Manabu Ishigooka

山形ブラジル音楽協会会長。 音楽とアジアの映画について書きます。 音楽はブラジルに限…

Manabu Ishigooka

山形ブラジル音楽協会会長。 音楽とアジアの映画について書きます。 音楽はブラジルに限らず、好きな音楽であればなんでも。僕の色が出るセレクトを心がけます。 アジアの映画はできるだけ語り尽くされている名作ではない、ここ10年程度の「好き」な作品を取り上げます。 あ、韓国ドラマもね。

マガジン

  • 僕の好きなアジア映画

    アジアの映画を観よう。 ここ10年程度の間に見た「僕の好きなアジア映画」の感想文集です。

  • 新・山形を歩こう。

    以前「山形を歩こう。」というブログを作っていました。山形を訪れる方の旅の道標として役立てていただければと思い、かなりの数のお店などを紹介しました。しかしその後年月も経ってしまい、掲載した情報もすでに過去のものとなり、またブログという媒体の扱いにくさもあって、全く更新もせずに放置していました。しかしせっかく山形を訪れた方に、できるだけがっかりする事のないように、魅力的なスポットをお伝えできればと考え直しました。そこでnoteに新たなカテゴリーとして、山形の素晴らしいお店などを紹介する「新・山形をあるこう。」として記事を再開することに致しました。山形市近郊で、食事やショッピング、あるいは観光地などを紹介します。あくまでも僕が行ったことがある範囲で、自信を持ってお勧めできる場所(のつもり)です。

  • yamabra disk (ディスク・レビュー)

    山形ブラジル音楽協会(山ブラ)のディスク・レビューです。ジャンルに関わらず、僕のお気に入りの音楽を紹介する記事をマガジンにまとめました。

  • Arquivo Música Brasileira

    yamabra diskの中からBrasil音楽だけをマガジンにまとめました。

  • 私を構成する音楽・映画

    Topsters 2で作成した、「私を構成する」音楽、映画をまとめました。

最近の記事

僕の好きなアジア映画99: ビニールハウス

『ビニールハウス』 2022年/韓国/原題:비닐하우스/100分 監督:イ・ソルヒ(이솔희) 出演:キム・ソヒョン(김소현)、ヤン・ジェソン(양재송)、アン・ソヨ(안소요)、シン・ヨンス(신용수)、クウォン・ミウォン(원미원) 「僕の好きなアジア映画」というタイトルだから、当たり前ですがいつもは好きな映画のことを書いています。しかし今回だけはその最低の基準を破ってしまおう。僕はこの映画が嫌いです。すごい映画、凄まじい映画だとは思うのですが、僕はこの映画が嫌いです。 おそら

    • 新・山形を歩こう。 - article 19: 蕎麦 千利庵

      千利菴 住所:西置賜郡白鷹町広野1656 電話番号:0238-87-2087 営営業時間: 11:00~14:00(売り切れ次第終了)ß 定休日:水曜日 HP: 蕎麦の好みはそれぞれで、一概にこれというものではもちろんありません。ただ個人的好みをいえば、山形の内陸で好まれる割り箸のように太く、ボソボソとして、しっかり咀嚼する必要がある、そういう蕎麦は僕は好きではありません。僕に限らず県外出身はそういう蕎麦はあまり好きではない傾向があるように思いますが、いかがでしょう。根本

      • yamabra disk: GreenTTea & The Tempos / Tempoetic

        なかなか今のところ詳しい情報が多くは出てこないのですが、彼らGreenTTea & The Tempos は、Evanston出身で現在はシカゴを拠点に活動するグループとのことです。メンバーは主としてThomas Hart (p.)、Luca Piattoni (g.)、TT Miller (vo.)でこれに本作ではサポートが加わっています。 彼らの音楽はストレートなリズム&ブルースをベースとしていますが、コンテンポラリー・ジャズ、ファンクなど幅広い音楽性に基づいた洗練され

        • yamabra disk: Natalie Cressman & Ian Faquini / Guinga

          今でも信じがたいのですが、Guingaが僕の家に来て、リヴィングやダイニングで時差ボケのためか気怠そうな状態で、食事や我々にはほとんど興味を示さず、しかしひたすら翌日の公演で使用する越前さんのギターに集中していたのでした。このひとの頭の中は全く音楽しかないのだなと思ったし、初めての日本ツアーでナーバスになっていたのも確かでした。 Guingaの音楽は極めて特異です。想定の範囲を大きく飛び越えた規格外の創造でありながら、奇異に陥らず非類のない美しさで在るのは、演奏をする方であ

