角栓的心の整理法

私の心の天井は、蜂の巣みたいに
いくつもの穴があいている。

むにゅ、と穴からでてきた媚びをしゃきんと切り落とす。
切り落とされた媚びは、ボトンッと鈍い音を立てて
ベルトコンベアーによって底に流し落とされてゆく。

すると二つとなりの穴から、虚栄心が、むにゅ。
しゃきんと切り落としては、底に流しを繰り返す。

あまりにも穴がつまってしまうと、絞りだす。
むにゅ、ボトンッ。

絞り出した穴は、空になるけれど
またしばらくすれば、穴の奥から、ずずずと
それがおりてくる。

流し落とされ、底にたまったそれ達は
いつの時か、重さに耐えきれなくなった底がぬけて
彼方まで落ちてゆく。

今度は、底のないどこかへ、落ちてゆく。