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【自閉症児の育児】通学路を一緒に歩いた思い出

たけさと母ちゃんです😊
長男次男は自閉症と知的障害で、2人の子育て体験を整理して綴っています。


たけちゃんは小学校から養護学校(特別支援学校)へ就学、さとちんは地域の小学校の特別支援学級に就学した。


たけちゃんはスクールバスだったのでバス停まで送迎していた。


さとちんも養護学校に就学し一緒に通学してくれたらどんなに楽でよかったか...
でも神様はそうはさせてくれなかったな。


さとちんは本来なら分団で学校まで登校するのだったが、みんなに合わせて道を歩くことを教えなければならなかった。


でも、たけちゃんの送迎があったため分団集合場所から私が付き添って学校まで一緒に歩くことができなかった。


スクールバスのバス停からさとちんの小学校は近かったので、担任の先生と相談してそこから一緒に歩いて学校まで通ったのだった。
そして分団の子どもたちと途中で合流した。
 

学校まで行く道の途中に大きな金木犀の木があって、10月頃になると金木犀の香りが辺りいっぱいに漂ってきた。
 
 
その甘い香りが大好きで金木犀の咲く季節が私の中で楽しみになっていた。
 

さとちんが分団で通うようになって金木犀の道は通らなくなったが、数年前から始めたウォーキングでその道をまた通るようになった。
 

秋にあの芳醇な金木犀の香りが漂ってきて、私はとても嬉しい気持ちになった。


そして香りは人の記憶を呼び覚ますというが懐かしい道と金木犀の香りに、さとちんと手を繋いで登校の練習をして歩いた記憶が鮮やかに蘇ってきたのだ。


たけちゃんをスクールバスに送って、そしてさとちんと小学校まで歩いて本当に大変だった。


子育ての想い出がいっぱい蘇ってきた。
よく頑張ってたよな、わたし。
そんなことをおもったら涙が溢れてきた。


本当によくがんばったね。
「ありがとう」と自分自身に感謝したのだった。


小学4年生の頃には分団長にお願いをしてさとちんも分団で登校ができるようになった。
 
 
健常の子とは違いひと手間もふた手間も手がかかるけれど、おかげで心に残る思い出もたくさんできた。


さとちんと登校の練習をしなければ金木犀の香りに感動することもなかっただろう。
 

その金木犀の木なのだが、昨年の秋の満開を最後に伐採されてしまっていた。
 

思い出の木がなくなってしまって悲しくてしかたなかった。
 

ウォーキングのたびに金木犀の木が無くなってしまったことが残念でならない。
 

ひとつの時代が終わってしまったような、そんな淋しい気持ちになってしまう。
 

どうかまた新しい金木犀が芽吹きますように。
そう祈りたくなった。


つづく。
 

 
 

 

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