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近世大名は城下を迷路化なんてしなかった

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近世大名は防衛のため城下の街路を、敵が容易に近づけないように屈曲させたという。しかし各地の城下絵図を見るときれいな碁盤目をしてる城下が少なくない。いったい、通説はどの程度、真なの… もっと読む
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2020年3月の記事一覧

近世大名は城下を迷路化なんてしなかった(27) 第6章 総括:街路変化は五業循環

# 第6章 ~総括:街路変化は五業循環~## 6.1. 道が悪くなる理由は、城下町ごとに様々### 6.1.1. 調べてみたら、身もふたもない結論はい、一同、脱力~~~、ズッコケ、着席。楽にしてください。 荻生徂徠が築城についてなんだかんだ述べたあと、 「気の向くままに好きにやればよい」 という、何の役にも立たない結論を出してた、あのやるせなさを、まさか自分が披露する羽目になるとは。 そうなんですよ。各城下町ごとに、事情がさまざまで、すべてに適用できる一行理由なんか、な

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近世大名は城下を迷路化なんてしなかった(26) 第5章 5.5.~5.6. 囲郭が役目を終える近世

## 5.5. 近世以後:都市民による都市民のための都市### 5.5.1. 人間のための都市へ向かうルネサンス理想都市■ 中世で疲弊したヨーロッパの復活 ふう。疲れました。そもそも5章は、1~4章で証明した 「近世大名は城下町を迷路化なんかしなかった」 という事実を補うための、まとめに向かうための比較対象を事実整理するのが目的だったのに。ただちょっと軽く海外の事例を紹介するだけのつもりで書き始めたのですが。 調べれば調べるほど、定説に矛盾が見つかって、逆に5章のために

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