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【背伸び厳禁】伸びない浪人生がやってしまう勉強とは

文:青戸一之(ドラゴン桜noteマガジン編集長)


今年の受験シーズンも終わりを迎え、不本意ながら浪人するという決断を下した人もいるでしょう。

ただ、せっかく浪人してもある点に気をつけないと、伸びないまま再び不合格になってしまう可能性があります。

今回は浪人して伸びる人とそうでない人の違いについて、みなさんにお伝えしたいと思います。


・実は浪人生の合格率は低い

浪人してでも目指す人が多い大学の一つが東大ですが、合格者のうち浪人生が占める割合がどのくらいかご存知でしょうか?

答えはこちらです。

この現役:浪人の合格者の割合は、今でもほぼ同じ7:3です。近年は浪人を避ける傾向がだんだん強まっているせいか、3割を少し下回るようになっています。

医学部を除いて、浪人してでも多くの人が目指すような難関大は、だいたいこの数字と大差はありません。

浪人生は受験のタイムリミットが1年伸びるため有利に思われますが、実際は現役で合格する人の方がはるかに多いのです。


・伸びる浪人生とそうでない人の違い

油断してダラダラと過ごしてしまうようなケースは問題外として、きちんと勉強している浪人生でも、伸びる人とそうでない人に分かれます。

その差は、春先にどんな勉強をするかに現れます。失敗するのは、受験の追い込み期間と同じ勉強をする人です。

受験直前になると過去問やハイレベルな問題集の演習など、応用的な内容が中心になります。時間がいくらあっても足りないと感じるので、浪人が決まった瞬間に直前期でやり切れなかった勉強をそのまましたくなってしまうのです。

これは先ほどのマンガにもあったように、秋以降は伸び悩んで、結局現役生に抜かれてしまうパターンです。その理由は、基本の積み残しがそのままになっているから。

たしかに浪人生は勉強量のアドバンテージがあるため、春から夏にかけては模試で上位の成績が取れることが多いです。

ですが、たいてい受かる現役生はじっくりと基礎固めから入っているので、秋以降のラストスパートで一気に抜き去られることも珍しくないのです。

一方で伸びる浪人生は、春先にもう一度基礎固めに取り組みます。

ここできちんと基本の積み残しに目を向けて、じっくりと土台固めができるかどうかが、秋以降の成績の伸び、ひいては合格に繋がっていくのです。

『ドラゴン桜2』でも、積み残しをなくす大切さを強調しているシーンがありました。

基本の積み残しがバケツの穴に例えられていましたね。いくら応用的な勉強をして水をたくさん注いでも、穴をふさがない限り漏れていくだけです。

そしてこの穴は、どんな浪人生にもあるものです。

もちろん穴の大きさや数は人それぞれですが、穴があったからこそ不合格という結果になってしまった。これは厳然たる事実です。

現実と正面から向き合わないと、合格は見えてきません。


・背伸びして失敗する人のパターン

浪人生で失敗するのは、積み残しの現実から目をそらす人です。

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