかないとかはない。
小学校の時の学習発表会は、全員話さないといけなかった。でも中学では裏方の仕事がある。(小学校の学習発表会では)声が出ない人に強制的に声を出させていたけど、今の中学では、できない人、やりたくない人は(表に出ずに)裏方でちょろっと参加できる。小学校の学習発表会では声が出ない人は先生に怒られてた、生まれつき(声が出ないの)だからしょうがないのに。自分は幸い声が出るけど、(出ない人は怒られて)かわいそうだった。(小学校の)先生からしたら、誰かが欠けてたらだめとか、何人か出てないっていうのはだめ、みたいなのがあったんじゃないか。うちの子だけ出てない、って親から言われるのが(先生は)こわいのかも。

 にしお:学校にルールはありますか?

ルールは結構ある。たとえばスマホは持っていってはいけない。(私は使ってないから気にしていないが)人によってはスマホでゲームができないとか(不満が)あるかも。あと宗教行事に強制的に参加させられる。でもそれは自分達で選んで行った学校なんだから仕方ない。受験してきてるんだから。コロナでスケジュール厳しくなっているせいか、学校のスケジュールを3日前くらいにならないと配られないのはなんとかしてほしい。

 にしお:見た目に関するルールはないですか?

 パーマだめ、金髪だめ、制服ちゃんと着ろ、っていうのはあるけど。そんな変なことしなければ。

 にしお:もし小学校を変えられる立場になったら、どんなところを変えたいですか?

 小学校変えたところで自分とは関係ないけど。学習発表会で全員で同じことをするのは無理だろうというのがある。先生たちの時代人が多かったから無理だったんだろうけど、今子どもたちの人数が減っているから、適材適所みたいな感じで、子どもたちの差に配慮してあげたらいいと思う。

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