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【一人社長向け】飲食業、外食産業従事者が受けられる助成金、補助金、融資制度について。               ※4月5日追記「セーフィティネット保証第4号」についてだんだんわかってきた。

 

札幌で個人経営のBARを営んでいる岡山和也と言います。
スタンスとしては、フリーランスの活動という軸足の置き方なのでBAR運営以外にも仕事はありますが、所得のほとんどはBARの売上から得ています。

コロナウイルス拡大感染の影響を受け、2月28日に鈴木北海道知事から発表された、「緊急事態宣言」により
「不要不急の外出は控えてください」なる注意喚起が行われました。北海道経済を代弁するつもりはないですが、自分の店も仕事も少なからず影響を受けています。
つまるところ店舗の売り上げの低迷、客数の下降による売り上げ不足に頭を抱えているものの一人です。
ここでは、僕のようなひとり社長や、フリーランスの人でもお金を借りれたり、助成を受けることができる制度を3つまとめます。全てを網羅してるわけではないですので、あしからず。さらに制度は日々マイナーチェンジが行われていて、先週はなかった制度が今週には実装されていたりと、なかなか追いかけるのが大変でありました。

追記箇所は「※追記」と記載します。


札幌市中小企業融資制度
新型コロナウイルス対応支援資金

融資対象

1_新型コロナウイルス関連肺炎の流行により直接または間接の影響を受け、原則として最近1か月間の売上高等が前年同月比 10%以上減少しており、かつその後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比 10%以上減少することが見込まれる者

2_新型コロナウイルス感染症に伴う中小企業信用保険法第2条第5項第4号の規定による認定を受けた者

1はたぶんほとんどのフリーランスが該当するので、比較的敷居が低い融資制度かと思います。また、調書や申請書も簡潔なのでとりあえず申請してみようという人にはおすすめかな。札幌市が窓口となって受付をしており、信用保証協会や、実際にお金を貸付する金融機関の審査をパスすればはれて融資となります。

2は中小企業信用保険法第2条第5項第4号っていう融資制度がもともと存在していて、ここに「コロナウイルスによる被害」ってのが追加され、該当する事業者であれば誰でも申請できるようですが、直近1期分の決算報告書(法人の場合)か、確定申告書(個人の場合)が必要なので、事業を始めて1年未満の人は諦めてください。

1、2どちらにおいても融資の上限は1億円、年利は1%未満で、保証協会へ支払う保証料を札幌市が半分もってくれます。
この二つは同じ窓口の制度なので僕の観測点からは精度の違いがあまりわかりません。

※追記
中小企業信用保険法第2条第5項第4号(セーフティネット保証第4号)とは。

自分なりの解釈ですので間違ってるかもしれませんけど。
まず、概要として、こう記載がありました。

自然災害等の突発的事由(噴火、地震、台風等)により経営の安定に支障を生じている中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、災害救助法が適用された場合及び都道府県から要請があり国として指定する必要があると認める場合に、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で借入債務の
100%を保証する制度。


3月の時点ではよくわかってませんでしたが
実際に書類を書いてみると、見えてくるものがありますね。

「制度」とありますが、これは「認証をうける」類のもので
この制度自体が融資してくれるというものではないです。
ゆーたら「困ってます検定初段」みたいな感じなのか。

今回は4号と5号ばかりが取り沙汰されますが他にも種類がいろいろありました。

1号:倒産関連
2号:取引先企業のリストラ等の事業活動の制限
3号:突発的災害(事故等)
4号:突発的災害(自然災害等)
5号:業況の悪化している業種(全国的)

6号:取引金融機関の破綻
7号:金融機関の経営の相当程度の合理化に伴う金融取引の調整
8号:金融機関の整理回収機構に対する貸付債権の譲渡

今回の売り上げ低下はコロナの影響なのですが企業や事業の売り上げの低下っていろいろ他にも理由ありますよね。そういうのに対して一通りカバーしてくれる制度があるってことですね。


金貸しと、経営者のやりとり
「オカヤマくん、最近経営やべーんじゃね、もう金かさんわ」
「勘弁してくだせえ兄貴、もう少しがんばるんで金貸してくだせえ」
「無理、じゃあな」
「これをみてくだせぇ。。。」
「こ、これは、セーフティネット4号保証の!!」
「へ、へぇ」
「貴様!保証協会の認証を得たと申すのか!!!」
「はい、」
「............(ということは、こいつは国が認めたまともな経営者なのか?)............」


「で?貸すの?貸さないの?」
「(クッ、しかたあるまい)融資させていただきます。。」


となる
この認証の部分がいわゆる「セーフティネット保証」であります。

お分かりいただけたでしょうか。

ちなみに4号の認証を受けておけば

ひとり経営者の定番補助金
補助金業界のユニクロ(と勝手に言っている)
補助金業界のピンサロ、その敷居の低さたるや五反田?いや大塚か(と勝手に言っている)

小規模事業者持続化補助金

の申請時にも、加点材料の一つになります。
内申点みたいなもんですね。他の補助金、助成金でも加点になるのが見受けられました。
なので、みなさん何かを経営されていて、昨年より調子が悪いようで、なおかつ今後も先が思いやられるようでしたら申請してみてはいかがでしょうか。

