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インフォームドコンセントと共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)

 治療には、程度の差はあれど、必ず危険が伴います。
 では、どこまでの治療効果を求め、どこまでの危険を冒すのか?
 それは、誰が決断するのか?

 歴史が有ります。

・その昔
 医者→「この治療やります」
 患者側→「お願いします」

・1980年代後半頃〜今も主流
 医師→「この治療やります。利益はホニャララ。不利益はホニャララ。他の選択肢はホニャララ。同意しますか?」
 患者側→「同意します」
 これが、インフォームドコンセント

・2010年代後半頃〜発展途上
 医師→「この病気に対する治療法としては、何個かあって、ホニャラララ。それぞれの利益・不利益に関してはホニャララ。どれにしましょうか?」
 患者→「うーん」
 患者・医師→「一緒に考えましょう!」
 これが、共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)

 だいぶ雑にいうと、こんな感じです。

 だんだん、患者側の自己決定権が大きくなっています。
 なので、医療側は分かりやすい説明が必要になり、患者側はしっかりと考える必要があります。
 そして、それに比例して、治療の説明と同意に時間がかかる様になります。
 考える時間があれば良いですが、急性期治療では考える時間が無いことが多いです。
 なので、あらかじめ自分の受けたい治療を考えておく、アドバンストケアプランニング(Advance Care Planning:ACP、人生会議)が必要になってきます。

次から説明します。

近畿大学病院のインフォームドコンセントガイドライン

国立長寿医療研究センター病院のSDMに関する解説



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