        僕の好きなアジア映画99: ビニールハウス

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        • 僕の好きなアジア映画
          99本
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          19本
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        記事

          yamabra disk: Dele Sosimi & The Estuary 21 / The Confluence LP

          Dele Sosimi(デレ・ソシミ)は、かのFela Kuti率いるEGYPT 80のキーボード奏者です。彼はロンドン東部のハックニーで生まれ、4 歳で両親の故郷ナイジェリアに戻ったそうです。Fela Kutiの死後はUKを拠点としてソロ活動に専念していて、過去にEP等のリリースはあったものの、本作はなんとフルアルバムとしてはデビュー作なんですって。 しかしガチガチのアフロビートを想像していると、たしかにタイトなリズムや、ファンキーでソウルフルで強烈なグルーヴでもあるので

          yamabra disk: Dele Sosimi & The Estuary 21 / The Confluence LP

          yamabra disk: The New Mastersounds / Old School

          The New Mastersoundは、Eddie Roberts(エディー・ロバーツ)を中心に'99年に結成されたUKのinst. funk bandである。と、まるで知っていたかのように書いたが、僕がこのバンドを知ったのは最近である。なんのことはない、最近こういう音楽を聴いていなかったのでそちら方面の知識がないのだ。なんと本作は彼らの18枚目のアルバムなのだそうだ。 とにかく御機嫌の音楽である。ジジイが聴いても思わず「かっこいい〜〜」と断末魔の呻き声をあげるほどだ。ホ

          yamabra disk: The New Mastersounds / Old School

          人生を変えた10枚のアルバム。 その2

          「X」で「人生を変えたアルバム4選」っていうハッシュタグでアルバムを選ぶ企画があって、そういうのにすぐのっちゃう僕はもちろん参加してみました。で、前回の10作品をセレクトしたのに続き、今回は「人生を変えた10枚のアルバム。」その2です。この前もやってたじゃないかとか、お前の人生は2回あるのかっちゅうお声も聞こえてきます(幻聴?)。しかし案の定といいますか、優柔不断な僕が1回ですべてを紹介できるわけもなく、やはりもう10枚選びます。じゃあ最初から20枚にしろ、というご指摘は至極

          人生を変えた10枚のアルバム。 その2

          新・山形を歩こう。 article 18: toki no niwa

          toki no niwa 住所:上山市金谷字下河原1386 電話番号:080-7008-4126 営業日:土日月 12:00-17:00 不定期にイベントがあります。SNSで告知します。 インスタ: FB: Webshop: 何度でも書いてしまいますが、山形には質の高い品物を揃えた雑貨のセレクト・ショップがほとんどありません(失礼ですが、趣味がいかがなものかというものや、安っぽい商品や、子供っぽい商品を扱っいる店はありますけど)。そんな中ここは、統一された美意識のも

          新・山形を歩こう。 article 18: toki no niwa

          yamabra disk: Samuel Seo / Love Eventually - EP

          伸びのある端正な声の持ち主です。Samuel Seo(サムエル・ソ)は2015年にデビューした韓国のシンガー・ソングライターでプロデューサー。 韓国のほか、日本、米国、カナダなどさまざまな国の文化を経験した彼は、母国語のほか英語や日本語を駆使し、Hip Hopを中核としていますが韓国音楽の現在を象徴する多様性をもったアーティストです。 Tr.1「Love Eventually」から、洗練を極めた音楽性。まあ、彼の場合逆にいうと韓国人らしい情念とかはあまり感じられないけれど

          yamabra disk: Samuel Seo / Love Eventually - EP

          yamabra disk: Bruno Berle / No Reino Dos Afetos 2

          2022年ブラジル・ディスク大賞関係者投票にセレクトした前作も素晴らしかったBruno Berle(ブルーノ・ベルリ)ですが、本作はそれを軽く超えてきた感じです。Bruno Berleはアラゴアス州マセイオ出身のシンガー・ソングライター。マセイオはDjavanと同じ出身地ですよね。 「鼻毛か髭か、鼻毛と髭が地続きか」問題で揺れた前作のジャケットとは違って、明るくポップな今回のジャケットは出てくる音楽にふさわしいです。 明るくて軽快で爽快感が溢れ出てくる。親しみやすく優しい

