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「何もない」ことが強さになる。

おはようございます。今朝も勢いで書きます!

6年前、知人が経営をする住宅会社を社長として引き継いだ。当時の社員は、社長も含めて、たったの4名。売上は年間数棟の新築のみで、1億円ちょっと。

競争が激しい新築住宅業界で、その小さな住宅会社が苦戦をするのは、当たり前だったのかもしれない。売上も伸びず、利益も増えなかった。

将来を考えると、どうしても悲観的になったと言う。

そんなとき、地元で以前から仲が良かった社長から東京で開催されるセミナーに一緒に行こうと誘われる。ただ、そのセミナーは本業とは関係がない異業種の塗装業界向けのものだった。

セミナーの内容にはあまり興味がなかったが、仲が良い友人と東京へ行き、呑んで楽しい時間を過ごすのも悪くないなと思い、行くことにした。

実際、セミナーの内容には興味は覚えなかったのだが、セミナーが開かれた会場で、別のセミナーの案内資料を手にする。それが気になり、目に留まったのだと言う。

そして、後日、そのセミナーに参加し、そこで紹介された事業に興味を持ち、チャンスを感じた。そこから、その事業を展開する全国の住宅会社が集まる経営研究会に入会する。さらに、個別のコンサルテイングも契約した。

そうして、始めたのが「戸建てリノベーション専門店」である。しかし、当時はその業態で成果を上げる会社は、全国的に見ても数社レベル。

しかも、社長はそれまでにいた建設会社では鉄骨の建物を扱っていて、木造建築は触ったことがなかった。そんな社長が新築注文住宅よりも提案も施工も難しいとされる戸建てリノベーション事業への進出を決めた。

さらに、そこで一大決心をする。

それまで売上の柱だった新築注文住宅から完全撤退をしたのだ。新築の相談に来るお客様がいると、「弊社では新築をしませんので、他社へ行ってください。」と今も言っている。

新しいことを始めるときは、何かを捨てよ。

とはいうが、主力事業を捨てたのである。

社員は4人しかいない。木造建築の経験もない。なので、当然だが戸建てリノベーションを提案したことも施工をしたこともない。技術も、実績もない。おまけにお金を生む主力の事業も捨てた。

何もないスタートになってしまった。

しかし、そこから6年が経過した今はどうなっているかというと、戸建てリノベーション専門店として、地域一番の売上を上げる会社になっている。社員も20代30代の人が集まり、定着率も高い。TVCMも流すなど、認知度も上がっている。

このような会社を見ると、「何もない」のはできない理由にはならないということ。何もないけど、やらざるを得ない状況があると、成果が上がり、可能性はひろがっていく。

何もないことが、何でもできることになり、強みになる。

何もないことを喜んで、今日もステキな一日に。

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