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機械換気(人工呼吸器)の話

 前回、心肺蘇生がどのようなものか説明しました。
 今回は、延命処置となりうる治療の4大巨頭の一つ、人工呼吸の話をします。

 まず、どんなものか。

 この機械の、目的はただ一つ、
 「肺に空気(酸素)を送り込む」
 です。
 重要なのは、あくまでも送り込むだけ。吐き出すのは本人の力。少なくとも、現在、実際に多く使われている人工呼吸器は、この目的だけです。

で、

 人工呼吸器での空気の送り込み方は、大きく分けて2つあります。
①侵襲的な方法で空気を送り込むもの
 侵襲的とは、処置をして、体にある程度負担をかける、という事です。
 これには、口から喉に管を通す処置(気管内挿管)をして、その管を通して空気を送り込む方法と、喉に直接穴を開ける処置(気管切開)をして、そこから管を通して空気を送り込む方法があります。
②非侵襲的な方法で空気を送り込むもの
 空気が漏れないようにピッタリとマスクをして空気を送り込む方法。これには閉塞性無呼吸症候群のCPAP治療も含まれます。

 そもそも、この機械がどのような時に必要になるか?
 次回から、説明したいと思います。

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