          yamabra disk: Bruno Berle / No Reino Dos Afetos 2

          yamabra disk: The High Llamas / Hey Panda

          少々紹介したいディスクが物凄くたまってしまっているので、ちょっとサクサクいきますね。 これも久々です。Sean O'Hagan(ショーン・オヘイガン)率いるHigh Llamas(ハイ・ラマス)のニュー・アルバム。なんと8年ぶりとのことです。 一つ前の記事と言ってることが被っちゃいますが、これもやはり本質的にHigh Llamasの音としか言いようがありません。プロデュースにFryarsが参加していて、US的なセンスも加わっております。しかし変わることが必要な場合もあるけ

          yamabra disk: The High Llamas / Hey Panda

          yamabra disk: Vinícius Cantuária / Psychedelic Rio

          Vinícius Cantuária(ヴィニシウス・カントゥアリア)のアルバムを聴くのは個人的にはとても久しぶりに感じる。彼のサイバー・ボッサ的な諸作は僕にとっては忘れられない好きな作品ばかりなのだが、最近は彼の動向を失念していた。ごめんなさい。 本作はPaolo Andriolo(bass)、Roberto Rossi(drums, percussion)のイタリア人二人とのコラボによる新作である。ヴィニシウスは以前から彼らと活動を共にしていたとのことで、本作はそれが

          yamabra disk: Vinícius Cantuária / Psychedelic Rio

          yamabra disk: Tatsuro Yokoyama & World Standard / Maebure

          本作は昨年山形でのソロ・コンサートで多くの観衆を魅了した、ピアニスト/コンポーザーの横山起朗さんが、ワールドスタンダード(鈴木惣一朗さん)の楽曲をピアノ・ソロで演奏した作品です。この作品の生まれた経緯は、 とのこと。この試みが実に素晴らしい音の世界を創出せしめました。 横山さんのピアノの音というのは唯一無二です。とても柔らかい音でありながら、一音一音の響きに想いが凝縮されています。音と音の間が、静謐であるにもかかわらずそこから感受するイメージは雄弁ですらあります。美しい鈴

          yamabra disk: Tatsuro Yokoyama & World Standard / Maebure

          僕の好きなアジア映画98: 梟ーフクロウー

          『梟ーフクロウー』 2022年/韓国/原題:올빼미/118分 監督:アン・テジン(안태진) 出演:リュ・ジュンヨル(류준열)、ユ・ヘジン(유해진)、チェ・ムソン(최무성)、チョ・ソンハ(조성하)、パク・ミョンフン(박명훈)、キム・ソンチョル(김성철)、チョ・ユンソ(조윤서) 韓国のドラマでもよくその背景として用いられる朝鮮王朝の歴史的事件に「丙子の乱」があります。本作でもその事件の頃を時代背景としています。「丙子の乱」とは、 つまり朝鮮が清の属国となった屈辱的な事件であ

          僕の好きなアジア映画98: 梟ーフクロウー

          yamabra disk: MULATU ASTATKE & Black Jesus Experience / To Know Without Knowing

          本作は2020年にリリースされた、エチピアン・ジャズの重鎮でヴィヴラフォン奏者の、MULATU ASTATKE(ムラトゥ・アスタトゥケ:ሙላቱ አስታጥቄ)と彼の率いる12人組のオーストラリアのバンド「Black Jesus Experience」によるアルバムです。 どこか日本的なものを感じるエチピアン・ミュージック独特の旋律に、渦巻くようなBlack Jesus Experienceのホットなサウンドが絡みあい、ファンキーでいて呪術的な世界を創り上げています。エチオピア

          yamabra disk: MULATU ASTATKE & Black Jesus Experience / To Know Without Knowing

          かっこいい音楽。 その4: Samba! Soul!

          かっこいい音楽、1、2、3に続いて今回はその4です。 ブラジル音楽を聴き始めた頃は、なんでわざわざブラジルのソウル・ミュージックを聴かなきゃならんのだと僕は思っていて、全く興味がなかったのだけど、考えてみればもはやソウルやR&Bは全世界的に音楽に取り入れられているものだし、特にブラジルは黒人も多い国なので、そういう影響を受けている音楽が数多いのは全く当然です。さらにただのソウル・ミュージックではなく、そこにブラジル音楽の要素が組み込まれることによって、とんでもなくかっこいい

          かっこいい音楽。 その4: Samba! Soul!