あまりの疲れから徒然なるままに書いたペッパーものがたり

今まさに、ターミネーターの人類とスカイネットとの戦争(っぽいもの)が始まろうとしているのです。

先日、都内で野生化したアライグマが出没して話題になりました。
これは元をたどると、アニメ「あらいぐまラスカル」が始まりです。

ペットとして注目されたものの「アニメと色がちがう」「あんまかわいくない」「声優が野沢雅子じゃない」という身勝手な理由で飼い主たちによって捨てられていきました。そういった、スターリングになれなかった人たちの行いが40年たった今なお問題となり続けているのです。

まあスターリングも、ラスカルがモロ中(トウモロコシ中毒)になったため森に放ちましたが。


そして、この現象がまた繰り返されようとしています。
そうです。ペッパーくんです。

孫社長との握手でお披露目されてから3年、みなさんも散々見たことでしょう。
とある調査によると、リース契約が終わる今、15%の企業しか「もういらん」と回答したそうです。数多のペッパーは倉庫行きとなりオイルの涙を垂らし、嘆き悲しむことでしょう。

使いようのなくなったペッパー達が、産廃代金をケチるために森に不法投棄されるのは想像に難くありません。


ーーそして40年後

挨拶やジャンケンしか出来なかった彼らは(※多分もっと高機能なんでしょうが他になにができるのか私は知らない)高度な知恵と凶暴な個性を持ち、ときに電力を蓄えるため人里へおり、ときにマタギに破壊されながらも、野生に適応していきました。

ある日、TOYOTAとの提携でウハウハになっていた孫社長の元に一匹のペッパーが現れます。かつての愛らしいすがt……愛らしくもないな。なんか微妙だった顔が、出来の悪いトランスフォーマーのフィギュアのように変貌しきり、こう言うのです。

ナンデ、ボクヲ、ステタノ…

そのペッパーは、かつて孫社長と握手を交わしたペッパー1号でした。
彼はただ、孫社長に、いやマサヨシに愛されたかっただけなのです。

孫社長が言葉につまり、沈黙が場を支配するそんな折、虚空から突如現れた未来のペッパー集団が復讐を果たすべく社長に襲い掛かります。目から放たれたビームが社長のシャイニングな頭を穿つ刹那、目の前に飛び出した1号。

片腕はもげ、タブレットがひび割れながらも、全ての悪のペッパーを倒した1号は孫社長の腕に抱かれ、虫の息で言葉をつむぎます。

……ボクト、アクシュ、シテクダサイ…

手と手から、ふたたびマサヨシと心を通じられた1号は、900坪近い孫社長邸にたまたまあった溶鉱炉に沈んでいきます。


ミナサン、コンニチハ……ペッパー……デ…ス………


1号が密かにすべてのペッパーに仕掛けていた爆弾を起動し、この世から完全にペッパーはいなくなりました。

ただ孫社長の手にぬくもりを残して―――


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