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現代の階級闘争とは、どんなものなのか?!『新しい階級闘争』マイケル・リンド 東洋経済新報社


(1月28日記)

テーマは、「現在社会における新しい対立、その両派について実例を基に迫る」というものでした。
著者は思想家であり、ジャーナリスト、名の売れた人です。

従来の社会での対立は、マルクス主義以来の伝統の「資本家VS労働者」でしたが、現代は、「大都市エリートVS土着の労働者」となっています。

目次の一部をざっと紹介すると、

新しい階級闘争
高学歴上流階級の管理
労働者階級と上流階級
労働市場の分断
ハブとハートランド
貿易問題にさらされる労働者階級
移民政策をめぐる問題
世界大戦とニューディール
新自由主義の出現
文化的権力を持ち始めた市民
上からのネオリベラル革命
多国籍企業のアービトラージ戦略
企業に権力が集中する
ポピュリスト
ロシアの操り人形とナチス
ロシアゲートスキャンダル
合理的テクノクラート
労働者のいない楽園
現代は無階級社会か?
賃金の差は何で決まるのか
労働者階級の安楽死
姑息こそくなリベラリズム
拮抗きっこう
マイクロデモクラシー
民主的多元主義にとって安全な世界を
選択的グローバリゼーション
福祉国家と大量移民
ゲストワーカー制度の廃止

などとなっていました。

本書、ロジカル、論理的文章に慣れていない人には、やや、読みづらい、難しく感じられるかもしれませんが、その時は、じっくり読めば難しくはありませんし、興味ある題材と知見の宝庫です!

非常に大ざっぱに言えば、

都市のエリート、高学歴での高所得、仕事となれば世界中どこにでも移動する人々と、

低・中学歴で低収入、その土地に定着して暮らす労働者たちの対立、対比が、

世界中で起こっているということです。

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