ブーメラン

結論としては同意するものの、無視できない矛盾をはらんだ主張を目にした。
理想や大義の前の小さな矛盾には目を瞑るべきという考え方はできればしたくない。
そうなると同意していた結論も危ういものに感じられてしまう。

0か100でしか考えられず、100を絶対だと考える人にとっては、99でも許せない。
100という無謬性を担保するために無理な主張をくりかえせば、必然的に矛盾も生じる。
その矛盾を指摘して無謬性をひっくり返そうものなら、まちがいなく良識を疑われ、敵とみなされてしまう。

味方の背中を撃つような行為は気が引けるが、味方のためを思うなら、少なくともいずれブーメランになって返ってくるであろう矛盾に援護射撃することはできない。

何かに憤った時、以前の主張との矛盾した自らの感情に気づくことがしばしばある。
それはとても恥ずかしいことだ。
しかし、その矛盾を受け入れて考え直せなかったとしたら、もっと恥ずかしい。

年とともにこれからどんどん思考が硬直化していくだろうから、それを心に留めておきたい。


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