書類は簡単です。

様式3ページくらいと、前回の確定申告書のコピー
あと、事業を行なってますよっていう証明←これは今手元に開業届がないのでインスタのアカウント見せてみるけど。

それと、前年の数字(実績)と、今年の数字(実績+見込)の紙。
内容は影響を受けた月と、向こう2ヶ月の見込
を好きなフォーマットで提出(でいいと思う)。
うちでいうと3月の実績と4月5月の見込売り上げが記載されてる
毎日の帳簿のフォーマットをコピーしただけ。
その証拠として、昨年の数字も添付します。

様式も
売上高に関する資料ってのにぽこぽこ数字を入れていくだけ。
あとは名前と住所とかそういう基本情報。
こういう作業に慣れてて、きちんとデータを残しているタイプの経営者なら60分くらいで全書類を揃えることができます。

5号ってのもあるけど、あんま気にしなくていいなと思った。

--------------------4月5日の追記ここまで----------------------

日本政策金融公庫
新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付(国民生活事業)

融資対象
新型コロナウイルス感染症の発生により、一時的な業況悪化から資金繰りに支障を来しており、次のいずれにも該当する旅館業、飲食店営業及び喫茶店営業を営む方

(1)最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して10%以上減少しており、かつ、今後も売上高の減少が見込まれること

(2)中長期的に業況が回復し、発展することが見込まれること

これが一番手っ取り早くお金を借りれそうです。
確認資料も記載が簡単ですが、
最近の売上高の状況の項目はこんな感じ

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最近1ヶ月ってとこがミソなのですが、前月、前々月っていう項目で担当者に悲壮感を漂わせることができるチャンスですが、当店の場合どちらも昨年対比が100%以上なので加点対象にはならず、なおかつお店自体も成熟の途中なので最近1ヶ月も10%以下の減少率にならない可能性もあります。
まぁ、そのへんは見せ方だと思いますけど。ともあれ8月末までの募集なので、借りれるうちに借りとこうっていう人は手堅く融資を受けることができる制度という認識です。この制度を発表しているのは財務省管轄のプロの金貸しなので、申請書の裏が取れていて、真面目に商売を営んでいれば融資のハードルは低いと思われます。

金利は1.36%〜1.55%の基準金利となります(多分)
電話で「実際に書類を提出してから融資までの期間」を問い合わせたところ、「応募が殺到していますが、優先して処理しているので通常の融資期間と同じくらいのスピード感で対応させていただきます」との回答。
3〜4週間くらいで速い人は採択されるのかと。飲食業従事者は1000万までの融資が可能ですがなんぼ借りれるか、ちょっと楽しみ。


生産性革命推進事業 ものづくり・商業・サービス補助金

経済産業省が発表する、僕が一番注目している補助金です。

元々存在していた補助金制度に、コロナの影響を受けている事業者加点みたいのがあって、被害者は条件が緩和されるというやつですね。
制度自体は、新しい商品の開発や、知財を得ることや、生産性アップのための工場を作る、ITの導入など、「既存のやり方をバージョンアップさせたい」っていう人が対象になってくるので、ゆーたらただでお金がもらえる制度ですがそれなりに敷居が高いです。
また、ほとんどの提出資料が電子化されているので、そういうリテラシーのある人じゃないと結構めんどくさい制度です。
話はそれますが、この電子化はJグランツっていうサービスの利用が前提になっていてGビズIDってのが必要です。様々な助成金、補助金の申請電子化が進んでいて、一つのフォーマットで様々な助成金の申請ができるのはかなり楽です。助成金の書類書いたことある人はわかると思いますが、助成金の書類って違う類の申請でも、書くことほとんど一緒なんですよね。綺麗事を書き並べるわけです。かったりーなーって思ったことがあるのでありがたいです。

話を戻します

これは補助金なので(もらえる金)

なにをどういう風につかうか
その経費はここに該当
あの経費はここに該当
っていう概算を事前に提出します。予算を立てることが必須。
補助の上限は1000万円です。
小規模事業者は2/3で1000万円の補助なので

1500万かかる事業だったらフルで1000万は補助を受けれますが500万は自腹。
すげーな。
しかも、その中に、従業員(ないしは自分自身)の賃金引き上げするっていう表明書も必要です。要するにこの補助金制度使うなら、給料あげてくださいね、じゃないと補助受けられませんよってこと。

さらに!事業計画書のフォーマットが自由ってところも大変だ。
イラストとか多くても、漫画でもいいんですよ、すごくない?

審査項目はこんな感じ

スクリーンショット 2020-03-12 22.06.25

新しさや、ニーズ、経済絵の波及効果も必要と。
つまり、夢や目標にくわえて、実際になんぼ売れるんや、ってところまで必要なんですね。ガードが硬い。まぁ、災害加点がありますが、ほとんどの人が加点を受けるのでしょうから、あまり意味は無さないかと。

とりあえずお金ほしーって人は多分申請すら無理で、そもそも採択者数も年々下降気味、採択率は余裕で50%切ってます。
なのでこの補助金制度をあてにしてなにかをしようとするよりは
もともと何か事業を起こそう、という人がこの制度を利用するのでしょう。
ちょうど新店の計画もあるので、次の店舗はこの制度を利用してみようと思っています。


3つの制度を紹介しましたが、気になる、該当するものはありましたか?
毎日情勢が変わるので、様子見ながら加筆訂正等していこうと思っています。




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