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yamabra disk: BEIRUT / Hadsel

ニューメキシコ州サンタフェ出身(注:バージニア州と書いているものもある)のシンガー・ソングライター、Zach Condon (ザック・コンドン)が率いるBeirut(ベイルート)。誰にも新譜が待ち遠しいアーティストがいると思うけれど、僕にとってこのBeirutがその一つなのです。4年ぶりの新作となる本作は、ノルウェーのハドセル(Hadsel)島で、教会のオルガンを使って製作した作品。

本作も期待を裏切らないBeirutらしい唯一無二の音楽です。残響を残した朗々とした歌声に、どこまでも拡張し飛翔していくようなサウンドやコーラス。バリトン・ウクレレや管楽器などや、ハンド・ドラムやシンセ・サウンドに、オルガンのクラシカルで荘厳な響きを組み込んで、時に壮大で祝祭的でもあります。教会のオルガンを用いるという新機軸を求めながら、その根本となる音楽の根幹はいつものBeirutのそれだと言えましょう。


その音楽に身を委ねると、僕は何かが解放されるような、そんな感覚を覚えるのです。個人的には今年のベストの一枚だと思います。


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