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教員免許

中小企業診断士のブログで「教員免許」というタイトルとは何事?というツッコミを受けそうですが、教員免許と中小企業診断士の資格が似ているなぁと感じていたことや違いを中心に記事にしたてみたいと思います。

1. 免許状更新講習 vs 理論政策更新研修

昨年までは、更新講習(研修)を受けなければ免許(資格)を失効することから、教員免許と診断士資格は似ていると思っていました。
ところが、教員免許の更新制度が令和4年7月1日をもって発展的に解消され、更新要件がなくなりました。

リカレント教育やリスキリングがもてはやされている時代に教員免許の更新制度が解消されるのは不思議な気がしますが、受講者側への負担が大きすぎたのかもしれません。
教職に就かれている方は、他業種と比べても学ぶことが嫌いな方々ではないでしょうし、むしろ、生徒に学ぶことの意義を説いていらっしゃる方々だと思います。
学び直しの理念は正しくても、業務多忙で時間の余裕がない。講習に掛かる費用が自腹。講習内容の魅力に欠ける。といった不満も制度改正の要因にあったそうです。

最近、勤務先でオンライン学習プラットフォームのアカウントを会社の費用負担で若手社員に配布しました。全員が活用できている訳ではありませんが、利用者へのアンケート結果をみると好意的に捉えられています。
内発的に動機付けられて学習できる人は素晴らしいと思いますが、余裕なく働いていらっしゃる人々に外部から学び直しを後押しするのであれば「時間」「金」「興味」の内、最低2つの条件を整えてあげないと促進できないと考えるようになりました。
今回のケースでは、会社が費用負担していることに加えて豊富なコンテンツのプラットフォームが用意されました。すると、利用者から「興味深いコンテンツがあるので移動時間などの隙間時間を見つけて学習している」という声が出るようになったのです。
以前も会社の費用負担でコンテンツを用意していたものの、会社側が学んで欲しいと考えるものを選定して公開しており、利用者の興味を引けなかったためか、あまり活用されていませんでした。

2. 教育実習 vs 実務補習

現場での教育実習(実務補習)を経験しなければ免許状が交付されない(登録できない)ため、教員と診断士は似ていると感じます。
学生時代に教育実習生が学校に来たという方は多いと思います。私も小・中・高で毎年のように教育実習生を見ていたので、学校には教育実習生を受け入れる制度のようなものがあるのだと思っていたのですが、学校に教育実習生を受け入れる義務はなく、受け入れを行っていない学校もあるそうです。
私は母校で教育実習を行いました。授業、部活指導、進路指導等々で多忙な中、快く受け入れてもらったことを社会人になって思い返すと、当時以上に感謝の念が湧いてきます。と同時に教職の道を選ばなかったことに若干の後ろめたさも感じます。
診断士の登録に必要な実務補習でも、縁もゆかりもないヒヨコ診断士を受け入れてくださった受け入れ先の企業様への感謝が忘れられません。

3. 休眠 vs 失効

私は20年近く前に教員免許を取得したものの更新講習を受けていなかったために失効してました。ですが改正教育職員免許法で休眠(有効)状態に戻ったようです。
文部科学省の資料で、教員免許を保持しているのに教職に就いていない私のような人のことをペーパードライバーならぬペーパーティーチャーと表現されていました。
転じて診断士としての活動を控えぎみの私はペーパー診断士と表現されるのかもしれません。
教員免許状は失効してしまっても、再授与の申請手続きによって授与を受けることが可能ですが、中小企業診断士の資格は失効すると戻す手段がないので注意が必要です。

4. 免許 vs 資格

この記事を書いていて「免許」と「資格」の違いが気になったので調べてみました。免許は持たずに行為を行うと処罰されるそうです。運転免許を持っていないのに運転をしてはならない。医師免許がなければ医療行為を行えない。なるほど。
ですが、資格にも業務独占資格や名称独占資格があるじゃないか。とも考えたのですが意味合いが違うようで、
たとえば非弁行為は「弁護士でない者が、報酬を得る目的で、弁護士にのみ認められている行為をすること」であって、弁護自体を行ってはならないわけではない。というところが異なるようです。

以上、教員免許の失効が解けたことを契機に、気になったことを記事にしました。

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